"自動化したいけど何から?"で止まる人へ。最初の1つを決める判断の全手順(ワークシート付き)
「AIは入れた。で、結局"何を"任せればいいんだ?」
ツールを触り始めた頃、毎晩これで止まっていました。
ChatGPTには課金してる。
自動化ツールの名前も、いくつか知っている。
使い方の記事も動画も、探せばいくらでも出てくる。
それなのに、月曜の朝はいつも通りの手作業から始まる。
いま思えば理由は単純で、ツールの使い方は世の中に転がっているのに、「自分の仕事のどれを任せるか」だけは、誰も決めてくれないからです。
ここだけは自分で判断するしかない。
そして、その判断のやり方は、どのツールの解説にも書いていませんでした。
この記事を書いている人
AI自動化の仕事をしています。
n8nやDifyをメインに業務の仕組みを作って、事業者さんに月額で使ってもらう働き方です。
最初からできたわけではないです。
ChatGPTのプロンプト研究に100時間以上溶かして、情報商材に15万払って、それでも仕事は何も変わらない時期が長くありました。
変わったのは「ツールをつなぐ」発想を知ってからで、最初の案件は月3万のお試しから。
それ以来、自分の業務でもクライアントの現場でも、「どの業務を、どこまでAIに任せるか」の棚卸しを何度も繰り返してきました。
この記事は、その判断の中身を、隠さず全部見せる記事です。
この記事で手に入るもの
「毎週の数字レポート」というありふれた業務をひとつ題材にして、
棚卸し(業務をほどく)
分解(4つの工程に割る)
任せ方の判断(任せる・残す・半分だけ任せる)
優先順位(どの工程から手をつけるか)
"最初の1つ"の決定
この5ステップを、自分が実際にやっている順番のまま実況します。
きれいにまとめた完成形ではなく、途中で迷った場所、入れるか外すか揺れた場所、そして過去に判断を間違えて滑った場所も、そのまま書きます。
各ステップの最後には「あなたの番」として、コピペで使えるワークシートを置きました。
全部で5枚。
読み終わる頃には、あなたの手元の業務がひとつ、「最初に任せる1つ」に変わっている構成です。

なぜ"何から"で止まるのか
"何から"で止まるのは、優柔不断だからでも、勉強が足りないからでもないです。
業務を「ひとかたまり」のまま見ているからです。
「週次レポート」「問い合わせ対応」「請求書まわり」。
仕事はぜんぶ、こういう"名前"で呼ばれています。
そして名前のまま「これを自動化できるか?」と考えると、必ず詰まります。
かたまりの中には、機械が得意な部分と、人にしかできない部分が混ざって入っているからです。
混ざったものに◯×は付けられない。
付けられないから、決められない。
決められないから、始まらない。
考え方だけなら、無料記事にも書いてきました。
業務の選び方(頻度と手順の2軸)と、業務を4つの工程に割る話です。
ただ、書きながらずっと感じていたことがあります。
考え方を知ることと、自分の業務でやれることの間には、もう1段あります。
足りないのは知識ではなくて、たぶん「見本」です。
それも、完成した見本ではなく、判断している途中の見本。
どこで迷うのか、白黒つかないグレーな工程をどう捌くのか、何を捨てるのか。
完成形だけ見ても、そこは全部消えています。
自分がクライアント先で棚卸しを見せると「その途中の考え方を先に知りたかった」と言われるのは、まさにそこでした。
だからこの記事は、途中を消さずに書きました。
この記事をおすすめする人・しない人
おすすめできる人:
・ChatGPTや自動化ツールを触ってはいるが、「自分の業務のどれを任せるか」が決まっていない人
・一度ツールで挫折したことがある人(原因はたぶんツールではないです)
・会社やチームで「どこから自動化するか」を決める立場の人
おすすめしない人:
・ツールの設定手順や画面操作を知りたい人
(この記事に設定画面は1枚も出てきません)
・すでに"最初の1つ"が動いている人
(この記事の仕事はもう終わっています)
・読むだけで自動化が完成する話を探している人
(決めるのはあなたなので、手は動きます。ペンだけですが)
中身と価格について、正直に
このnoteはロードマップや構築手順の体系ではありません。
「最初の1つを決める」という、いちばん最初の、いちばん多くの人が止まっている場所だけを扱います。
有料部分は約6,500字+ワークシート5枚。
読むのに30分、あなたの業務1つでワークシートを埋めるのに30分、合わせて1時間で"最初の1つ"が決まる設計です。
買い切り¥980で、この先に追加の販売や外部サービスへの誘導はありません。
題材にするのは、自分が毎週90分かけていた業務です。
いまは同じ業務が15分になりました。
ここから先は、その90分が15分に変わるまでの判断を、迷いと失敗込みで全部見せます!
ご購入いただきありがとうございます!
今回題材にするのは、ある現場で自分が毎週月曜にやっていた「数字レポートの作成と共有」です。
先週の数字をいくつかの場所から集めて、まとめて、気になる動きにコメントを付けて、チャットで共有する。
どこの会社にも、何かしらの形である仕事だと思います。
手を付ける前の所要時間は、毎週90分前後。
いまは同じ業務が15分です。
ただ、この記事で見せたいのは90分が15分になった結果ではなく、そこへ向かう最初の判断のほうです。
当時の自分の頭の中を、当時の順番で再生していきます。
章1: 「週次レポート」という業務は、なかった
棚卸しといっても、やることはひとつです。その業務の中でやっている作業を、ぜんぶ動詞で書き出す。
「週次レポート」を書き出すと、こうなりました。
2つの管理画面と1つのスプレッドシートから、先週の数字を集める
集めた数字を、レポート用のシートに転記する
前週比・前月比を計算する
数字を眺めて、どこに触れるかを決める
気になる動きにコメントを書く
体裁を整えて、チャットに投稿する
書き出して最初に思ったのは、「週次レポート」という1つの業務は存在しなかった、ということです。
あったのは6つの作業の束で、「週次レポート」はその束に付いたフォルダ名でした。
フォルダ名に向かって「自動化できるか?」と聞いていたから、答えが出なかったんです。
中身の作業単位なら、◯×が付けられます。
この書き出しの途中で、迷ったことが2つありました。
1つ目。
「投稿したあとの質問対応」を束に入れるか。
毎週何かしら聞かれるので、体感としてはレポート業務の一部です。
でも、外しました。
理由は、始まりを自分でコントロールできないから。
質問はいつ来るか、来ないかも分からない。
「毎週月曜の朝」のような決まったきっかけで始まらないものは、別の業務として扱う。
ここを混ぜると、あとの工程分けが全部にごります。
2つ目。
「数字を眺めて考える時間」を作業として数えるか。
これは逆に、迷った末に残しました。
この業務の価値は実はここに集中していて、残りは全部その周りの運搬作業だからです。
ここを書き出しから落とすと、価値ごと自動化して事故ることになります。
実際、自分は一度それをやりました。その話は章5でします。
棚卸しのコツは、きれいに書こうとしないことです。
動詞で、思い出せる順に、5〜8個。10個を超えるなら、それはたぶん業務が2つ混ざっています。
あなたの番①: 業務棚卸しシート
コピペして、そのまま埋めてください。
■ 業務棚卸しシート
業務の名前(フォルダ名):
中身の作業(動詞で・5〜8個):
1.
2.
3.
4.
5.
6.
入れるか迷った作業と、入れた/外した理由:
この業務の価値が集中している作業(1つだけ選ぶ):
埋め方の目安は2つだけ。
作業は「〜を集める」「〜を書く」のように動詞で終わらせること。
そして「迷った作業」の欄を空欄にしないこと。
迷いがひとつも出ない棚卸しは、たいてい粒度が粗すぎます。
最後の「価値が集中している作業」は、いま埋まらなくても大丈夫です。
ただ、この欄は章5で効いてくるので、候補だけでも書いておいてください。
章2: いちばん割りにくいのは、いつも「判断」
6つの作業が出たら、次はこれを4つの工程に整理します。
きっかけ・判断・作業・記録。
無料記事で書いた、あの割り方です。
まず、素直に置けたものから。
きっかけ: 毎週月曜の朝になったら始まる(カレンダーが引き金)
作業: 数字を集める/転記する/計算する/整える/投稿する
記録: 過去のレポートがシートに残っていく
判断: 数字を眺めて、どこに触れるかを決める
一発で並んだように見えますが、実際にはここで15分ほど手が止まりました。
止まったのは「コメントを書く」の置き場所です。
コメントを書くのは、手を動かすので「作業」に見えます。
でも、置けない。
何を書くかが決まっていないと書けないからです。
つまりこの1行の中には、「どの数字に触れるかを決める」という判断と、「決まった内容を文章にする」という作業が、癒着して入っていました。
割れない作業を見つけたら、それは工程が2つ癒着しているサインです。
「コメントを書く」を「注目する数字を決める(判断)」と「決まった内容を文章にする(作業)」に割った瞬間、この業務の見通しは一気に良くなりました。あとから振り返ると、この癒着を剥がせたことが、今回の分解のいちばんの分岐点でした。
なぜ判断だけ割りにくいのか。
きっかけ・作業・記録は、目に見えるからです。
手が動いているか、何かが残っているかで確認できる。
判断だけは頭の中で起きるので、作業の中に混ざっていても外から見えません。
だから分解でやることは、実質ほとんどこれ1つです。
作業のフリをして紛れ込んでいる判断を、見つけて剥がすこと。
あなたの番②: 4工程分解シート
■ 4工程分解シート
きっかけ(何が起きたら始まるか):
判断(決めていること・見分けていること):
作業(手を動かしていること):
記録(何がどこに残るか):
割れなかった作業(判断と作業が癒着していそうなもの):
└ 剥がすと → 判断「 」+作業「 」
「割れなかった作業」の欄が、このシートの本体です。
すんなり置けた作業より、置けなかった1つのほうが、あなたの業務の急所を教えてくれます。
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