推しバンド現行体制ラストライブを経て
私の中で一番の音楽が7/15をもって活動を休止した。
たびたび、このチラ裏でも話していたバンドで、今までは何となく名を伏せていたのだが、伏せる必要もないかと思うので今回からは名前を出していこうと思う。
UNISON SQUARE GARDEN
スリーピースのロックバンドだ。
UNISON SQUARE GARDENを初めて聞いたのはだいぶ前なのだが、その頃は特別な気持ちはなく、よく耳にする曲を歌う、その程度の認識だった。
その認識がグルリと変わったのが、コロナ禍。
家に引き篭もるのが得意な私でも、自由に友人たちと会えないのが思った以上にしんどく、YouTubeで音楽を聞きながらダラダラとした時間を過ごしていた。
その中で流れてきた、公式がずっと前からアップしていたライブ映像。シュガーソングとビターステップ。ふと映像を見たら、とんでもなく動き回ってる人がいるのだ。ダンサーなんけいたっけ?と思うほどに、もうとんでもなく動き回っている。
私はそれまで、特定の好きなアーティストはおらず、ライブも興味はあったもののそのアーティスト特有の動きの決まりだったりや、体が強くないこともあり、自分には関係ない世界の話だった。
ライブ行くよりCD音源の方が綺麗だし、という気持ちもあった。
しかし、UNISON SQUARE GARDENのライブ映像はすごかった。CD音源のような綺麗な歌声に、スリーピースとは思えない音。そしてとんでもなく動き回ってるベース。千手観音のようなドラム。ベースに関してはコメント欄を見るとダンサーと呼ばれていて納得した。
他にもライブ映像はアップされており、次に見たのはオリオンをなぞる。そしてこの2つを見終えた時、あまりにも心が夢中になった。
それまで何となく曲を聞き流していた自分を恥じるほどに、3人がとてもいい笑顔で音を奏でていたからだ。
大人が、子供のような笑顔で音を奏でている。心から楽しくて仕方ないというような顔で、音を奏でている。
そこからは驚くほどのスピードでUNISON SQUARE GARDENにハマっていった。
本当に、本当に、そんな笑顔で音楽を奏でる人たちを見たのは初めてだった。楽しくなければできない表情が、そこにはあった。
CDを買い、YouTubeに上がっているライブ映像を見て(その後DVDも買った)、大好きになった。
コロナ禍が少し落ち着いて、ファンクラブにも入った。入るか2年悩んだ。もっと早く入っておけ。
コンテンツがいっぱい溢れていた。音楽だけではなく、メンバーも大好きになった。
それから、意を決してライブにも申し込んだ。
というのも、UNISON SQUARE GARDENには決まった動きなどない。音楽にノッてもいい、ノらなくてもいい。他人に迷惑はかけずに、自分勝手に動いていい。強要がなにひとつない。実際、じっと音楽に身を委ねてる人、音楽という音楽にノッている人、ずっとヘドバンしてる人、小さく揺れてる人、ホールの時は疲れたら座って楽しんでる人――本当にいろんな人がいた。私にはこれがとても心地よくて仕方がなかった。
スタンディングは体力がどうしても心配で参加できなかったのだが、それでもホールやアリーナで感じる彼らの音楽は何にも変え難い。唯一無二、それが一番似合うロックバンドだと思う。
どの曲も本当に素敵なのだ。
素敵なんてチープな言葉でしか表せないのが悔しいが、一言で言うと素敵なのだ。
彼らの曲は、決して「一緒に並走して頑張ろう!」ではない。立ち上がる元気を、俯きながらでも一歩踏み出す勇気をくれる。ちょうどいい距離感と温度で、君ならできるだろう?と言ってくれる曲が多い。何度それに助けられ、救われてきただろうか。
そんな彼らが、冒頭の通り2026/7/15をもってその歩みを一旦止めた。ドラムの方は脱退し、ボーカルとベースの方は活動休止となった。
8027日。UNISON SQUARE GARDENが歩んできた時間。その時間から考えると、私が彼らを大好きになったのは短い時間だった。
7/15、現行体制ラストライブは幕張メッセのオールスタンディングに決まった。
4/27、脱退と活動休止のお知らせが来てからずっと寂しかった。呆然としながら、ファンクラブ先行お知らせを読み、現行体制ラストライブのお知らせを読み、呆然としたままホテルを取った。7/16の今でも寂しい。きっとこれは、ずっと寂しいだろう。彼らは心のど真ん中にいたのだから。
真夏のオールスタンディングだったが、なにひとつ悩むことなく応募した。平日ど真ん中、当日と後日休む必要があったが何も悩まなかった。休めなかったら仕事も辞めるくらいの覚悟だった。
それほどまで、私の中でUNISON SQUARE GARDENは特別なのだ。
当落発表の日は仕事どころではなかった。緊張して、吐きそうですらあった。時間になり、震える手でぴあにログインし、当選の文字を見て肩の力が抜けた。そして、当選した嬉しさ、安堵、そして寂しさが押し寄せた。
当日までに色んなことがあった。
最初の頃は曲を聞いても案外普通に聞けて驚いたのだが、日が経つにつれて涙が出てきた。それでも曲は最高なので泣きながらノった。人は泣きながら、笑いつつ、音楽にノれる。
6月には扁桃炎になり、なかなか治らず尾を引き、横になってばかりでガツンと体力と免疫が下がってしまった。元々ない体力と免疫力がマイナスになった。1日だけ持てばいいし、とむしろ7月にかからなくて良かったと思った。
いろんなグッズが展開され、夏のボーナスは全部消えたが有意義な使い方だと思う。グッズは全部買った。
そして座席が発表され、今回はDブロックが最前ブロックだったのだが、まさかの最前ブロックが割り当てられた。驚いて一度スクショを撮り、アプリを閉じ、もう一度開いた。嘘かと思った。今回はどこでもいい、その空間に居られれば良い、そう思っていたので最前ブロックが当たるなんて思ってもいなかった。
そしてこの時点で7/13。7/15まで2日。時間は本当に平等に進んでいく。
当日。
起きて準備をしてる時点で半泣きだった。
今回のライブタイトルが「Sentimental Period」。
勝手にピリオドを打つなよ、と何度も泣いた。これを打っている今もしっかり涙が出てくる。
幕張はとんでもなく暑かった。いつも舐め腐った気温の場所にいるせいで一瞬で汗だくになり、そもそも幕張に来る前の京葉線の乗り換えで汗まみれだった。遠くない?
ホテルにはたくさんのユニクラがいて、従業員の方が大忙しで、受付時間前倒しで対応していた。本当にありがとうございます。
到着が遅かったので急いで会場へ向かい、フラスタを探したがどこにあるか見つけられず断念。イチファンとして出資させていただいたフラスタは主催の方が写真をアップしてくださっており、見ることができた。CDジャケットを表していて、とても綺麗だった。そのほかにも山のようにフラスタがあったようで、写真をまとめてくださった方のものをありがたく拝見した。
会場でお会いしたかったフォロワーさんにも会えて、待機列に向かう。ここがなかなか声が聞こえにくかったりして「どこに向かえば……」「どうしたら……」状態だったのだが、周りの方に話しかけまくりどうにかなった。私が出会ってきたファンの方はみんな優しく、その場かぎり、その一瞬の出会いがライブの良さのひとつだと感じる。最初に参加したライブで終演後に話かけてくれた優しいお姉さんも、7/15に幕張に来ていたら良いな。
最前ブロックのだいぶ後ろだったが、どうにか肉眼でメンバーを確認できそうな場所に移動して(始まったらみんな動くので最後の方は肉眼では見えなかったが、9割はメンバーの誰かしらを肉眼で見ることができた)、ひたすらに始まるのを待つ。免疫力が下がっているのでマスクをつけ、視力も悪いのでメガネもつけた。足腰がかなり痛かった。東京から移動してきてかれこれ数時間経っていたので、今思えば当たり前のことだけども。
そうして、開演。
一曲目からタイトルにバイバイが入っている。泣きながら笑った。でも再来年ごろにすれ違うとしようって歌詞でもあるので、再来年ごろにすれ違うのを待ってます。
その後もどこかサヨナラを告げる、終わりを告げる曲が演奏され、一曲一曲を噛み締める。あぁ、大好きだな。本当に、今日が区切りなんだ。そう思わずにはいられないセトリが、どこまでも彼ららしい。
突然だが、私が一番立ち上がる元気をもらっている曲がある。自分のやってる事が無意味に思えて仕方ない時、誰かの才能が羨ましくて眩しくて苦しい時、しんどくて投げ出したい時……そんな時に救われて来たのが「さわれない歌」という曲で、いつか生で聴きたいなと思っていた一曲だ。
それが、演奏された。
イントロで泣き出してしまった。それでも肉眼で見たくて、なんとか食いしばりながら、でも涙は溢れ出てくる。この日、このタイミングで、私が一番大切にしている、いっちばん思い入れが強い曲を歌ってくれた。
君ならできるだろう?これからだって、生きていけるだろう?
そう言われた気持ちになった。
演奏は終盤へと向かう。
UNISON SQUARE GARDENのライブにはほとんどMCがない。この日も例外ではなく、後半なんて休憩なしにぶっ通しだった。とんでもないロックバンドだ。
センチメンタルピリオドが流れ、終わりなのかなと思ったら「あと3曲!」とギタボが声を出した。終わりじゃなかった。テンションがぶち上がる曲を、センチメンタルな気持ちを吹っ飛ばしていくように、演奏していく。
そうして、敬具で締められた。
敬具、結んでくれ 僕たちが正しくなくても
セトリがうまくて、センスの塊で、泣きながら笑ってしまった。ずるいだろう。そんなことを言われたら、結んでしまう。なにせ、最初からフレーズ・ボトル・バイバイと言われているし。バイバイで始まり、終わった。
曲が終わり、怒涛のドラムソロが始まる。
7/15で脱退するドラマーの、魂のドラムソロ。
圧巻。ただただ、圧巻だった。
前のブロックだった事も関係しているのかわからないが、他の演奏中もかなり音の振動を感じていたのだが、ドラムソロの力強さ、そしてパフォーマンス力。(急に片手でドラム叩きながら飲み物一気飲みしたのはびっくりして、こう言うとこが好きなんだよなあって笑った。)
終わらなきゃ良いのに、ドラムの音を聞きながらじんわりと涙が浮かぶ。
そして、一番音の振動を感じるようになった。
ドンっ、ドンっ!まるで心臓みたい、と思っていると、ドラマーが心臓のあたりをドンドンと叩いていた。ああ、紛れもなく心音なのだ。これは、心臓だ。何度も、何度も叩く、一番力強い音。UNISON SQUARE GARDENの音の心臓だった、彼の、音だ。涙が濃くなる。
モニターにドラムがアップで映り、心臓が描かれた絵が見えた。
響いたよ。あなたの心音は、この胸に。確かに、力強く。
あなたの焚べた火は、間違いなくこの胸に届いて、火を灯ったよ。
そうして、7/15は幕を閉じた。
7/15の彼らも、とても良い表情で音楽を奏でていた。
これからのことは何もわからない。良い意味のもしかしたら、も、悪い意味のもしかしたら、も、どちらも残されている。
思った以上に寂しいし、涙は出てしまう。
これほど愛せる音楽はきっと出てこないだろう。なにせ、UNISON SQUARE GARDENは心音なのだ。心臓はひとつしかないからね。
彼らの出した答えをまっすぐ包み込めるまで何年かかるだろう。何年かかっても難しいかもしれない。涙だって、落ち着いてからもふとした瞬間に溢れ出すかもしれない。
それでも、火を渡されたのだから、キーワードは死なないことと言われたのだから、これからもきっちりと生きていこう。
UNISON SQUARE GARDENに出会えて幸せだ。
ロックバンドは幸せだ!
ありがとう、UNISON SQUARE GARDEN!
