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246話 座ることで

座らないと決めていたのに、今日は座った。

帰宅の電車。

普段の僕は、どれだけ席が空いていても座らない。

立っている時間は、本を読んだり、考え事をしたり、一日を振り返ったりする時間だと決めているからだ。

ほんの20分、30分でも積み重ねれば大きな差になる。

そう思って続けてきた習慣だった。

でも今日は違った。

席に座った瞬間、気づけば眠っていた。

目が覚めた時、「しまった」と思う反面、「今日は思っていた以上に疲れていたんだな」と気づいた。

人は、自分の疲れに意外と鈍感だ。

「まだ頑張れる。」

「もう少し大丈夫。」

そうやって走り続けてしまう。

でも、体は正直だ。

眠気は、体からのメッセージなのかもしれない。

休め。

少しペースを落とせ。

明日も走るために、今日は回復しよう。

そんなサインだったような気がする。

僕は習慣を大切にしている。

だからこそ、習慣を守れなかった日があると少し悔しくなる。

でも、習慣に縛られすぎるのも違う。

大切なのは、「なぜその習慣を続けているのか」を忘れないこと。

座らないことが目的ではない。

自分を成長させる時間をつくることが目的だ。

そして、成長するためには休息も欠かせない。

疲れ切った状態で無理を続けても、いい仕事はできないし、人にも優しくなれない。

今日は電車で眠ってしまった。

それは怠けたからではなく、体が必要としていた時間だったのだと思う。

明日また元気に前を向いて進めるなら、それも立派な自己投資だ。

頑張る日があるから、休む日もある。

走る日があるから、立ち止まる日もある。

どちらか一方ではなく、そのバランスを取れる人が、長く成長し続けられるのかもしれない。

今日は少し眠った。

そして明日は、またいつものように立って帰ろう。

そんなふうに、自分の状態と向き合いながら、一歩ずつ積み重ねていきたい。

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