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ほぼ日傾聴録~2026年3月~

おはようございます、塩川翔陸です。この企画3ヵ月目にして音楽を語る語彙力の底が露呈してきたと感じています。メロが良い、キャッチー、ポップ、攻撃的、カオティック、展開し続けるセクション、ハネ感、とか…。読めば分かりますが大体この辺の語彙で乗り切ってます。音楽ジャンルを使ってアプローチを説明するとかできればいいんですけどね。ファンクな、ジャジーな、ブルース的な、ラテン調の、みたいな。音楽ジャンル分かっていない人間なのでそういう言い回しは避けてるしできないんですが、ありあわせの語彙は限界が見えている感はあります。アカデミックなことを言えたらもう少し有益な文字になるんですけどね。音楽偏差値の低さが悲しいです。とはいえこの企画は毒にも薬にもならないことが一番良いところなので、出涸らし上等で続けます。ということで今月も始めます。

聴いた感想が中心ですが特にフォーマットを決めているわけではないので、色んな話に派生します。音楽の話がしたいだけなので売れてるから良い、売れていないから良くないのような経済のお話はする気ありません。何回も聴いたもの、積んでいたもの、オススメされたもの、特に分けることなく書くので、聴くに至るまでの熱量の差が当然あります。なので文字の長さが評価の高さに比例することもありません。最高の一言で終わりたいときもあれば、色々書くこともあります。要は好きなものが好きで好きなように語るのが好きだけってだけです。



24.ドレスコーズ / †

3月に行くa flood of circleのライブにゲストで出演するので聴いてみた。ドレスコーズもそうだけど、毛皮のマリーズも本当に分からないのでどういう曲調なのか一切知らなかったんだよな。アルバムタイトルは読み方を発表していないとのこと。
ジャケット的に荒いロックかな?1曲目のタイトルがヴィシャスだしパンクか?なんて予想してたら歌謡っぽい感じで結構びっくりした。

そんな感じで予想が外れて結構戸惑ってたんだけど、3曲目のリンチからすっと入ってきた感があった。曲調が取っ掛かりやすかったのもあるけど、予想とのギャップが埋まってきたのがこの辺な気がする。

ハッピー・トゥゲザーは歌うときの言葉の崩し方が良くて、メロの良さも相まってすごく記憶に残ってる。今作の中ではこれが一番好き。

ミスフィッツが特にそうなんだけど、アルバム全体的に一度聴いてからずっと頭の中で鳴り続けているんだよな。最初「あれ?こういう感じか…」なんて思ってたのに笑。ずっとメロが良いんだよな。歌い方もスッと耳に入ってくるから耳の中に残りやすい。全体の時間もちょうどいいくらいだから聴きやすくて、実際何度もリピートしている。
これの公開は4月頭なのでその頃にはライブを観ているわけだが、本当に楽しみだ。対バンのゲストなのでこのアルバムからは2曲もないだろうが、ハッピー・トゥゲザーとか聴きたいな。今作以外の良い曲も観たいので多分何が来ても満足しそうではある。

ライブを観た後に追記。
最高だったーー!!!!ありゃ日本人全員好きだぜ。このアルバムからはヴィシャスとミスフィッツが披露されたかな。いやぁ、本当に良いもの観た。


ジャンル別に聴いてみる~トラップ編~

25.T.I. / 24's

26. Gucci Mane / Trap House

27.Migos / Bad and Boujee ft Lil Uzi Vert

冒頭で音楽ジャンルあんま分かってない、みたいな話をしたのでそういう方面から曲を探ってみる。それの1発目がトラップってどういうことなんだよって感じではあるけど笑。
普段ジャンルを意識して聴いていないというか、そっち方面から探る上手いやり方を知らないので検索して出てきたやつを紹介文から何となくで選んで聴いてます。

トラップっぽい曲結構好きなんだよな、って思いつつこれがトラップです!って聴いたのは今までない気がする。チキチキチキって6連ハイハットがあったらトラップっぽい!ってぐらいの認識なんだけど、どの曲もずっとハイハットが細かく入っていて小気味が良かったな。ビートのローは強め、スネアは腰高、ハイハットが細かく入っていてピアノとかシンセがウワモノだったらトラップになるのかな。低い帯域でブンブンしていないから聴きやすかった。
WE ARE YOUR FRIENDSって映画で「客を沸かすにはBPMは心臓の鼓動と同じにしてボルテージが上がる時に少しだけ心臓より早くする」みたいな話があったけど、こういうこの辺りのジャンルのBPMが大体近いのはこの辺を狙っているんだろな~。

聴いた中で一番良かったのはBad and Boujee ft Lil Uzi Vert。リリックの乗せ方とリズムの刻み方が気持ちよかった。クラブとかでデカい音で聴く方ともっと良い楽しみ方できるんだろうなと思うけど一回だけ行った時にあんま楽しめなかったんだよな。クラブ系のジャンルに詳しくなったらもう少し楽しめそうな気がするので、機会があればもう一度行ってみよう。


28.パスピエ / IMI

パスピエは毎回、音楽の新たな可能性を教えてくれる。ジャンルの垣根を超えたアプローチと圧倒的なキャッチーさの融合は何度聴いてもその真価を計ることができていない。音楽偏差値の高い人間はこのバンドが如何にすごいか分かるはずだ。我こそはって人は今すぐ聴いてくれ。

煩悩ゴーウェストは歌詞の音ノリが半端ない。大胡田なつき(Vo)の歌詞書きの才は世界が早く気付くべきだ。ステップするように細かく韻を踏んでいくのが聴いていて気持ちいい。オリエンタルな音階で構成されたメロも印象的。全員一丸となって殴りかかってくるようなバンドサウンドでもあり、まさにパスピエの真骨頂といった感じ。

U.N.Oは色々な要素を融合・昇華している、パスピエにしかできない楽曲だと思う。ジャジーなピアノから始まったと思いきやラテンのような曲調も混ざってくる。そんな怒涛の展開を乗りこなしているのが本当にすごい。

スペアミントはシティポップ感のある曲。今作ではこれが一番好きだな。シティポップな曲が好きだからかもだけど。

DOWNTOWN GIRLはめちゃくちゃポップなダンスナンバー。パスピエは音楽的なすごさだけでなく、めちゃくちゃ踊れるポップさも魅力だ。ライブ行くとずっとぴょんぴょんしちゃうのが本当に楽しい。

パスピエって本当にすごいバンドなんだよ。音楽偏差値高い人はそのすごさを理解できるだろうし、あまり分からない人でも引き込まれるキャッチーさがある。ちなみに僕は後者。それでも楽しくなれるところが好きなんだよな。ライブもすごく楽しいので是非。


29.the myeahns / ワイルド・ワン

ワイルド・ワンは2024年終盤のヘビロテ曲の一つ。「友人がよくライブ行ってるな、ちょっと聴いてみるか」で再生したらあまりにも良すぎてずっと聴いていた。全パートが主役を奪い合うかのように絡まるバンドサウンドにキャッチーでストレートな歌が乗った時に起きるミラクルは本当に素晴らしい。本当に良すぎてこのシングルの2曲しか知らないのに主催ツーマンのチケットを買ったんだよな。当然のようにライブ中は爆踊りしては「知らない曲ばっかだけど全曲良い、なんだこのバンド」って思ってたっけ。
左右でウワモノがそれぞれ暴れていて、センターではベースとドラムが出ては引くを繰り返す、主役が入れ替わり立ち替わりするようなアレンジは聴いていて本当にワクワクする。
歌詞もアツい。ストレートな歌詞がまっすぐな声で届けられるのでスッと入ってきては身体が熱くなる。

カップリングのサドルメンも良い。こういうのを"いなたい"って言うんだっけ?使い方あってるか分かんないけどまあそんな感じの印象。歌詞にあるキーワードだけど、夕日沈む荒野が連想される曲調だなと聴く度に思う。

何度聴いてもハッピーになれる良いシングルだ。ライブもまた行きたいなー。近くで中々開催されないし、されても他のライブが既に入っていたりで行けていないんだよな。次こそは。


30.樋口楓 / AIM

VTuber楽曲の中で一番聴いているアルバムはこれ。それぞれの曲の位置や役割といったアルバム全体の構成がめちゃくちゃ良くてずっと聴いてられる。

1曲目のアンサーソングはしっかり自己紹介をしつつもテンポ感は抑えめ。これもあって2曲目以降の流れが非常に綺麗。

2曲目のステレオアイデンティティはトレブリーなベース、特にワンコードで刻むAメロが突き抜けたロック感を、細かく入るキックや裏打ちのフレーズがエレクトロさを印象付ける。改めて聴くと両方の要素がすごく良いバランスで混ぜらせているなって。

FRONTIERは序盤の勢いをダメ押しのように叩き込む曲。前曲のBe Myselfのヘビーさもあって開放感が強調される。
アンサーソングもそうだけどベース弾きだな~って思いながら聴いてたら黒須克彦さんだった。そりゃ好きだわ、これ初見の時も納得してた気がするけどクレジット見るの久しぶりすぎて忘れてたな笑。

現代社会、ヒロインは!は今作の中で一番開いた曲。エレクトロなポップさや多幸感が一番押し出されていて思わず身体が飛び跳ねてしまう。一番好きな曲はってなったら悩むけどなんだかんだあってこれを答えるかな。前曲のmìmìが優しい曲なのもあって一気に華やかになり、その華やかさを保ったままアルバムは結びに突入する。

MARBLEはアルバムの最終曲であり、各曲にあった疾走感や華やかさを凝縮した大団円の曲。この曲を聴けばどういうアルバムか分かるんじゃないかな。これを軸にアルバムを組み立てていったような印象がある。

冒頭にも書いたが全体の構成がめちゃくちゃ良い。挨拶と引き込みをリード曲で担ってからロック色の強い曲を色んな角度から叩き込む序盤。キュートさや優しさが溢れる曲やノリのいいスカパンクなど、様々な曲調を聴かせる中盤。多幸感を押し出しつつアルバムの色々な要素を濃縮して駆け抜ける終盤。明確な意図があってこの構成になったんだとしっかり聴くことで改めて感じた。
VTuberが音楽を出した時に一定数ある「お前如きが偉そうに音楽をするな」って論調には「音楽的にすごいもの出してたら問題ないでしょ」って思うんだけど、先月書いた星街すいせいは圧倒的な音楽性でその論者を黙らせたと思う。で、樋口楓の場合はというと、星街のように音楽的にヤバいすごいことをしている感はあまりないかと思うが、アルバムの構成を練って「音楽アルバムとして良いものを作りました!あとは好きに聴いてください」と判断を任せているように感じた。あまりにも音楽アルバムとして自然なものができているんだけど、それって簡単にできるものではないよなぁと。
VTuberに限った話ではないが、「バズる曲を!ってオーダーしました!」みたいなのが透けて見える楽曲にある音楽シーンへの失礼さを一切感じなかったのは好きなアルバムになった理由の一つかも。単純にロックサウンドが好きなだけってのは大きいだろうけどね笑。


31.板歯目 / もんくのひとつもいいたい!

去年リリースされた板歯目(読み:ばんしもく)初のCD。リリースツアー以降ほぼ聴いていないなってことで久しぶりに聴いた。板歯目の曲は大体ブチ切れてるんだけど、このEPはもれなく全部怒っている笑。とはいえ当たり散らすような怒りではなく、むしろキャッチーさを強く感じるのがこのバンドの魅力の一つだと思っている。

親切は冒頭から怒りが爆発している。怒りをブチ撒けながらフロアを熱狂の渦に巻き込むような曲。歌詞が相当キレてるのに嫌な気分にならないのは不思議だ、シンパシーを感じているからか?不思議なバランスで構成されているなと改めて思う。

さいごの天地物語は発売前に先行配信されていたかな。親切と合わせて今作の軸と認識している。歌詞と音の親和性が今作随一だよなぁ。

納得いかないとかカプセルを久しぶりに聴いて「俺この曲すげー好きだって言ってたな」と思い出した。他の曲の印象が残りやすいけど、ライブで聴いたときに「あれ?こんな良い曲だっけ?」ってなりそうだなって。

板歯目も名前を知ってから聴くまでに相当期間があったんだけど、どのタイミングで知ったか調べても出てこないんだよな。体感的には結成と同じ時期くらいだから好きなバンドのゲストいたとも違う気がしているがよく分からない。これが天啓ってやつかな、だとすれば話は早いんだけど。なんにせよ良いバンドの活動時期に間に合ってよかった。


32.PALAYE ROYALE / THE BASTARDS

PALAYE ROYALEはアメリカのロックバンド。ビレッジマンズストアの水野ギイ(Vo)がストーリーで使っていて興味を持ったので聴いた。日本での知名度はあまりないのかな、多分来日公演も1回だけっぽいし。
洋楽分からなさ過ぎて本当に適当だけど、モダンな洋楽ロックってこういう曲調のイメージ。最近のSUM 41もこんな感じだもんな。かっけーー、って言いながら聴いてた笑。

アルバム通して良い曲多かったな。Massacre, The New American DreamHang On To YourselfNightmaresBlack Sheep辺りが特に。洋楽の聴き方あんま分かってないので詳しいことは知らないけど。歌詞を理解しようとまでは聴けてないのでメロが好きかだけで言ってます。

音楽好きって洋楽ばっか聴くイメージあるけど、あの手の人たちはどうやって聴いてるんだろうね、歌詞理解してるの?邦楽と違ってストーリー仕立て・独白・演説の形式を取ることが多いと思ってるんだけど、結構思想の強いことを言ってる曲もある(Massacre~…とかそうだし)からちゃんと理解しないと意図しない思想持ちだって言われそうだなと思っていて。英詞の曲を聴いた時に歌詞の理解してませんって毎回言うのってこの辺が理由なんだけど、洋楽をよく聴く人たちはこの辺をどう解決してるんでしょうか。気になります。でもまぁGreen DayのAmerican Idiotを好きって言われても別に何も思わないし、よっぽどの事がない限りは思想がどうこうみたいな話には持っていかないか。
俺は一聴して理解できない(翻訳して理解する必要がある)英詞に関してはボーカルも楽器として捉えているというか、そこに意味を求めて聴いていないので自他ともにどうでもいいと思っているのかも。開き直ってはいるけどずっとコンプレックスです、あたい洋楽分からへんねん。悔しいわ。


33.muque / Dungeon

muqueはUNISON SQUARE GARDEN主催のイベントに出たときに知った。一切調べずに行ったのでどういうバンドなのか分かっていなかったんだけど、披露される曲が全部良すぎて衝撃を受けたんだよな。ワンマンのチケットあったけど都合がつかなくて観れず、何度かフェスやサーキットで観たくらいだけど毎回めちゃくちゃ楽しくて早くワンマンが観たくて仕方がなかったんだけど4月にワンマン行きます、いえい。楽しみだぜ~~~~。

どの曲もめちゃくちゃ踊れて最高なんだよな。洋楽みの強いメロディーなんだけど邦楽好きにも刺さるようなアプローチがあるから抵抗なく聴ける。
一度聴いたら忘れないキャッチーさだけがウリかと思いきや、muqueはライブになるともっと化ける。凄まじい音圧で否が応でも身体が踊らされてしまう。ライブの時のローのぶ厚さすごいんだよな。怒られる寸前まで出してるんじゃないかな笑。
feelin'Bite youなどのダンサブルな曲はフロア全体を余すことなく踊らせるし、DAYSのような落ち着きのある曲で発揮する静の掌握力も素晴らしい。全方位隙がない、そんな無敵さがあるバンド。
間違いなく爆発的に更に人気になるからミーハーもノットミーハーも早く聴いた方がいい笑。ライブを観れる機会があったら行くといいよ。曲を知らなくても100%楽しめるから。


~3月総括~

冒頭で書いた通り、語彙力の枯渇が既にあるので意識的に使っていない言葉や言い回しを増やしてみたけど上手く書けたのでしょうか、分かりません。まあ3ヵ月も長文・乱文を世間の目に触れさせることをすれば自信がつく…、のではなくどうでもよくなってくるので「数年前に友人間で音楽語ってた時こんな言い回ししてたな~」というのを思い出してはリサイクルしているエコでエゴな文章です。これがSDGsだ。

あと今月聴いたドレスコーズがゲストで出演するa flood of circle主催のライブが最高だったのでめちゃくちゃ上機嫌で帰った後、酒をしこたま飲みながら音楽を爆音で聴くっていうのをやっていたら朝日が昇っていた、っていうことがあったんだけど本当に楽しかった。傾聴だなんだ文字を書くだなんだってやっているけど、頭空っぽにして貪るように音楽を聴くってやっぱり唯一無二というか、純粋に楽しむってこういうことだよなって思い出せたのは今月の大きい収穫だなと。実際その後の聴き方・文字の書き方は変わっていて、良い意味での力の抜き方を覚えつつある。
このnoteでやりたいのが今すぐ聴いてもらう即時的なキュレーションなのか、然るべきタイミングで聴いてもらうために認知をさせる草の根運動なのかは自分でも分かっていないけど、気持ち的には後者なのかな。そういう意味では気合を入れて文字を書く必要はあまりない気がしているし、気楽に書けるからいっぱい聴けるから悪いことではない気がする。『書きたいことは書く。書けないことは捻りだそうとしない。』って毎回意識しているんだけど無駄にウンウン唸ってしまうのは良くない癖だな。なかなか治らないけどこの辺も上手く付き合えるようになろう。

ということで2026年3月編はここまで。一部だけ読んでくれた人も、全部読んでくれた人も、気が向けばまた。自分が好きな音楽を好きなように語っているだけですが、その大好きな曲が音楽飽食の現代に生きる誰かの興味になっていれば嬉しいです。

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