突撃大塚アジアご飯

たまに夕飯ひとりってことがある。食べてくれる人がいないと張り合いないから、作る気がしない。夕飯後に仕事なんてゾッとする事態が生じた時だけ仕方なく作るけど、そうじゃなけりゃ外食することになる。
といっても新橋のお母さんとこで、絶対指定席にいるきょろしさんと飲むか、ガード下の絶品生ビールを飲むか、神田の極普通の居酒屋で、週末にご主人が釣った魚で飲むか、クラフトビール屋を見繕って行くくらい。少なくとも大塚で飲むことは殆どない。
ある日唐突に地元のエスニック料理屋に行ってみようって思っちゃったのね。そもそもエスニック系は苦手、ココナッツ味嫌い、パクチーもダメ、強いスパイスも避けたい、妙に甘酸っぱいのも嫌。羊や牛も僕の中ではジビエに近い世界なので、なるべく避けて暮らしてる。そんな人間がアジア飯が食える訳がないでしょ?
だからこそ行ってみようと思ったの。
大塚は凄まじい勢いでアジア中東系の人々が増えている。大塚駅から家まで一言も日本語聞かないなんてことはザラだもん。だから食材屋さんも料理屋さんもドッサリある。しかも店員さんもお客さんも現地の人って店ばっかりなんだ。
お店が一軒撤退すると、入ってくるのは大抵アジア系、北口商店街なんか、ほぼ新大久保。それ以外はラーメン屋と焼肉屋だから、もうパワフルこの上ない世界に突入してる。現地食材じゃなくて普通の八百屋さんや居酒屋さんでも、やってるのは海外の人って店も多いんだ。
こだわりの居酒屋や有名店なんかよりさ、ずっと面白そう!この町に沢山住んでる国の人々はどんな物食べてるのかなってことが、雰囲気と共に味わえるんじゃないかと思ったんですよ。窓越しに店内を見ててさ、きっと今ここで日本語は全く聞こえないだろうなって店ばっかりなんだ。
でね、手始めに南口のベトナム料理屋さんに行ったんだ。
ビーフンのつけ麺みたいなブンチャーって料理の中でも、なんとかって地方で誰もが食べるスタイルの物が食べられる、日本では数少ない店のひとつらしい。朝の散歩でいつも通ってて気になってたんだ。なので一番人気の定食を聞いて、ビールと一緒に頼んだんだ。
驚いたなぁ、スープが途方もなく甘くてさ。それも砂糖の甘さなんだ。そこに煮込んだ鶏肉がはいってた。甘くてスパイシーって一番ダメじゃん!僕はすぐチリソースと胡椒を大量投入したけど、隣にいた若い女の子3人組はなにも入れないのね。もやし中心の生野菜もスープに付けて食べるんだけど、当然のようにパクチー入り。
ビールも美味しい。辛くしても相当甘いスープに山盛りビーフンを入れ、どうやら恋バナをしてるらしい女の子の楽しそうな会話をBGMに、ベトナムなんちゃら地方の超定番定食を食べたんだ。
副菜に薄焼き玉子で巻いてある春巻きが付いてて、確かに美味しいんだけど、味が普通過ぎて物足りなくなってくるから不思議。ナンプラー付けて食ってやろうかって思ったけど、しなかった。
いやぁ〜楽しいじゃん!メニューを見ても聞いても想像つかない料理を食べることないもの。普通に居酒屋行って、普通にビール頼んで、普通に刺身や焼き鳥や煮込みたのんでの繰り返し人生だった僕には、とても刺激的で衝撃的な体験だった。この歳になって未知のものをわざわざ飲み食いしないからね。しかも徒歩圏内!
南口にはベトナム料理屋とインド料理屋が多いな。モスク、あるけどさ。
