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【感想】 RIP SLYME 『GREATEST FIVE』 その①

>>>新譜の感想

今回は、2025年に奇跡の完全復活を遂げたRIP SLYMEのベスト盤の感想です。
3枚組のボリューミーな作品なので、せっかくなので1枚ごとに感想を記事にしようかと。今回は、完全新曲も2曲入ったDisc 1の感想。

リップスライム…完全に、僕の青春。




作品概要(ChatGPTさんによるまとめ)

RIP SLYMEのベストアルバム『GREATEST FIVE』は、デビュー25周年イヤーを記念して2025年7月16日(水)にCD+配信でリリースされた3枚組のベストアルバムです。  全48曲という大ボリュームで、新曲「どON」や「Wacha Wacha」をはじめ、代表曲の数々を収録。  ジャケットは、生誕90周年を迎える赤塚不二夫『天才バカボン』風にメンバーを描いたデザインで、初回限定盤には三方背BOX仕様やステッカー・ポスターなどの特典が付属しました。  さらに初期予約特典として、メンバー出演のオリジナルラジオ音源を収めたカセットテープも提供されるなど、ファンアイテム性の高い作品になっています。 

・・・だそうな。




各曲の感想(自分で描いてます)

『どON』

“RS5”再始動後初のオリジナル曲。配信シングルとして聴いた訳だけど、最初はちょっと緊張した事を覚えてる。二度とないと思ってた“RS5”の再始動。世代としては圧倒的に予想外で絶対的に喜ばしいニュースだったんだけど、「ありえないと思ってた再集結が実現したのに、肝心の楽曲が全然じゃねーか」「8年のブランクは痛すぎた」なんて思う可能性も全然あった訳で…平たく言えば、それが怖かったんだ。でも、何というか…そんな心配は取り越し苦労。まったくもって「過不足のない、いつものリップ」だった。実際にはちゃんと“8年の穴”を埋める程の質の向上と進化を果たしている訳なんだけども(8年ものブランク…本当に「過不足なく」“同じ事の焼き回し”をやってたなら、古臭いし面白くもない楽曲しかできなかったに違いない)。水面下の汗と涙を見せないリップに、(感動の)涙と(興奮の)汗を禁じ得ない僕。
往年のリップが好きな僕に、『どON』な曲。

【好き度】★★★★★


『Wacha Wacha』

続いても新曲。
これもまた、往年のリップ好きにはたまらん曲。ノリの良いビートに、人を喰ったようなラップが乗る。ちょっとだけビターフレーバーが強めなトラックには、「アルバム曲のリップ」の顔が見え隠れ。
活動休止に至る経緯がだいぶゴタついていたのでね、今回の再集結に「“ビジネス”でしかないんだろ?」「終わりに向けて、体裁を整えたいだけなんだろ?」みたいなコメントをネット上でいくつも目にしました。でもこの曲を聴くと、僕は「きっとこの人たちは今本当にWacha Wachaしてんだろうな」「楽しく愉快にやってんだろうな」としか思えない。“やっつけ”では出せないんじゃないかな?という、ラフ(rough)感。

【好き度】★★★★⭐︎


『楽園ベイベー』

ここからは、いわゆる“ヒットメドレー”。どの曲も馴染み深くて、あの頃の記憶を彩り豊かに思い起こさせる。
まずは、代表曲『楽園ベイベー』。リップの作風にはいくつもの側面があるけど、“オーバーグラウンド中のオーバーグラウンド”と言えばこの曲。一般リスナーにはこれ以上なく受け入れやすく、アングラ方面のヒップホップ人間にはこれ以上なく受け入れ難いのであろうというポップチューン(笑)。
ボッサフレーバーのオケは、だけどFUMIYAさん特有のピコピコサウンドと相まって独特の存在感を放っている。

【好き度】★★★★⭐︎


『FUNKASTIC(GREATEST FIVE ver.)』

ガチのファンクフリープにこんなこと言っているのが知れたらきっと腹を立てられるとは思うけど、僕はこの曲にファンクネスを強く感じる。「FUNKってどういう音楽?」と尋ねられたら、「この曲を聴くと良いよ」と言ってしまう可能性すらある。 J-POPの中でもガチのファンク寄りのスガシカオの音楽と聴き比べても、音の質感こそ違えどファンクミュージックの解像度という意味では遜色ないとすら感じたりもする。DJ FUMIYAのピコピコサウンドが前に出ているので、なかなかガチのファンクとは思われづらいトラックではあると思うけれども、結構本当にちゃんとファンクをしているような、ファンクを理解している人が書いているような曲に聴こえる。

【好き度】★★★★★⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎


『GALAXY』

この曲は、僕の記憶によると確か、セールス的には全盛期のリップスライムのような売れ方はしていなかった気がする。けれども、キャッチーさであるとかフランクさということで言うと、それこそ大名曲である『楽園ベイベー』や『FUNKASTIC』などと遜色がない、そんな完成度の高いポップチューンだと思う。僕は結構この時期のリップスライムが一番好きだったりしていて…この時期のリップはこの曲に限らずいい感じにふざけていていい感じに小慣れていていい感じに真摯。そんなリプライムの音楽性が凝縮されているような曲。
4MC全パートをソラで歌えるのは、実はそんなに多くない。この曲は、その中の一曲。

【好き度】★★★★⭐︎


『雑念エンタテインメント』

この曲は、鮮烈なメジャーデビュー曲である 『STEPPERS DELIGHT』とメガヒットシングルである『One』との間に挟まれているという意味で、印象がそこまで際立ってはいない気がするけれども。とはいえ、「リップスライムとは何か?」「リップスライムとはどういうアーティストか」というのが、この曲 1曲を聴くだけで察することができる…大袈裟に言えばそれぐらい、リップスライムのエッセンスが凝縮されている曲だと思う。キャッチーなのに、ドキリとするほどソリッドな感じも瞬間的に垣間見える。とぼけているようでいて虎視眈々と天下を描っているような、そんな雰囲気。掴みどころがないとも言えるけど、その掴みどころのなさ自体がまさにリップスライムのイメージでもあって。それも含めて、とてもリップらしい曲と言えると思う。

【好き度】★★★★⭐︎


『Tokyo Classic』

アルバム曲ではあるんだけれども、リップスライムの中で最も売れたアルバムのそのタイトルチューン。独特な温度感というか…“夏感”を感じさせる曲調ではありつつも、どこかひんやりとしたようなクールさも併せ持つ、そんな特徴的なオケ。例えるならば、猛暑の中の風鈴の音色みたいなものか。ものすごく暑い中で感じられるその涼やかな音色。そういったものに、癒されるような、煽られるような、そんな気持ちになる。

【好き度】★★★⭐︎⭐︎


『BLUE BE-BOP』

これは、『One』とはまた別ベクトルでメロウ、アダルティー、そしてセンチメンタル。ビートは軽快で、決してあからさまに感傷的ではない。しかし、聴いた後には程よいセンチメンタルが胸に残る。
全体的な雰囲気としては、冬の匂いがする曲。「悲しい」「寂しい」「はかない」冬ではなく、穏やかで、静かで、落ち着いた季節。そんなイメージ。生音なのか打ち込みなのかサンプリングなのかはわからないけれども、ウッドベースの懐の深い音が。この曲全体の雰囲気の屋台骨になっている印象。暖かいんだけど、ほんのり切ない。懐が深いんだけれども、ちょっぴり儚い。この曲のそういう絶妙なバランスを、このウッドベースの音が決定付けている。

【好き度】★★★★★


『ミニッツ・メイド』

ピコピコサウンドが炸別している曲。一方でチープさやそういったものは感じられず、ピコピコしている音の中にも深みと落ち着きを感じさせる。ある意味で全曲のブルービーバップと相対するようなサウンドアプローチに見せかけていて、根っこのところで繋がっているというか。遊び心と落ち着きの二重奏といったところでは趣を同じにしているような印象も受ける。

【好き度】★★★⭐︎⭐︎


『黄昏サラウンド』

リップの中でも好きな曲のベストファイブに入ると思う。もしかしたらベストスリーに入るかもしれない。それこそ、『BLUE BE-BOP』の世界観をもっと掘り下げたようなそんな深みのある生音の美しさがある。この曲のイメージは秋、しかも深い秋。落ち着きと彩りと深みのある感傷…これは、深い秋の休日の夜更けに、温かい飲み物を片手にのんびり聴きたい。そんな曲。気を抜くと圧倒的な切なさに涙がちょちょ切れそうになるけれども、さらりと聴けばおしゃれで極上の BGMにもなる。シチュエーションを選ばずに聴けるし、言い方を変えればどんなシチュエーションで聴いたとしてもそのシチュエーションの空気感を押し上げてより鮮明なものにしてくれる。そんなレンジの広い曲。
バラードというとスローテンポで情愛怨念と言えるほどの愛憎が込められたストーリーで構成されているようなイメージだけれども。全然そんなことのないこの曲でも、僕はこの曲は圧倒的に「バラード」だと思う。

【好き度】★★★★★


『ダンデライオン』

この曲は、僕の中でどの系統にも属さない異端な存在。リップは大きく“オフザゲリップ(賑やかで陽気)”“スタイリッシュリップ(おしゃれでクール)”“語リップ/悟リップ(示唆に富んだメッセージ性)”の3系統に分かれると思っているけれど、この曲はそのどれにもきれいには当てはまらない。リリックは語リップ寄りで、もう一歩踏み出そうと背中を押してくれる内容。ただトラックがかなり重厚で、いつもの軽やかさとは違う存在感がある。ラップすら霞むほど分厚いオケ。その重厚感が、この曲の印象を決定づけている。

【好き度】★★★⭐︎⭐︎


『STEPPER'S DELIGHT』

鮮烈なデビューシングル。僕は当時リアルタイムでは追えていなかったけれど、後から聴いてもその衝撃は色褪せない。一聴で忘れられないキャッチーさがありながら、聴き込むほどに新たな発見がある。ゴキゲンでフレンドリーなのに、瞬間的にソリッドなスキルを見せつける。その振れ幅が“本物感”を漂わせる。明るく突き抜けているようで、どこかシリアスな空気も帯びているのが個性。いろんな要素をマッシュアップしたような複雑さが、この曲の魅力だと思う。

【好き度】★★★★★


『Super Shooter』

気分を上げたい時のマイベストを作る際、ほぼ必ず入れる一曲。イントロの書き鳴らすようなギターが印象的だけれど、単なるギターチューンではなく、しっかり“リップ流”にエディットされている。遊び心に満ちたアッパーチューン。過去の活動休止やメンバー間のあれこれを思うと複雑な気持ちがよぎる瞬間もあるけれど、再び5人になった姿を見ながら聴くと、そうした雑念は消えて、ただただ突き抜ける楽しさが残る。

【好き度】★★★★★


『One(GREATEST FIVE ver.)』

この曲でリップを知った人は多いはず。もちろん僕もその一人。圧倒的にメロウでセンチメンタル。宇宙に一人放り出されたような孤独感があるけれど、だからこそ人のぬくもりを強く意識させられる。『One』というタイトルも、そんなニュアンスを含んでいるように感じる。一人でいるからこそ見えてくる他者の存在。傷つくこともあるけれど、それでも孤独を否定しない。この曲を聴くたびに、誰かのぬくもりについて考えさせられる。
ちなみに今回収録されているのは初出のバージョン…とは言っても、『CHRISTMAS CLASSIC』バージョンと概ね同じかな? ストリングスのゴージャス感を残しつつ、クリスマス感のみ排除した感じ。

【好き度】★★★★★




続きは次回。
次は、DISC 2の感想を書こうと思います!

あぁ、間もなくリップが活動休止してしまう…あっという間の1年だったなぁ。

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