movie column|コントロール

movie column|CONTROL
〈data〉
監督|アントン・コービン
製作|アントン・コービン 他
脚本|マット・グリーンハルシュ
音楽|イアン・ニール
公開|2008年
〈cast〉
イアン・カーティス:サム・ライリー
デボラ・カーティス:サマンサ・モートン
アニーク・オノレ:アレクサンドラ・マリア・ララ
バーナード・サムナー:ジェームズ・アンソニー・ピアソン
ピーター・フック(フッキー):ジョー・アンダーソン
スティーヴン・モリスン:ハリー・トレッダウェイ
〈trailer〉
〈story〉
1970年代後半にイギリス・グレーター・マンチェスターで結成され、ポストパンクシーンを席巻したバンド「Joy Division」。ヨーロッパツアーを成功させ、アメリカ進出を目前に、自ら命を絶ったヴォーカルのイアン・カーティス。そのイアン・カーティスがバンド結成から持病のてんかんへの苦悩、結婚、不倫、そして自殺までを全編モノクロ映像で綴るドキュメンタリー。
監督は、U2、デイヴィッド・ボウイ、ビョークなどを撮り続けた写真家アントン・コービンの長編監督デビュー作。
第60回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(特別表彰)、第61回英国アカデミー賞新人賞受賞。
〈column〉
洋楽ファンでも「Joy Division」という名は知っていてもあまり曲を聴いたことがない人が多いのでは。日本ではそのくらいの立ち位置のバンド。
どちらかと言えば、イアン・カーティス死亡後に残ったメンバーで結成した「New Order」の方が人気・知名度が高いので、New Orderからさかのぼって聴いた人もいるかも。
イアン・カーティスが亡くなったのは当時の音楽雑誌で知ったし、病気と女性問題を抱えていたことも取り沙汰されていたけど、こうして改めて観ると、感慨深いというか、死を選んだのも必然のような気がする。
バンド、ヴォーカリストの伝記ながら、音楽要素に傾きすぎておらず、バンドと人間関係だけにフォーカスしているので、音楽映画という印象は薄い。
また、バンド内や妻のデボラ、浮気相手のアニークとの関係性など、全編を通して緊張感のあるストーリーを、モノクロ映像でで余計な情報を排除した構成は映画としての完成度も高い。
イアン・カーティスを演じたサム・ライリーの表情や演技も素晴らしい。イアン・カーティス本人を知っていても、サム・ライリー演じるイアンに感情移入してしまうほど。
それだけに「ボヘミアン・ラプソディ」や「ロケットマン」同様、そのアーティストに深い思い入れがある人や音楽ファンじゃなくても楽しめる映画とは一線を画した、「人」にフォーカスした「ドラマ」として仕上がったいる。
