【本質】住むなら地方都市が最強なんじゃないか?

僕は仕事柄、国内の色んな場所へ出張することが多い。札幌・福岡のような大都市はもちろんのこと、大分市や鹿児島市といった中規模都市や鳥栖市や帯広市のような数万人規模の都市へも馳せ参じる。そんなわけでたくさんの都市を見て、過ごしてきて、一つの答えに辿り着いた。
それは、「結局のところ住むなら地方都市が最強なんじゃないか?」ということである。普段僕は東京や横浜といった首都圏で暮らしているが、地方都市へ出張しても首都圏で暮らすのと同じことができるのである。例えば地方都市のスーパーで買い物したり、本屋へ行ったり。あるいはパソコンを開きながらアイスティーを愉しむなんていうのも首都圏、地方都市どちらでも同じクオリティで実現できるわけだ。つまり地方都市へ行っても首都圏(普段の暮らし)と同じということである。要は何でもない平日に於いては仕事をする以外の時間の使い方は変わらないのだ。
僕が考える「地方都市」の定義

僕が考える「地方都市」と言うのは具体的にどこを指すのか?それは人口10〜20万人程度の都市である。日本国内に於いて人口10〜20万人の枠に収まる都市は以下の通りだ。すべては紹介しきれないので代表的な都市だけ列挙する。
北海道
苫小牧市(約11万人)→工業・港湾都市
釧路市(約16万人)→北海道東部の中心都市
北見市(約11万人)→オホーツク最大都市
東北地方
一関市(約11万人)→岩手南部の拠点都市
関東地方
佐野市(約11万人)→栃木県。アウトレットあり
鹿沼市(約10万人)→木工業が盛ん
木更津市(約14万人)→アクアラインで東京近い
中部地方
小松市(約11万人)→小松空港、コマツの城下町
上越市(約19万人)→上杉謙信ゆかりの都市
飯田市(約10万人)→長野県南部最大都市
富士宮市(約13万人)→富士山の玄関口
豊川市(約18万人)→愛知県。豊川稲荷が有名
近畿地方
伊賀市(約10万人)→三重県。忍者の里
名張市(約9万人)→少し少ないが衛生都市
中国・四国地方
防府市(約11万人)→山口県の工業都市
宇部市(約16万人)→工業・空港のある都市
今治市(約14万人)→造船の街
九州・沖縄地方
諫早市(約13万人)→長崎県の交通要所
八代市(約12万人)→熊本を代表する工業地帯
都城市(約16万人)→鹿児島に近い宮崎の都市
延岡市(約11万人)→宮崎県。旭化成の城下町
これらの都市は田舎すぎず、かといって都会すぎでもないと言うベストなバランス感覚を持つ。このバランス感覚の中に包含される要素は大きく分けて3つ。
家賃が都市部より安い
イオン・ゆめタウンなどの商業施設がある
映画館などの知的文化施設がある
家賃は間違いなく都市部に比べて安いし、イオンをはじめとする商業施設があることは日々の生活を営む上で非常に重要だ。映画館・本屋など知的文化施設があることは休日も含めて楽しめることを示している。これらの条件が揃った都市こそが最も住みやすい環境と言えるのではないかと考えているわけだ。
地方都市のなにがいいのか?

では地方都市の何がいいのか?よくよく考えてみようと思う。
①生活コストが抑えられる
→家賃・駐車場代が都心の半分〜半分以下で抑えることができる。
②自然が近くてストレスが少ない
→アウトドア好きな人は山や海、川へ行きやすい
③渋滞や満員電車のストレスが少ない
→通勤が楽。仮に渋滞したとしても満員電車に乗るよりもパーソナルスペースは広く、ストレスが少ない。
④都市機能は揃っている
→先述したとうなショッピングモールや映画館などの文化施設はもちろんのこと病院・学校・美術館などの施設は揃っている。
どんな人が地方都市に向いている?

じゃあ地方都市に住むならどんな人が向いているのか?それはズバリ、リモートワーカーやフリーランスの人である。僕も週3程度リモートワークをしているが、所詮は会社員。会社の就業規則で「何かあればすぐに会社へ行ける距離に住むこと」が暗黙知になっているので、思い切って九州へ移住というわけにはなかなかいかない。
その点、リモートワーク中心で出社義務もない人は地方都市がオススメ。例えば大都市圏で暮らす人がそのままのサラリーで地方移住すれば可処分所得は爆上がり。フリーランスの人も一緒である。今やTeamsやZOOMの台頭で家にいながら仕事を受注できる時代だ。敢えて都心に住まうメリットがないと思えば移住は選択肢の一つ。
noteやブログを本気でやっている人はますます地方都市の方が向いている。
知り合いの実例

実例を出しておこう。僕の知り合いのTさんはとある大手IT企業に勤めていたが、自身のスキルを用いてフリーランスに転身。今までは黙っていても給与が振り込まれる会社員だったので都心に家を借りていても大丈夫だったが、フリーランスは不安定ということもあり、大分県別府市に移住。大分県別府市は大分県No.2の都市でありながら、温泉街としても全国にその名を轟かす。

都心部から地方都市へ移住したことで可処分所得が上がり、普段の生活費を抑えることに成功。休みの日に限らず時間が空けば温泉へ行き、釣りをしながらのんびりと暮らしている。案件受注に関してもランサーズなどのサービスを駆使して安定的に受注しているようだ。
今後のトレンド「鍵は会社の経営陣」

今後地方都市への移住は増えるかと言われれば、それは難しいという結論になるだろう。この国のほとんどの人はサラリーマンとして生殺与奪を会社に握られている。会社が東京や大阪にある以上、完全に移住して生活するのは厳しい。当然会社の経営陣は社員が働いているかわからなくなるからそのリスクを負うほど生やさしいわけではない。だが、都心と同じ水準で仕事ができるようになれば地方都市への移住も加速化する。その上で必要になってくるのが大きく分けて3つの要素だと考えられる。
①テクノロジーの進化
②交通機関の成長
③災害時の考え方
まず1つ目の「テクノロジーの進化」について。これは手前の話をすればネット環境がきちんと整備されているか、ということである。例えばいまだにキャリアによっては携帯の電波が届かないエリアがあったり、ネット環境が弱いところがあるのが実情だ。ここが補完されれば前向きに考える企業も増える。さらに未来の話をすればVR・メタバースの成長でオフィスが必要なくなるかもしれない。バーチャル空間で社員同士が一堂に介して仕事する時代になると予測される。そうなれば都心に住むメリットは減少するだろう。5G・6Gの進化も欠かせない要素だ。大容量のファイルのやり取りや動画編集が実現できればどこでも仕事することができるだろう。続いて2つ目の「交通機関の成長」について。交通機関の考え方を会社側が理解できれば一歩前進する。例えば飛行機を使って出社することが認められれば選択肢の幅はかなり広がる。いま羽田空港と地方都市を結ぶ路線はかなり多い。北海道の稚内空港も羽田空港との路線を持っているし、熊本県の天草空港も大阪との便を持っている。飛行機を使えば2時間以内に都心へアクセスすることができるのであれば、東京の山奥にある昭島市やあきる野市から出社するのとそうそう変わらない。さらにリニア新幹線が開通すれば東京-名古屋は40分ほどで結んでしまうので、そうなればいよいよ横浜から出社する僕よりも東京が近くなる。3つ目の「災害時の考え方」について。これはかなり重要な問題だと個人的には思っている。首都圏を壊滅に追い込むと予想される首都直下型地震の発生確率は30年以内に70%と非常に高い。起これば最悪のシナリオで死者6,100人を数える。自分の会社の社員やその家族も死ぬリスクがあるとなればリスク分散も一つの方法だ。実際に官公庁は一部機能を地方へ移したのだから、企業もそうなるのが一番良い。
いずれにせよ会社員である以上、会社の経営陣がどう判断するかによって、あるいは株主がどう考えるかによって動かざるをえないので、まずはリモートワーク中心の人やフリーランスの人が前例を作ることが重要だ。
