【プロジェクト成功】プロジェクトを始める前に「成功」を決めていますか?💡
プロジェクトが始まると、多くの場合、すぐにこんな話になります。
何をするのか?
誰が担当するのか?
いつまでにやるのか?
どんなスケジュールで進めるのか?
もちろん、どれも必要です。
しかし、その前に確認しておきたいことがあります。
「このプロジェクトは、何が実現したら成功なのか?」
です。
💡「計画通りに終わった」=成功でしょうか?
例えば、
予定した活動をすべて実施した。
システムも予定通り導入した。
プロジェクトも期限内に終了した。
それでも、
お客様にとって何も良くなっていない
現場の仕事が良くなっていない
会社が期待した成果が出ていない
のであれば、私は「プロジェクトが成功した」とは考えません。
プロジェクトは、計画した活動を終わらせることが目的ではなく、期待した成果を実現するために行うものだからです。
💡まず「お客様にとって、どんな価値があるのか?」
プロジェクトを始める前に、まず確認したいのが、
このプロジェクトによって、お客様にどんな価値を提供するのか?
です。
これは特に重要です。
例えば、
「社内コストを下げる」
だけをプロジェクトの目標にすると、非常に危険な場合があります。
コスト削減を優先するあまり、Service Levelや品質が低下すれば、お客様満足度を下げる結果になりかねません。
その結果、クレーム対応や手戻りなどが増えれば、結果的にコストが上がるリスクもあります。
したがって、
お客様にとって、何が良くなるのか?
会社にとって、何が良くなるのか?
現場の仕事は、どう良くなるのか?
を考える。
その中でも、「お客様にとっての価値」が明確であることはMUSTだと私は考えています。
💡「成功」を、具体的な目標にする
「お客様満足を高める」
「業務を効率化する」
「DXを推進する」
これだけでは、まだ「成功したか」を判断できません。
そこで、
何が、いつまでに、どのような状態になれば成功なのか?
まで具体化します。
例えば、
受注から納品までのLead Timeを短縮する
在庫を減らしながら、欠品を減らす
お客様からの問い合わせに、より早く回答できるようにする。
というように、目指す状態を具体的にします。
そして、数字で表せるものは数字でも表します。
大切なのは、プロジェクトが終わったときに、
「成功したのか?」
を関係者が同じ基準で判断できることです。
💡「成功」を決めると、解決すべき問題が見えてくる
目指す状態が明確になると、
「では、なぜ今はそれができていないのか?」
という問いが生まれます。
ここから、
目標
↓
現状
↓
GAP
↓
問題
↓
原因
↓
解決策
と考えることができます。
私は、問題解決をするときに、いきなり、
「何を改善するか?」
から始めるのではなく、まず目標を明確にすることを大切にしています。
目標が違えば、解決すべき問題も変わるからです。
💡改革プロジェクトを成功させる「6つの条件」
私は30年以上、企業改革Projectを経験する中で、改革を成功へ導くための条件を整理してきました。
それが、Change Managementの6つの条件です。
🎯H1 トップのLeadership
プロジェクトチームがどれほど優秀でも、トップの強い意思がなければ、大きな改革を最後までやり切ることは難しいと考えています。
プロジェクトチームからトップへ改革を上申して始まる場合もあります。
しかし、その場合でも、
トップは、本当にこの改革をやり切る意思があるのか?
を確認する必要があります。
私は、「死んでもやる」というくらいの強い意思がTopにあるかを確認することが重要だと考えています。
改革が難しくなったとき、部門間の利害が衝突したとき、大きな意思決定が必要になったとき――最後にProjectを支えるのはTopだからです。
🎯H2 改革推進者のスキル・熱意
トップの強い意思だけでも、プロジェクトは進みません。
実際に改革を考え、関係者を巻き込み、実行するプロジェクトチームのスキルと熱意が必要です。
H1とH2は、どちらか一方ではありません。
トップが本気で改革をやる。
プロジェクトチームがそれを具体化し、実行する。
この両方が必要です。
🎯H3 変革後の姿が明確・お客様の声を反映
ここで重要なのが、
改革によって、お客様にどんな価値を提供するのか?
です。
単に、
「コストを下げる」
「システムを導入する」
「業務を標準化する」
だけでは不十分です。
変革後、お客様にとって何が良くなるのか。
お客様の声を反映しながら、目指す姿を具体化する。
これがH3です。
そして、この記事のテーマである、
「何が実現したら、このプロジェクトは成功なのか?」
を決めることも、ここにつながります。
🎯H4 早く改革の成果を見せる
大きな改革では、最終成果が出るまで長い時間がかかることがあります。
そこで、すべてが完成するまで待つのではなく、早い段階で具体的な成果を見せる。
私はこれをQuick Hitと呼んでいます。
「本当に変わり始めた」
と関係者が実感できれば、改革を続ける力になります。
🎯H5 現場の抵抗には危機意識を醸成する
改革とは、これまでの仕事のやり方を変えることでもあります。
当然、
「なぜ変えなければならないのか?」
という抵抗も起こります。
そこで、単に、
「Topが決めたからやってください」
ではなく、
なぜ今、変わらなければならないのか。
という危機意識を共有することが重要です。
🎯H6 古い企業文化には、なぜ今変革が必要かを何度もコミュニケーション
企業文化や長年続いてきた仕事のやり方は、一度説明しただけでは変わりません。
なぜ今、変革が必要なのか?
を、繰り返しコミュニケーションする。
改革の目的を何度も共有し、少しずつ組織全体へ浸透させていきます。
💡Project Leading Skill(PLS)も、「成功」から考える
私は30年以上、100件を超える企業改革Projectに携わってきました。
その経験から、プロジェクトを成功へ導くためのKnowledgeを、Project Leading Skill(PLS)として体系化しています。
PLSは、
① 問題解決力(CPS)
② 仮説検証技法 (HYP)
③ Change Management (CHM)
④ Win-Win交渉術 (WIN)
⑤ プロジェクト実行力 (PJE)
の5つです。
問題を正しく捉える。
正解が分からなければ、仮説を立てて検証する。
人と組織を巻き込む。
利害の異なる相手とも合意する。
そして、計画を実行へ移し、成果を出す。
しかし、その前に、
「このProjectは、何を実現したら成功なのか?」
を明確にする必要があります。
💡プロジェクトを始める前に、確認したいこと
プロジェクトのキックオフでスケジュールや役割を確認する前に、一度、関係者で確認してみてください。
このプロジェクトは、何が実現したら成功なのか?
その成功は、お客様にどんな価値をもたらすのか?
トップは、この改革を最後までやり切る強い意思を持っているのか?
この3つに、関係者が同じ方向を向いて答えられるでしょうか。
もし答えが曖昧なら、活動を始める前に確認する価値があります。
プロジェクト成功への第一歩は、
「何をするか」を決める前に、
「何を実現するのか」を明確にすること。
そして、
お客様にとっての価値を確認し、トップが本気でやり切る意思を持つこと。
みなさんには、そこからProjectを始めることを、強くオススメしたいです。
