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【夏休み明け・行き渋り】「とりあえず休ませる」が得策な3つの理由<タイプ別解説付>

今年もまた、9月1日がやってくる。

いつからこの国は、この日にびくびくしなければいけなくなってしまったのだろう。
ここ数年の日本は、若者の死因第一位が「自死」であり、それが集中してしまう日が9月1日、夏休み明けです。
コロナ以降、各メディアでは、この時期に自殺予防キャンペーンを打ち出すのが定番になりつつあります。
これにはもちろん様々な要因があり、一元的に語ることは絶対に不可能と理解しつつも、「学校が始まる」ことの心理的な負担感が非常に大きいことは言及せざるをえないと思います。

保護者の方の中にも、こうした世の中の「自殺予防」ムーブメントを目にして、夏休み明けのお子さんの行き渋りに際して、躊躇なく休ませることができる方が増えてきたように思います。

ただ、保護者の方の心境は、非常に複雑なものですよね。

「とりあえず休ませる」で、本当にいいの…?

私はフリースクールを運営していますので、相談に来られる方やお会いしてお話しする方は、皆さん「とりあえず休ませるでいいはず」と思って聞いてくださいますが、本音ではそう思っていない方の方がまだ多いように感じます。
ここ数年の保護者相談やヒアリングでみえてきた意識、「保護者としての本音」は以下の通りです。

①その後の学校復帰が実現するか心配するタイプ

②うちの子は仮病だと思うし、それを許したくないタイプ

③今の時代って私の時とそんなに違うか?トレンドや潮流を疑うタイプ

今から、上記3つのタイプの保護者の方を説得して、心からの「とりあえず休んでいいよ」を言ってもらえるようにしようと思います。
なぜそんなことをする必要があるかというと、こどもたちは保護者の方の本音にめちゃくちゃ敏感だからです。
「本音は違うところにある」状態で言う「とりあえず休んでいいよ」に対して、こどもたちは

「あれは本音じゃない、自分は親に心配や迷惑をかけている、自分はダメな存在だ」

となってしまいます。
これではせっかく休ませても自己肯定感の低下は避けられません。こどもたちには、せっかく休むんだから、きっちり回復してもらいたいし、その後また気持ちを外に向けて社会的自立に向けて頑張ってほしい。そのための「とりあえず休ませる」なんですから。

その後の学校復帰が実現するか心配なタイプの方へ

・今休ませることが、その可能性を一番残せる方法だと思ってください。

・いったん心が潰れたら、無理してた期間分休みますよ。小学4年生から6年生まで無理してたら、中学校3年間一日も行かないなんてこともありえますよ。

・一時はいいけど学校に行ってもらわないとその後の仕事に支障がある、という保護者の方は、その旨を学校以外の機関に相談しましょう。行政にも民間にも、今は相談窓口がめちゃくちゃあります。学校は託児所ではないので、学校に相談しても、そんなこと言われても…となります。

・学校復帰が実現しないと困ると感じている理由が、本人の進路実現に関することであれば心配いりません。一時休んでも、最悪最後まで学校に行かなくても、希望の進路を実現する方法はあります。世間体が気になる、こども本人がマイノリティの悲しみに苛まれている場合には、それは否定できないので寄り添います。お話聞かせてください。

・専門機関に早期に相談した方が復帰率高いので、本当に学校復帰を望むならとにかく早めに動いてください。

うちの子は仮病だと思うし、それを許したくないタイプの方へ

・仮病なら仮病でいいんですけど、では、なぜお子さんは「嘘をつかなければならない」のでしょうか?

・仮病こそ、本人が色々な軋轢から逃れるための「最後の生存戦略」だと思った方がいいです。「嘘つかないと生き残れない」と思っている心境を汲んでやってください。

・その意味では、こどもの行動で「甘え」とか「なまけ」とか、基本的にはないです。そうなっているのには、理由があります。本人が「うまくいかなさ」を言語化できていないだけです。

・とりあえず休ませたら、ゆっくり話を聞きたいですね。「うまくいかなさ」の言語化ができて、何に困っているのかこども本人もしっかり分かって対策できたら、するっと学校復帰できることもあります。

今の時代って私の時とそんなに違うか?トレンドや潮流を疑うタイプの方へ

・保護者の方の時とは全然違いますよ。まず、情報量が違います。たくさんの情報にさらされると疲れます。今のこどもたちは本当に疲れてるなと思います。

・賢い子ほど、世の中の情報と時に学校で押し付けられる画一的な価値観との差異をはっきりと矛盾に感じて嫌になるケースもあります。この場合、来年度、担任の先生が変わってしっかり時代に合わせた指導をしてくださる先生に出会えると復帰する可能性があります。

・私は我慢できた!と自負している保護者の方。あなたとお子さんとは違う人間なので、同じように我慢できると思わない方がいいです。それに我慢はしんどかったはずです。お子さんに同じ思いをさせなくてもよくないですか?

・何かに耐えないと真っ当な社会人になれない、というのは幻想です。むしろ心が満たされる瞬間が多い方が、社会に出て大いに自分の力を発揮できるようになると思います。

正解は「とにかく休ませる」ではなく「とりあえず休ませる」だと思うのです

私はフリースクールを運営してきて、たくさんの不登校のこどもたちと関わってきました。
その中で「休む」ことの重要性と同時に、「学校に行かなくても力をつけないといけない」ということも非常に重要だと思っています。とにかく休めばいいなんて、無責任なことは言いませんよ。

だって、どの子もいつかは社会的に自立しなければいけないのですから。

自立に向かうまでに、やるべきことは結構たくさんあります。だから、とりあえず休んでもいいじゃないですか。
でも、休みっぱなしにはできません。そこは本人にとって無理のないよい塩梅で、きちんとした努力を積み上げていかなければいけません。そのためには、適切な伴走が必要です。

適切な伴走が、学校で事足りる場合と、そうでない場合がある。
不登校か否かを分けているのは、たったこれだけの細い線のように思います。
たまたま学校に行かなくても、自立はできるんです。むしろよりたくましく成長することも多く、休んだ時間を無駄にするかどうかは、結局のところ本人次第です。

こどもの底力を、信じましょう。

大人にできることは、信じて伴走することです。こどもの前を先導せずに、横に並んだり後ろから押したりすることです。

だから、今日は「とりあえず」。

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