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平屋って憧れる。でも、ちゃんと考えて選びたい家です。

平屋って、やっぱり憧れます。

ワンフロアで生活できる家。
階段の上り下りがない家。
リビングから庭が見えて、家族の気配を感じながら暮らせる家。

最近は、若いご夫婦からも、子育て世代の方からも、将来の暮らしを考えている方からも、

「できれば平屋がいいです」

という声を聞くことが増えました。

SNSを見ていても、おしゃれな平屋はたくさん出てきます。
勾配天井で開放感があったり、中庭があったり、家事動線がきれいにまとまっていたり。

見ると、やっぱり良いなと思います。

正直、私も平屋は好きです。

ただ、不動産の仕事をしている立場としては、平屋の良いところだけではなく、少し現実的な部分もお伝えしたいと思っています。

平屋は素晴らしいです。
でも、誰にでも正解というわけではありません。

これは平屋を否定したいわけではなく、むしろ逆です。

せっかく平屋を選ぶなら、あとから「思っていたのと違った」とならないように、良いところも注意点も知ったうえで選んでほしい。

そんな気持ちで書いています。


平屋の一番の魅力は、生活がシンプルになること

平屋の良さは、なんといっても生活がワンフロアで完結することです。

リビング、キッチン、洗面所、お風呂、トイレ、寝室。
すべてが同じ階にある。

これだけで、毎日の暮らしはかなりラクになります。

たとえば洗濯ひとつを考えても、2階建ての家では、洗濯機が1階、干す場所が2階、しまう場所もまた別、ということがあります。

もちろん間取りによりますが、洗濯物を持って階段を上り下りするのは、毎日のことになると意外と負担です。

平屋の場合は、洗う、干す、しまうという動きを短くしやすいです。

掃除もそうです。
階段がないだけで、掃除機を持って移動する負担は減ります。

買い物から帰ってきて、荷物をしまう。
お風呂に入る。
寝室に行く。
夜中にトイレへ行く。

こうした何気ない動きが、平屋だとシンプルになります。

家の暮らしやすさは、特別な日よりも、普通の日に出ます。

毎日少しラク。
毎日少し動きやすい。
毎日少しストレスが少ない。

平屋の良さは、そういうところにあると思います。


将来を考えたときにも、平屋は安心感がある

若いときは、階段の上り下りをあまり気にしないかもしれません。

でも、家は長く住むものです。

今は大丈夫でも、10年後、20年後、30年後の暮らしは変わります。

子どもを抱っこして階段を上がる時期もあります。
体調が悪い日もあります。
足腰に不安が出てくる時期もあります。
親御さんが泊まりに来ることもあるかもしれません。

そう考えると、階段がないというのは大きな安心材料です。

もちろん、2階建てが悪いわけではありません。
2階建てでも、1階に寝室を作る、将来手すりを付けられるようにする、段差を少なくするなど、いろいろな工夫はできます。

ただ、最初からワンフロアで暮らしが完結している平屋は、将来の住みやすさを考えたときに分かりやすい魅力があります。

最近は、老後まで見据えて家を考える方も増えています。

「今だけ暮らしやすい家」ではなく、
「これから先も無理なく暮らせる家」。

その意味で、平屋はとても現実的な選択肢だと思います。


家族の距離が近くなりやすいのも、平屋の良さ

平屋は、家族の気配を感じやすい家です。

2階建ての場合、子ども部屋が2階、リビングが1階という間取りはよくあります。

それはそれで良い面もあります。
家族それぞれのプライバシーも大切です。

ただ、平屋の場合は、自然と顔を合わせる機会が増えやすいです。

リビングを中心にして、各部屋につながる間取り。
玄関から部屋に行く途中で、リビングの近くを通る間取り。
キッチンに立っていても、家族の気配が何となく分かる間取り。

そういう家は、会話が生まれやすいです。

「ただいま」
「おかえり」
「今日どうだった?」
「ご飯できたよ」

こういう何気ないやり取りは、家のつくりによって増えたり減ったりします。

間取りは、ただ部屋を並べたものではありません。

家族の距離感をつくるものです。

平屋は、その距離感を近くしやすい家だと思います。


でも、平屋は広い土地が必要になりやすい

ここからは、平屋の注意点です。

まず一番大きいのは、土地の広さです。

同じ広さの家を建てる場合、平屋は2階建てよりも建物が横に広がります。

たとえば、30坪の家を考えるとします。

2階建てなら、1階15坪、2階15坪という考え方ができます。
でも平屋の場合は、30坪分をすべて1階に配置する必要があります。

つまり、建物が土地の上で占める面積が大きくなります。

さらに、家のまわりには駐車スペースも必要です。
玄関までのアプローチも必要です。
隣地との距離、日当たり、庭、外構のことも考えなければいけません。

建物だけ置ければ良い、というわけではありません。

ここが平屋の難しいところです。

平屋にしたい。
そのためには広めの土地が必要。
でも広い土地は価格が上がりやすい。
予算を抑えようとすると、駅から離れることもある。

このバランスをどう考えるかが大切です。

特に駅近の土地や人気のエリアでは、広さを求めるほど予算との相談になります。

平屋を考えるときは、建物だけでなく、土地選びから慎重に見る必要があります。


平屋は「2階がないから安い」とは限らない

平屋について、たまにこういうイメージを持たれる方がいます。

「2階がないなら、建築費も安くなりますよね?」

たしかに、そう感じるのは自然だと思います。

階段がない。
2階部分がない。
だから安そうに見える。

でも実際には、平屋が必ず安いとは限りません。

理由のひとつは、基礎と屋根です。

平屋は建物が横に広がるため、同じ延床面積でも、2階建てより基礎の面積が大きくなりやすいです。

屋根も同じです。
建物が横に広がれば、屋根の面積も大きくなりやすい。

基礎も屋根も、家にとってとても大事な部分です。
簡単に削れるところではありません。

もちろん、建物の形や仕様、使う材料によって費用は変わります。

ただ、平屋だから必ず安い、という考え方は少し危険です。

土地代、建物代、外構費、地盤改良費、造成費、諸費用。
家づくりでは、建物本体以外にもお金がかかります。

特に平屋は、土地の広さや外構計画の影響を受けやすいです。

「建物は予算内だったけど、土地や外構まで入れると厳しい」

こういうこともあります。

平屋を検討するときは、建物単体ではなく、総額で考えることが大切です。


防犯と視線のことは、最初から考えておきたい

平屋は、すべての部屋が1階にあります。

リビングも1階。
寝室も1階。
子ども部屋も1階。

これは暮らしやすさにつながる一方で、防犯や外からの視線には注意が必要です。

もちろん、平屋だから危ないという話ではありません。

2階建てでも、防犯対策が甘ければ不安はあります。
平屋でも、きちんと計画すれば安心して暮らせます。

ただ、平屋は窓や出入口がすべて地面に近い位置にあります。

そのため、窓の位置や大きさ、道路からの見え方、隣地からの視線、外構の作り方はかなり大切です。

リビングの大きな窓が道路から丸見えになっていないか。
寝室の窓が人目につきにくい場所にないか。
塀や植栽で隠しすぎて、逆に死角を作っていないか。
夜に人感センサーライトがあるか。
シャッターや防犯ガラスをどう考えるか。

こういう部分です。

防犯というと、後からカメラや鍵を付けるイメージがあるかもしれません。

でも本当は、間取りや外構の段階から考えておくほうが良いです。

窓をどこに付けるか。
外からどう見えるか。
人目がある場所と、隠したい場所をどう分けるか。

このあたりは、平屋では特に大事になります。


ワンフロアだからこそ、音が気になることもある

平屋は、すべてが同じ階にあります。

これはメリットでもありますが、間取りによっては生活音が気になることがあります。

リビングのテレビの音が寝室に届く。
キッチンの音が子ども部屋に響く。
洗面所やお風呂の音が個室に近い。
トイレの位置がリビングに近すぎる。

こういうことは、住んでから気づくことが多いです。

図面を見ていると、どうしても部屋の広さや収納に目が行きます。

でも実際の生活では、音の距離感も大事です。

特に、家族の生活リズムが違う場合は気をつけたいところです。

早く寝る人がいる。
夜遅く帰る人がいる。
在宅ワークをする人がいる。
小さなお子さんがいる。
受験勉強をする時期がある。

こういう家庭では、部屋の配置が暮らしやすさに大きく関わります。

平屋は、家族の距離が近い家です。

だからこそ、近すぎない工夫も必要です。

リビングと寝室の間に収納や廊下を挟む。
水まわりを個室から少し離す。
トイレの位置をリビングの正面にしない。
ワークスペースは生活音から少し離す。

ちょっとした配置で、暮らしやすさは変わります。


平屋は、土地とセットで考える家

平屋を考えるときに一番大切なのは、土地と建物を別々に考えないことです。

平屋に向いている土地もあれば、向いていない土地もあります。

ある程度の広さがある土地。
日当たりを確保しやすい土地。
道路や隣地からの視線を調整しやすい土地。
駐車場が無理なく取れる土地。
高低差が少ない土地。

こういう土地は、平屋との相性が良いです。

逆に、土地が狭い場合や、周囲の建物が近い場合、道路からの視線が強い場合、高低差が大きい場合は、平屋にすることで難しくなることもあります。

もちろん、設計や外構で工夫できることはあります。

ただ、工夫には費用がかかることもあります。

だから私は、平屋を考えるなら、最初から土地選びが大事だと思っています。

この土地に平屋を建てたら、どんな配置になるのか。
駐車場は何台取れるのか。
日当たりはどうか。
外からの視線はどうか。
庭は使いやすいか。
外構まで含めて予算に収まるか。

こういうことを、土地を見る段階で考えておくと、後悔を減らせます。

「平屋が建てられる土地」ではなく、
「良い平屋になりやすい土地」を探す。

この視点が大切です。


平屋が合う人、合わない人

平屋が合うのは、階段のない暮らしを重視したい方です。

将来まで考えて、できるだけ長く無理なく住みたい方。
家事動線を短くしたい方。
家族の気配を感じながら暮らしたい方。
土地にある程度の余裕を持てる方。

こういう方には、平屋は合いやすいと思います。

一方で、駅近を最優先したい方や、限られた土地で部屋数を多く取りたい方、予算をできるだけ抑えたい方は、2階建てのほうが合う場合もあります。

これはどちらが良い悪いではありません。

平屋には平屋の良さがあります。
2階建てには2階建ての良さがあります。

大切なのは、流行りや憧れだけで決めないことです。

「自分たちの暮らしには、どちらが合っているか」

そこを考えることが一番大切です。


なんとなく平屋がいい、から一歩先へ

平屋は本当に魅力のある住まいです。

階段がない。
生活がシンプルになる。
老後も暮らしやすい。
家族の距離が近い。

良いところはたくさんあります。

でも、広い土地が必要になりやすいこと。
建築費が安いとは限らないこと。
防犯や視線に注意が必要なこと。
音やプライバシーの工夫が必要なこと。

こうした現実もあります。

だからこそ、私は、

「平屋は良いですよ」

だけで終わらせたくありません。

平屋が合う人もいます。
2階建てのほうが合う人もいます。

家は、見た目だけで選ぶものではありません。

そこで毎日暮らす家族の生活があります。
予算があります。
土地があります。
将来があります。

平屋に憧れる気持ちは、とても自然です。

でも、そこから一歩進んで、

自分たちには本当に平屋が合うのか。
どんな土地なら無理なく建てられるのか。
総額で考えて大丈夫なのか。
暮らしやすい間取りにできるのか。

そこまで考えて選べると、家探しはかなり現実的になります。


最後に

平屋をおすすめしたいときもあります。
逆に、無理に平屋にしないほうが良いと思うときもあります。

それは、その方の暮らし方や予算、土地の条件によって変わるからです。

不動産の仕事をしていると、物件にはそれぞれ向き不向きがあると感じます。

土地にも個性があります。
建物にも個性があります。
そして、ご家族にもそれぞれの暮らし方があります。

だから、最初から答えを決めすぎなくても良いと思います。

「平屋が気になる」
「2階建てと迷っている」
「土地から考えたい」

そのくらいの段階でも、十分です。

焦らず、でも大事なところは見落とさず。

そんな家探しができると良いなと思います。

相鉄線さがみ野周辺、海老名市、綾瀬市、座間市あたりで土地や戸建てを検討している方は、地域のことも含めて考える必要があります。

駅距離、土地の広さ、道路付け、日当たり、駐車場、周辺環境。

図面やネットの情報だけでは分からないこともあります。

平屋は憧れだけで選ぶには、少しもったいない家です。

ちゃんと考えて選べば、とても良い暮らしにつながる家です。


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