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【娘のこと|エピソード12】決壊──トイレの床で、鬼の血を自覚した日

※閲覧にご注意ください
今回は、私自身が向き合うのが
辛かった、ある「過ち」について
書いています。

激しい怒声や、子供を投げ出して
しまうといったショッキングな
内容が含まれます。

有料記事にしようかとも
悩みましたがここを見せなくては、
私の物語は始まりません

あの日トイレで声を殺して泣いた私のように、今まさに絶望の中にいる
誰かに「一人ではない」と伝えたい。

その一心で、包み隠さず書き切ることにしました。

ご自身の状態に合わせて、読み進めるかどうかをご判断いただければ 幸いです。


妹の騒動が落ち着いて間もなく、
夫の転勤が決まりました。

皮肉にも、戻った先は実家のある
土地。急な引越しのため、
私はかつて妹が住んでいた
「親の所有物」である実家とは別の家に住むことになります。

そんなある日、
コンタクトを買おうと初めて行った眼科で告げられたのは、
進行した「緑内障」

かなり進行しており
失明のリスクがあるため、
すぐに治療をと言われた二週間後、
お腹に新しい命が宿っていることがわかりました。

「子供は諦めたらいい」
両親も、夫も、そう言いました。

けれど、私は知っていました。
エコーに映る小さなあの胎嚢が
やがて愛しい我が子になることを。

「失明が早まってもいい。
娘に家族を増やしてあげたい」

私は譲りませんでした。
夫は渋々了承しましたが、
それは本当の意味での協力では
ありませんでした。

慣れない土地での仕事に疲弊する夫。

始まった娘のイヤイヤ期、
癇癪、噛みつき。

家庭内に広がる不穏な空気

つわりで横になる私に、
夫は冷たく言い放ちました。

「自分で決めたことでしょう」

限界は、ある日突然訪れました。

つわりの吐き気に耐え、トイレで
苦しむ私の耳に聞こえた
キッチンで何かが割れる音。

慌てて駆け寄ると、キッチンで
ガラスのコップを割った娘が、
破片を前に立ち尽くしていました。

「危ないから、待って。抱っこするよ」

手を伸ばしても、娘は奇声を発し、
暴れて、私を拒絶します。

無理に抱き上げた瞬間、
耳元で奇声をあげ、私のお腹を蹴り、肩を思い切り噛みついた娘。

その瞬間、私の頭の中で
「ブツン」と音がなり目の前が
真っ白になりました

味わったことのない怒りが体の奥底から湧き上がり、体が震えます
気づくと私は娘をソファに投げ飛ばしていました。

「やめろって言ってるだろうが!」
「なんで言うことが聞けないの!」
「お前のためにやってるんだよ!!」
『なんで面倒ばかりかけるんだ!!』

自分でも驚くほどの怒声。
後半は声が掠れるほどに
私は娘を罵倒していました。

時が止まったように私を見つめる娘の顔。

その恐怖に怯えた瞳を見た瞬間、
私は凍りつきました。

(……この顔。私が子供の頃に親にむけていたあの顔だ)

無理だ‥
やっぱり無理だった‥
私には、確実にあの「鬼の血」が流れている。
私は、親になってはいけない人間だったんだ。


泣きながらガラスを片付けます

落ち着いた娘が私の顔をのぞきます

その顔は『ママごめんね』の顔

娘にお気に入りのDVDを見せ
私はトイレに駆け込みました。

声を殺して、自分を呪いながら、
ただひたすらに泣きました。

この時の私には、
まだ「負の連鎖を断つ」と思う余裕なんて、微塵もありませんでした。

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softly.beyond                         〜そっと‥そのさきへ〜 最後までお読みいただきありがとうございます。 もしこの記事が少しでもお役に立てたり、心に響くものがあったりしたら、チップで応援いただけると嬉しいです。 いただいたご支援は、クリエイターとしての活動費に使わせていただきます

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