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【生家のこと|エピソード2】家にも、逃げた先にも「私の居場所」はなかった

18歳の頃、
姉が突然、摂食障害と鬱病を発症しました。

後になって知ったことですが、
姉は両親に、
こう話していたそうです。

「私がこうなったのは、
softlyのせいだ」



その日から、
家庭の空気は一変しました。

何も説明されないまま、
私は家族の中で、
“いてはいけない存在”になっていきました。



言葉を発してはいけない。

姉が部屋から出ている間は、
部屋から出てはいけない。

食事は、
一人で食べなさい。



家の中には、
私を拒絶する空気が静かに漂っていました。

誰も、
「あなたは悪くない」とは言わなかった。

私は、
自分が息をしているだけで、
誰かを苦しめてしまう存在なんだと思うようになっていました。



居場所を失った私は、
学校が終わると、
門限ギリギリまで外を彷徨っていました。

家に帰りたくなかった。

でも、
帰らなければもっと怖い。

門限は22時。

1分でも過ぎれば、
父の怒りに触れました。

髪を掴まれ、
廊下を引きずり回される。



「なんで私だけが、
こんな目に遭わなきゃいけないの?」

姉も、
家族も、
私は憎んでいました。



その地獄から逃げたくて、
私は当時付き合っていた会社の同期との結婚を決めました。

「これでやっと自由になれる」

本気で、
そう信じていました。



けれど

私が家を出た途端、
姉の症状は、
嘘みたいに落ち着いていきました。

そして姉は、
何事もなかったかのように、
私に話しかけてくるようになりました。

「買い物行こう」

「スキー行こう」



姉が“普通”に戻ると、
両親も妹も、
まるで何事もなかったかのように、
“普通の家族”に戻っていきました。

あの日々は、
私の思い込みだったのだろうか。

私が悪かったから、
ああなっただけだったのだろうか。

あまりにも急に世界が変わって、
私は自分の感覚が分からなくなっていきました。



やっと手に入れたはずの、
新しい生活。

けれどそこでも、
私は別の地獄を見ることになります。

夫のギャンブル。

借金。

そして、
暴力。



実家にも居場所はない。

逃げた先にも、
安心できる場所はありませんでした。

私はまた、
暗い闇の中へ、
少しずつ追い詰められていったのです。

(※これは、最初に入籍した一人目の夫とのお話です)


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