絶滅危惧姓 ②/全5話【創作台本・世にもになるまで書いてみた・119作目】
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タイトルテロップ明け。
主人公 彼女の手料理を美味しそうに頬張っている。
主 (ナレーション)
全国100人以下の名字「絶滅危惧姓」。
そんな希少価値の高い名字を未来永劫残していくためとして、国は「絶滅危惧姓」1種につき1人を保護することを決めたのだ。
そして俺の本当の名字は「玉出」。全国に100人弱しかいない「絶滅危惧姓」だ。
主人公の横に明朝体の「玉出」というテロップ。下には放送時点での人数。
主 (ナレーション)
偽名を使っているのには訳がある。
・・・「保護」に関する悪い噂を耳にしたからだ。
主人公 思い出したかのように彼女に話しかける。
主 あ、そうだ。明日夜出かけてくるね。
女 また?
(声色を変えて)まさか、また飲みに行く気??
主人公 思わず箸が止まる。
主 (無言)
女 図星か。ま、ほどほどにね~
主 ・・・わかりました。
主人公 再び彼女の手料理を食べ始めるが、明らかにテンションが下がっている。
主 (ナレーション)
その噂を聞いたのは、行きつけの隠れ家バーでのこと・・・
○ 隠れ家バー・店内
隠れ家バーの店内。照明も暗めで雰囲気がある。カウンター・テーブル席ともに大賑わいでほとんど空席がない。ほとんどが常連なのか和気藹々とおしゃべり中。
ドアベルのSE(カランコロンという音)。
主人公 来店する。
マスター 主人公に気付く。
マ お~ 今週も来てくれたか「玉出」くん。
主 はい。落ち着く場所が家とここしかないのでw
あれ? もしかして満席? じゃあまた今度・・・
男性客A カウンター席に座ったまま話しかける。
A いいよいいよ! 俺たち詰めるから!
男性客A カウンター席を詰め始める。
横の客(男性客B)も同じように席を詰める。
B おうよ! これくらいでいいかな・・・
主 ありがとうございます! 「岸木」さん!「薮西」さん!
主人公 カウンター席に座る。
マ じゃあ何飲む?
主 ん~・・・ ハイボールにしよっかな。ちょっと濃いめで!
マ あいよ。
主人公 ハイボールが来るのを待つ。バーの雰囲気が落ち着くのか、表情がいつも以上に柔らかい。
主 (ナレーション)
ここは「絶滅危惧姓」が集まる隠れ家バー。
保護から逃れようとする者がこぞりこぞってやってくる。
客A(岸木)がマスターに話しかける。
A そういえば「小犬丸」の野郎、最近来てねぇな。
マ あぁ。・・・捕まったよ。アイツらにな。
B ちくしょう! 何で俺らが「保護」されなきゃいけないんだよ!
A まぁまぁ落ち着けよ「薮西」さんよぉ。
B うるせぇな! いいよなお前は!「岸木」はもう保護されてるんだろ!
A あぁ。おかげでビクビク怯える必要がねぇw
B この裏切り者ぉ!
AとB 小競り合い。
主 ・・・あの、保護って一体何するんですか?
前聞いたときは「とにかくヤバイ」って・・・
バーの客が全員黙り込む。
主 ・・・すみません。
主人公の謝罪で、バーの雰囲気が元に戻っていく。
マ 「玉出」くん。その話題はあんまり人がいないときにね。
教えた時にも言ったじゃないか。
マスター 主人公にハイボールを渡す。
主 はい・・・
主人公 ちびちびとハイボールを飲み始める。
主 (ナレーション)
マスターが言うには、どうやら「保護」そのものがとにかくヤバイらしい。
大勢の客がいる前では、話題が御法度になるほどのヤバさ。
一体、「保護」ってなんなんだ・・・?
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