私の健康ジョギング
【満足することが継続の秘訣です。】
空気中の二酸化炭素の量が増えると地球温暖化が進む。
気象予報の基礎的研究が2021年のノーベル物理学賞を受賞しました。この理論自体が異常気象を防ぐ方策ではありません。けど異常気象による天変地異が世界に深刻な問題となって直面している。果たしてこの理論は今まで社会に活かされていたのだろうか?と悔しい思いを抱く。
京都議定書やパリ協定とか取り決めても、各国の首長が変われば効力も衰えてしまいます。
太平洋戦争の勃発と同時に日本国民向けの天気予報はなくなりました。気象予測は秘密裡に行われていました。今ほどレーダー技術が発達しておらず、天候の具合いが作戦に影響していた。気象情報は軍事機密だったのです。
空母から戦闘機が無事に飛び立つためには、海上の天気に加えて風向きや風力も大切なチェック項目でした。だって世界の名立たる戦闘機、アメリカのグラマン,ヘルキャット。ドイツのメッサーシュミットやイギリスのスピットファイヤー、そして日本の零戦もプロペラ機だったのですから。
東京の多摩地区北部にまで米軍の戦闘機が飛来した。そして容赦なく機銃掃射されました。その標的にされたのが、戦災建造物の旧日立航空機変電所です。以前ジョギングで通り掛った時、壁に残るたくさんの弾痕を確認しました。それをこの目で見たかったのです。戦争末期の日本はそこまで無防備で脆弱な国防体制だった。日本国民よりも敵国のアメリカの方が、詳細に日本上空の気象状況を把握していたのでしょう。その建物周辺で110人のたいせつな命が奪われた史実も重なって、何か悲しくなってしまいました。だけどこの文化財はこれからも残さなければならなりません。
私の実父はゼロ戦を組み立て、機体を磨き上げ、時にはアメリカ機の攻撃から守った少年整備兵でした。
戦争の遺構を折り返し点とした私のジョギング。
時には複雑な思いを引き摺ることがあります。けど、健康的なストレスフリーのジョギングに変えてくれる光景にも出会えるのです。
満足感を抱きながらジョギングをフィニッシュできれば、言い様のない充実感に浸ることができます。納得した時間を過ごした体験が、次へのモチベーションを高めてくれます。そして健康維持・増進に欠かせない有酸素運動の継続につながります。
これが私のジョギング歴18年目を迎えることができた基盤といっても過言ではありません!
ジョギングを継続するための方法のひとつとして、スタートする前に目標を決めることお知らせしました。
【関連記事】 ジョギングコースに楽しみをプラス
ジョギングの後にどんな思いが湧き起こって来るか?その時々によっていろいろな心理状態や感情が働くものですが、私の健康ジョギングは満足できればそれでOKなのです。
少し憂鬱なジョギングを体験したことがあったのです。
私のジョギングエリアに、太平洋戦争末期の文化財がある。新聞で得た情報です。しかもそこには戦争の爪あとがはっきり残っているらしい。
もともと私は歴史探訪や史実に目を向けることに興味を覚えます。だからその建造物をこの目で確かめることをジョギングの目標としました。
その遺構は【旧日立航空機変電所】。
当時ゼロ戦のエンジンを組み立てるための変電施設です。そこを折り返し点と定めてジョギングをスタートしました。
今まで何度も同じような距離をジョギングしてきましたが、その日は往路の早いうちから辛さを感じ始めました。復路はどうなることか?と少し不安に思いながらの滑り出しだった。
ところがこの戦災建造物が目に入った途端、そんな心配は吹っ飛んでしまいました。空襲による機銃掃射によって、おびただしい弾痕がはっきりと残存していた。その周辺で110人の命が奪われたという。(*)
当時の光景は如何許りだったのでしょう。沈んだ気持ちになったのですが、こうして天候に恵まれた下で平和にジョギングできるのも、戦争で犠牲になった方々のお陰だとも思った。
今の私には、この史実を顧みることくらいしかできません。そんな複雑な心境で、その日のジョギングを終えたのです。
その翌週、広々とした都立霊園の中をジョギングしました。
すると樹木葬のエリアに「思い出ベンチ」が一脚増えていることに気が付きました。共同墓地で眠る在りし日の故人を、腰を下ろしてゆっくりと偲んで欲しいという願いが込められている寄贈のベンチです。
【関連記事】 思い出ベンチ
シチュエーションはどうあれ、負の遺産を目の当たりにした時の感情は、みんなが緊と感じる懐古の情だった。フィニッシュしたばかりの時は後味が悪かった。
けど、「思い出ベンチ」を折り返し点にしたジョギングに救われた。穏やかで心温まるものに変えてくれた訳です。
幸いにも健康ジョギングに浸ることに満足しています。だから健康習慣を実践し続けることにつながっているのです。
【出典】
(*)2021年4月3日 読売新聞 地域面
