ボブ・ディランの半生を描く『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN 』特別イベントに密着!撮影監督が語る撮影の舞台裏を独占インタビュー
ソニー広報部のYSです。
2025年のゴールデングローブ賞および8つのアカデミー賞にノミネートされ、全米で話題を呼んでいる映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(以下、『名もなき者』)が、ついに本日より日本で公開されました!
本作は、伝説的シンガーソングライター、ボブ・ディランの若き日々を描いた作品で、主演は『デューン 砂の惑星』で知られるティモシー・シャラメ。彼が演じるのは、フォークシンガーから1960年代の文化的アイコンへと成長するボブ・ディランの姿です。
この映画の撮影を手がけたのは、2度オスカーにノミネートされた経験があり、ハリウッドの著名な撮影監督であるフェドン・パパマイケル(Phedon Papamichael)氏。『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』や『フォードvsフェラーリ』など数々の名作を生み出してきた彼が、最新のソニー製デジタルシネマカメラ『VENICE 2』を使用して本作の映像表現を追求しました。

今回は、日本公開前に実現した特別試写会とパネルディスカッションの模様と、パパマイケル氏への独占インタビューをお届けします。
ソニーでは、世界の第一線で活躍する映画クリエイターたちと積極的な対話を重ね、その声を製品開発に活かしています。今回のイベントも、映画界のトップクリエイターであるパパマイケル氏との対話を通じて、現場のニーズを深く理解し、より良い機材開発につなげる取り組みの一環として開催されました。

若きボブ・ディランを描く― 映画のあらすじと見どころ
本作は、1960年代初頭のニューヨークを舞台に、19歳の無名ミュージシャンだったボブ・ディラン(ティモシー・シャラメ)が、フォーク・シンガーとしてコンサートホールやチャートの寵児となっていく様子を描いています。また、彼の歌と神秘性が世界的なセンセーションを巻き起こしつつ、1965年のニューポート・フォーク・フェスティバルでの画期的なエレクトリック・ロックンロール・パフォーマンスで頂点を極めるまでを描いています。ティモシー・シャラメが自ら歌い上げるライブシーンは、彼の歌声と演技が、ボブ・ディランの若き日の情熱を見事に表現しています。
パネルディスカッションで語られた撮影監督のこだわりとソニーの技術

1月某日、横浜で開催された特別試写会では、パパマイケル氏を迎えた貴重なパネルディスカッションが実現。過去にコマーシャル撮影で『FX3』を使用した経験もふまえ、今回の作品では夜の撮影で外の細かいライティングを極力活かしたかったため、感度に優れた『VENICE 2』を採用したという背景や、デジタルでの撮影後に映像をフィルムに焼き付ける特別な工程を経て昔のフィルム撮影風のルック(見え方)を追求したエピソードが語られました。
参加したソニー社員からは、今回のルックを実現した工程の詳細や、撮影時に利用したフィルターについてなど、具体的な質問が寄せられました。インタラクティブなやり取りを含めた活発な質疑応答が、約50分間にわたって行われました。
イベントに参加したソニー社員の声をいくつかご紹介します。
「『VENICE 2』で撮影された映画を大きなスクリーンで観ることで新しい発見がありました。DP(撮影監督)と直接話を聞けたことや、設計・マーケティング部門と想いを共有できたことが非常に価値ある経験でした。」
「 映像がすごく綺麗で、監督のこだわりも感じられ、実りのある2時間でした。 画作りのためにレンズを特注するDPの執念を肌で感じられ、多くの気づきがありました。」
「自身が開発するシステムが実際どのように活用されているかを知ることができ、大きな収穫となりました。モチベーションが高まり、さらに頑張りたいと思います。」
撮影監督フェドン・パパマイケル氏特別インタビュー

質問:『VENICE 2』を使用して、特に気に入った点は何でしたか?
パパマイケル氏:『VENICE 2』の最も優れた点は、低照度環境での扱いやすさでした。ISO 6400までノイズが増えずに使用でき、さらにISO 12800でも撮影可能だったので、作品内の多くの夜のシーンは12800で撮影し、より深い被写界深度での撮影を実現できました。
夜間の外でのシーンもF8やF11で撮影したいと思っていましたが、『VENICE 2』のおかげでそれができました。
他のシネマカメラではできなかったと思います。この映画にとって不可欠な唯一無二のカメラでした。
質問:映画制作者として、日々の活動の中で大切にしていることは何ですか?
パパマイケル氏: 私は常に旅を通じて視覚的な刺激を受けています。その記憶が蓄積され、撮影や執筆や監督においてクリエイティブな決断をする際の参考になっています。特に人々との交流や異文化との触れ合いは重要です。今回の日本滞在においても、日本の社会と文化について多くの発見がありました。
私は映画を通じて日本文化に親しんできており、日常生活や創作活動に影響を与えていると思います。
新しい人々との出会いや、物事の考え方、創造的な思考や分析を行い、異なる視点を持つことも大切です。そして、日本は非常に興味深い文化の組み合わせを持っています。
私はギリシャ生まれですがドイツで教育を受け、この業界で働く映画美術監督のギリシャ人の父とドイツ人の母親から、異なる文化の影響を受けて育ちました。こうしたさまざまな文化や影響の組み合わせが、クリエイティブで良い成果を生むと思います。
インプットなしには良いアウトプットはできません。
おわりに
筆者も特別試写会に参加しましたが、『VENICE 2』を活用した映像の美しさと、ティモシー・シャラメが歌うライブシーンの迫力に圧倒されました。Dolby Cinemaでの音響体験も相まって、映画館でしか味わえない感動がありました。 ぜひ、映画館で『名もなき者』をご覧ください!

