【Fe】で遊ぶとは?――「一緒に楽しい」を楽しむ遊び
「心理機能と遊びのかたち」シリーズ、第6回です。
前回までは、Se・Si・Ne・Niという4つの知覚機能について、「その機能を使って遊ぶとはどういうことなのか」を考えてきました。
今回からは、判断機能について考えていきます。
第6回は、「Fe(外向的感情)」です。
Feの心理機能をもつMBTI一覧
第1機能:ENFJ・ESFJ
第2機能:INFJ・ISFJ
第3機能:ENTP・ESTP
第4機能:INTP・ISTP
同じFeでも、その人にとっての位置によって、遊びの中で果たす役割は少しずつ違うのではないかと思います。
※この記事はユング心理学・MBTIの心理機能をもとにした私なりの仮説です。公式理論そのものではありません。
Feを使って遊ぶとは?
Feは、自分と周囲の人との間に生まれている感情や雰囲気に意識を向ける機能です。
「みんな楽しそう」
「この人、すごく喜んでる」
「今、いい雰囲気だな」
「これ、一緒に見たら盛り上がりそう」
「この楽しさを誰かと共有したい」
Feにとって、感情は必ずしも自分一人の中だけにあるものではありません。
誰かが笑う。
それを見て自分も楽しくなる。
自分が何かを言う。
相手が笑ってくれる。
すると、さらに楽しくなる。
そんなふうに、
自分と相手の間で感情が行ったり来たりする。
Feを使った遊びでは、この「感情のキャッチボール」そのものが楽しさになるのではないでしょうか。
Feの楽しさは、「楽しい」が人との間で大きくなること
Feというと、
「人に気を遣う」
「空気を読む」
「みんなに合わせる」
といった説明をされることが多い機能です。
でも、それだけだとFeはずいぶん疲れる機能に見えます。
遊びとしてFeを考えるなら、むしろ反対の面が見えてきます。
一人で映画を見るのも楽しい。
でも、誰かと見て、「今のすごかったね!」と言い合うと、もっと楽しい。
おいしいものを食べて、「これ、おいしい!」と言ったら、
「分かる!」と返ってくる。
自分が企画したことで誰かが喜んでいる。
みんなで同じものを見て笑う。
応援して、成功した瞬間に一緒に喜ぶ。
こうした、
「自分が楽しい」だけでは終わらず、その感情が人との間を行き来すること
もFeの楽しさなのだと思います。
つまりFeで遊ぶとは、
人と感情をやり取りしながら、「楽しい」「嬉しい」「感動した」を一緒に大きくしていくこと。
なのではないでしょうか。
Feが第1機能――夢中になる遊び【ENFJ・ESFJ】
Feが第1機能にあるENFJ・ESFJにとって、人との間に生まれる感情へ反応することはとても自然です。
誰かが楽しそうにしている。
自分も嬉しくなる。
「もっと楽しくできそう」と思う。
声をかける。
誰かが乗ってくる。
さらに場が盛り上がる。
すると、それを見てまた自分も楽しくなる。
この、人と人との間で楽しさがどんどん膨らんでいく循環
そのものが遊びになりやすいのではないでしょうか。
楽しむ → 共有する → 相手が反応する → 場が盛り上がる → もっと楽しくなる
だから第1Feでは、
「何をするか」だけでなく、
「誰と、どんな空気の中で楽しむか」が遊びの大きな要素になりそうです。
同じ食事でも、一緒にいる人が楽しそうなら楽しい。
同じイベントでも、みんなで盛り上がればもっと楽しい。
そして自分自身が、周囲の人を楽しませる側に回ることまで含めて遊びになる。
たとえばこんな遊びがあるかも…
◯みんなで盛り上がるゲームやイベント
パーティーゲーム、カラオケ、スポーツ観戦など、誰かが笑ったり驚いたりするたびに、その場全体の楽しさが大きくなっていきます。
◯友達を集めて食事やお出かけを企画する
「みんな楽しんでるかな」と場を見ながら、自分も一緒に楽しむ。企画するところから遊びが始まっていることもありそうです。
◯感動を誰かと共有する
ライブ、映画、舞台、スポーツなどを一緒に体験して、「よかったね」「すごかったね」と気持ちを共有するところまで楽しむ。
第1Feの場合、「自分も楽しい、相手も楽しい、その楽しさがさらに周りへ広がっていく」という状態そのものが、夢中になれる遊びなのではないでしょうか。
Feが第2機能――取り組む遊び【INFJ・ISFJ】
Feが第2機能にあるINFJ・ISFJでは、Feは第1機能で生まれた関心や感覚を、誰かと共有できる形にしていくために活躍します。
「これ、あの人も好きそう」
「一緒にやったら楽しそう」
「この人にはこうしたら喜んでもらえそう」
と、自分が見つけたものを、人との間へ持っていく。
第1Feほど、場そのものをどんどん盛り上げる必要はありません。
むしろ、
大切な人と、心地よい時間を作る。
相手に合った楽しみ方を考える。
自分がいいと思ったものを共有する。
そんなところにFeが使われやすそうです。
そして相手が、
「楽しかった」
「これ好き」
と反応してくれると、
「一緒にやってよかった」
という手応えが生まれる。
第2Feでは、人と楽しむことが、自分の好きな世界や大切にしているものを、人との間に広げていく遊びになるのではないでしょうか。
たとえばこんな遊びがあるかも…
◯誰かに合わせてお出かけや遊びを考える
「この人ならここが好きそう」「これを一緒にやったら楽しそう」と考えて、相手に合ったプランを作ってみる。
◯好きな作品や場所を誰かに紹介する
自分がいいと思ったものを勧めて、相手が楽しんでくれる。「分かってもらえた」「一緒に楽しめた」ということまで含めて嬉しい。
◯少人数でゆっくり話したり、何かを一緒にする
大人数で盛り上がらなくても、料理をしたり、散歩したり、映画を見たりしながら、一緒に心地よい時間を作る。
第2Feにとっての遊びは、「この人と、どんな時間を作ろう」と考えながら、人との間に楽しさを作っていく遊びになりやすいのではないでしょうか。
Feが第3機能――満たされる遊び【ENTP・ESTP】
Feが第3機能にあるENTP・ESTPでは、Feはもっと、「人と通じ合ったときの楽しさ」として現れるのではないでしょうか。
普段は、自分が面白いと思ったものを追いかけたり、目の前の状況に反応したり、自分なりに考えたりする。
そんな中で、
自分の冗談で誰かが笑う。
面白い話をして場が盛り上がる。
仲間と一緒に何かをやって成功する。
「それ分かる!」と相手と気持ちが通じる。
そんな瞬間に、「あー、楽しいな」という満足が生まれる。
第1Feや第2Feほど、常に周囲の感情へ意識を向け続けることはありません。
むしろ、自分が楽しんでいるところへ人が加わって、その楽しさが共有された瞬間にFeが満たされるのかもしれません。
たとえばこんな遊びがあるかも…
◯友達とふざける・冗談を言い合う
自分が言ったことで相手が笑い、そこからまた別の冗談が返ってくる。人との反応の往復そのものを楽しむ。
◯仲間と一緒にゲームやスポーツをする
勝敗だけではなく、成功したときにハイタッチしたり、失敗を笑ったりする。「一緒にやっている感じ」が楽しさを増やします。
◯気の合う人と盛り上がる
面白い話題、イベント、飲み会などで、「今この人たちとめちゃくちゃ楽しい」という感覚を味わう。
第3Feの「満たされる遊び」は、
自分の楽しさが誰かに伝わり、相手からも楽しさが返ってくることで、「一緒っていいな」と感じる遊び
なのかもしれません。
Feが第4機能――休む遊び【INTP・ISTP】
Feが第4機能にあるINTP・ISTPでは、Feはさらに違った役割を持ちます。
第1機能のTiは、
「これはどういう仕組みなんだろう」
「本当に筋が通っている?」
「自分はどう考える?」
と、自分の頭の中で物事を整理していきます。
それ自体はとても自然なことです。
でも、ずっと自分の中だけで考え続けていると、
何でも自分一人で処理し続ける状態
になることもあるかもしれません。
そんなとき、低負荷なFeの遊びは、
「自分で全部考えなくても、ただ人と一緒にいていい時間」
になるのではないでしょうか。
何か気の利いたことを言わなくてもいい。
場を盛り上げなくてもいい。
相手の感情を細かく読まなくてもいい。
ただ、一緒に笑う。
同じものを見る。
同じゲームをする。
同じ場所で過ごす。
誰かが楽しそうにしているのを見て、自分もちょっと楽しくなる。
そんな、人との間にある心地よい空気へ、少しだけ身を預ける。
それが第4Feにとっての休息になるのかもしれません。
たとえばこんな遊び(リフレッシュ)があるかも…
◯気心の知れた人と、目的もなく一緒に過ごす
無理に会話を続けなくてもいい相手と、ゲームをしたり、動画を見たり、ご飯を食べたりする。
◯みんなが楽しんでいるものに、気軽に混ざる
自分が盛り上げ役になるのではなく、誰かが作ってくれた楽しい場へ参加して、その雰囲気を受け取る。
◯コメディやバラエティを誰かと見る
難しく考えず、誰かが笑ったら一緒に笑う。感情の流れにそのまま乗ってみる。
☆ただし、第4機能なので、
大人数の場を盛り上げる。
全員の感情を読みながら調整する。
知らない人と長時間交流する。
「みんなと仲良くしなければならない」と求められる。
といった、「Feを上手に使わなければならない遊び」は、むしろ疲れる可能性があります。
大切なのは、
人とうまく関わることではなく、安心できる人との間にある感情へ少し身を預けること。
第4Feにとっての「休む遊び」は、
一人で全部を考える状態から少し離れて、「ただ一緒に楽しい」に参加する遊び
になるのかもしれません。
同じFeでも、「楽しい」の意味は違う
ここまでをまとめると、同じFeを使った遊びでも、その位置によってこんな違いがありそうです。

たとえば、同じ「友達とゲームをする」でも、
第1Fe
誰かが笑ったり盛り上がったりするほど自分も楽しくなり、みんなの楽しさが大きくなっていくこと自体が楽しい。
第2Fe
「このゲームならみんな楽しめそう」と考えたり、参加しやすい雰囲気を作ったりして、一緒に楽しい時間を作ることを楽しむ。
第3Fe
冗談を言ったり、成功を一緒に喜んだりして、仲間と盛り上がっていることそのものが満足につながる。
第4Fe
自分が場を動かさなくても、気心の知れた人たちとゲームをしながら笑って、ただその楽しい空気の中にいることが休息になる。
やっていることは同じでも、
その遊びが自分の中で果たしている役割は違う。
Feでも、第1回で考えた4つの「遊びのかたち」が、それぞれ違った形で現れるのかもしれません。
Feで遊ぶ――「楽しい」を人との間に置いてみる
Feというと、
「気遣い」
「協調性」
「空気を読む」
という、どちらかというと人間関係をうまく回すための機能として語られがちです。
でも、遊びという視点から見ると、Feの別の顔が見えてきます。
笑ったら、相手も笑った。
「おいしいね」と言ったら、「おいしいね」と返ってきた。
同じ場面を見て、一緒に驚いた。
応援していた人が成功して、みんなで喜んだ。
一人でも感じられる感情が、
誰かとの間を行き来することで、少し大きくなる。
Feは、
人との間に生まれる「楽しい」を味わって遊ぶ機能
なのかもしれません。
だからFeで遊ぶことは、必ずしも大人数でワイワイすることではありません。
二人でもいい。
静かでもいい。
同じものを見て、「いいね」と笑い合うだけでもいい。
大切なのは、
自分だけで完結せず、感情が誰かとの間を行き来していること。
そしてFeがどこにあるかによって、
それが夢中になる遊びになる人もいれば、
取り組む遊びになる人も、
自分を満たす遊びになる人も、
自分を休ませる遊びになる人もいる。
「何をして遊ぶか」だけではなく、
「その遊びの中で、誰かとの間にどんな『楽しい』が生まれているんだろう?」
と考えてみると、自分にとってのFeの遊び方が少し見えてくるかもしれません。
次回は、同じ感情機能でもFeとはかなり違う、Fi(内向的感情)の遊びについて考えてみます。
