幼稚園時代は、暗黒期でした。—でも今は、笑える話です。
3日に1日は病院へ。
幼稚園の頃、3日に1日は病院に行っていた記憶があります。
引っ込み思案な上に出席率が低いから、余計に楽しくない。
そんな幼稚園時代を、今から振り返ります。
M先生のベルトループが、破れた。
年中さんの頃、M先生にひっついて歩いていました。
授業中以外は常に、M先生のズボンのベルトループを握っていました。
先生がトイレに行く時だけ、離してとお願いされたそうです。
——母からの情報です。
しまいには、ベルトループが破れました。
K君の謎の回転攻撃。
年長さんの頃、園庭にグローブジャングルがありました。
一人で中に入って遊んでいたら——K君が外側から回し始めました。
ものすごいスピード。
中心の取手を握りしめて耐えました。
なんで、こんなことするんだろうか。
翌日、外側から座って遊んでいたら——また回されました。
今度は手で掴んだまま、宙に浮きました。
吹き飛ばされんばかりの状態で、思いました。
なんで毎日、こんなことするんだよ。
帰り道には肩に毛虫を乗せられ、スカートを捲られ。
好きな子に意地悪するというレベルではない。悪意のみです。
そのK君、小学校も中学校も一緒でした。
中学では仲のいいグループになりましたが——カンチョーされたり、ここには書けないことも。
ちなみに、とてもモテていました。
世の中の女子は、アイツの顔しか見ていない。
ミカちゃんを奪われた日。
通園手段は「お歩きさんの黄色リボンコース」。
2列に並んで、近所のミカちゃんと手を繋いで歩きます。
ある日、お隣の1歳年上のともちゃんが、人数が奇数になってしまい一人に。
私とミカちゃんの手を無理やり離し、ミカちゃんを奪い取って行きました。
——その頃から、私は脱走を覚えました。
脱走、そして溝へ。
帰りの点呼の後、こっそり列を抜け出して一人で帰る。
近所のおばちゃんに見つからないよう、水の流れていない溝を歩いて帰る。
事なかれ主義というか、争いを避ける手段というか。
ある日、ベレー帽を顔に被って歩いていたら——溝に落ちました。
ギャン泣きしたら顔が湿って、ベレー帽が脱げなくなりました。
近所のおばちゃんに救出されました。
暗黒期の、唯一の癒し。
そんな幼稚園時代の唯一の癒しは——病院でした。
マツダ病院の小児科、イイダ先生と受付のお姉さんが可愛がってくれました。
あまりにも頻繁に通うものだから、小学3年生になったら一人で通院していました。
暗黒期だったけれど、今思い出すと笑える話です。
あの頃の私に言ってあげたい。
「大丈夫、57歳になっても元気だよ」と。
