月次決算を10営業日で締める。数十社を回す社外CFOのチェックリスト全公開
はじめまして、ソトCFOと申します。
数十社のバックオフィスを、社外CFOという立場で支援しています。経理、法務、労務、財務。会社の「裏側」を、AIの力を借りてほぼ1人で回しています。
このアカウントでは、私が現場で実際に使っているテンプレートとフローを、そのまま公開していきます。理論の話はしません。出すのは全部、今日も現場で動いている本物です。
第1回は、一番リクエストの多い領域から。月次決算のチェックリストです。記事の最後にテンプレート(Excel/Markdown)を置いておくので、そのまま持っていってください。
月次が締まらない会社の共通点
いろいろな会社の経理を見てきて断言できるのですが、月次決算が翌月20日を過ぎても締まらない会社には、ほぼ共通する原因があります。
「いつまでに・誰が・何をやるか」が決まっていない。それだけです。
会計ソフトの問題でも、経理担当者の能力の問題でもありません。締め切りのない仕事は終わらない、という当たり前のことが月次決算でも起きているだけです。逆に言えば、工程表とチェックリストを一度作れば、月次は「毎月同じ作業の繰り返し」になります。
全体タイムライン:10営業日で締める
私が支援先で使っている標準タイムラインがこれです。

ポイントは**「証憑回収の締切を月初1営業日に置く」**ことです。月次が遅れる原因の8割は、レシートや請求書が集まらないこと。ここに締切とリマインドの仕組みを置くだけで、後工程は連鎖的に速くなります。
工程別チェックリスト(抜粋)
テンプレートには6工程・約40項目入っていますが、特に効く部分を抜粋します。
証憑回収(〜月初1営業日)
・売上:請求書発行が完了している(控えは必ずクラウド保管) ・仕入・外注費:請求書を全件受領 ・法人クレカ:月次明細ダウンロード+各取引の証憑回収 ・未提出者リストを作ってリマインド(ここをサボると翌月も同じ人が遅れます)
取込・起票(〜月初5営業日)
・銀行・カードの自動同期を更新し、自動仕訳ルールの推測内容を確認 ・未仕訳明細を全件処理(科目・税区分・部門・摘要) ・取引先の新規登録時はインボイス登録番号(T+13桁)を必ず入れる。後からまとめてやると地獄です
月次締め(〜月初10営業日)
・銀行残高照合:試算表の残高と通帳を全口座突き合わせ ・売掛金の年齢表チェック:60日以上滞留している先がないか。督促が必要な先はここでリストアップ ・前払費用・減価償却など、月割りの振替計上
締めの本質は「残高が合っていること」の確認です。PLの科目が多少ぶれても翌月直せますが、BSの残高が合っていない試算表は経営判断に使えません。
AIに「異常検知」をやらせる
ここが私のやり方の特徴かもしれません。チェックリストの最後に、機械的に検知できる異常のルール表を持っています。

人間が試算表を眺めて「なんか変だな」と気づくのを待つのではなく、条件を決めてAIやスクリプトに毎月チェックさせる。これをやると、レビューの質が担当者の経験値に依存しなくなります。AIをどう組み込んでいるかの具体的な話は、別の記事で詳しく書きます。
テンプレート配布
ここまでの内容をすべて含んだチェックリストを、無料で配布します。
Excel版(5シート構成:使い方/タイムライン/チェックリスト39項目/異常検知ルール/月次振り返り) https://docs.google.com/spreadsheets/d/1uLJhDdImAxRL_Dp4qtkg0pZnEgDTdZhh/edit?usp=sharing
Markdown版(NotionやObsidianに貼りたい方はこちら) https://drive.google.com/file/d/14BOtg2epB-6c1nzVHB8B148xLZK6NONF/view
使い方は簡単で、会社名と担当者を埋めて、毎月コピーして使うだけです。自社の実態に合わせて項目は削ってください。最初から全項目やろうとせず、タイムラインと残高照合だけでも回すことをおすすめします。
※本テンプレートは一般的な情報提供を目的としたものです。個別の税務・会計処理については、顧問税理士等の専門家にご確認ください。
次回予告
次回は「会社設立後、最初に整えるべき社内規程5本」。こちらもテンプレート付きで公開します。
フォローしていただけると、週1回、こういう「現場の実物」が届きます。それでは、良い月次を。
