見出し画像

パワポ|文字と文字の「間」にはプロの世界がある

こんにちは!
そっとねこです。

世の中にはさー、
「気づかれないほうがいい仕事」
っていうのがあると思うんですよ。

人が違和感なく、自然に使えるほうが正解みたいな仕事。

たぶんそれを一生懸命考えてるプロがいるんだと思うんだよね。

コンビニの棚の高さとか。
紙袋の持ち手の太さとか。
シャンプーの粘度とか。

…え?
今日なんの話??

あっ、「文字間」のこと考えてたら、頭がそっちに行っちゃった。

今日のテーマは文字の「間」の話。
文字そのものじゃなくて、間の話です。

今日は珍しく2部構成
第2部でツアーに出かけるから、旅のご準備を。


第1部  パワーポイントの文字間調整 


あと1文字が入らない

パワポをやってると、一回はありません?

あとちょっとだけ、テキストボックスに文字が入らない。
いや、あと1文字なんだけど。

ボックスを広げる余地があればいいけど、絶対この幅に入れないといけないっていう時があるんですよね。
タイトルとか見出しとか。

こういうの、改行すると変。
見出しだとすると、最後だけ2行なのって違和感あるよね。

で、だいたい最初にやるのがこれ。

文字サイズを小さくする。

でもこれやると、急に素人感出るんです。

他のテキストボックスと体裁が合わなくてどこかおかしい。
なんか、「そこだけ妥協しました」感が出るんですよね。


実は、文字間が詰められる

そんな時に使えるのが、文字間調整です。
パワポって、文字の間を詰めたり、逆に広げたりできます。

詰めたいテキストボックスを選択した状態で、
「ホーム」タブ>フォント>右下の小さい矢印ボタン>「文字幅と間隔」タブ

ここで、

  • 標準

  • 文字間隔を広げる

  • 文字間隔をつめる

が選べます。

「幅」に数値を入れると、どのくらいあけるか・詰めるかを調整できます。

どのくらいにするかは文字サイズにもよるから、見ながら調整ね。

ほら、収められる。
改行したり、文字を小さくしたりするより、気づかれにくいよね。


詰めるときはバランスを見よう

ただこれ。
文字やフォントによってうまくいかない時があるんですよね。

ねこは、自分のサムネでよく起こるんだけど。
例えばこれ。
まずそのままベタ打ちすると…

なんか1行目が枠ギリギリだよね。
だから1行目を詰めるとこうなります。

さっきよりは収まってるけど、まだなんか変じゃない?
ねこは、ここが気になる。

なんか、詰まってるところとあいてるところがあるんですよね。
いや、そんなの誰も気にせんよって感じかもしれないけど、まぁ続きを聞いてよ。

こういう時って、全体を詰めるんじゃなくて、あいてる「!」の前だけ詰めると上手くいくんです。

パワポは、行全体だけじゃなく、一部分だけでも調整できます。

「!」の前だけを詰めたかったら、直前にある文字を選択します。
この場合は「見」だね。

そして、さっきと同じ要領で、「文字幅と間隔」を調整。
そうすると、全体的にきれいに見えるんです。

こんなの誰も気づかないと思うけど、気づかれないほうがいいんですよね。
違和感がないってことだから。

できるだけスカスカなところを詰めたほうがいいので、漢字が連続してるところより、カタカナやひらがなが連続してるところを詰めると上手くいきます。

ちなみに、サムネをどう作ってるのか、細かい話はこちら。
ねこの言う「細かい」がどのくらい細かいか…まぁお察しください。


さすがに全部はやらないよ

ただし、ねこもパワポで全部こんなことしてるわけじゃありません。
毎回全部の文字を細かく触ってたら、日が暮れる。

パワポだと、さっきみたいにどうしても入らない時とか、「ここは気になる」って場所があった時だけやる技です。
どうせ一生懸命調整しても、文字打ち替えたら水の泡だからね。

だから、普段は普通に打ってます。
安心してください。

パワポって、ふつうはそこまで細かく文字間を気にして使うものじゃないです。

でもね。


第2部  文字間ツアー


文字間ツアーに出かけよう

パワポなら文字間は基本そこまで気にしなくていいって言ったんだけど。
でも世の中には、文字間にめちゃくちゃ気をつかう世界があるんです。

今日はみなさんを、「文字間ツアー」にお連れしよう。
ここから奥地へ向かいますが、ついてきてくださいね!


フォントにも特性がある!プロポーショナルフォント

まずは、フォントの話から。

フォントには「プロポーショナル」というものがあります。
どういうことかというと。

ちょっと、「W」って文字と「I」って文字を比べてみよう。

明らかにWのほうが幅が広いよね。

この文字を昔は全部こう並べてた。

どの文字も同じ四角に入れる感じです。
でも、これだと文字と文字の間がめっちゃあくよね。

で、時代が進んで技術が進化したときに、こんな風に文字によって幅を変えるフォントが誕生したんです。

文字によって幅を変えるフォント
これがプロポーショナルフォントです。
特に英字に関しては、今はこのプロポーショナルが一般的ですね。

パワポに「MS ゴシック」「MS Pゴシック」があるけど、 「MS Pゴシック」の「P」はまさに「プロポーショナル」の「P」なんです。

こうやって、フォントによって字詰めの特性がある。


実は、とても細かく調整してる

じゃあプロポーショナルフォントで組めばきれいに見えるかというと、実はそうでもないんです。
試しに、同じあき具合で文字を並べてみようか。

ほら。
隣り合う文字が何か
によって、詰まって見えたりあいて見えたりする。
これは文字の形によるから仕方ないんですよね。

だから、本や雑誌、ポスターなど印刷物を作る世界では、レイアウトを組む専用ソフトを使って、さらに細かく文字間を調整してます。
隣り合う文字の組み合わせによって文字間を調整するペアカーニングなんて機能もあるんです。

ペアカーニングなしだと全体的にアキのバランスがバラバラ。
特にカタカナやひらがなの間がすごくあく。

そんなことしてたの?って感じでしょ?
でも実はもっとある。

簡単なところで言うと、
句読点や閉じ括弧が、行頭に来ないように設定する」とか。
全角の日本語と半角の英数の間をどのくらいあけるか設定する」とか。

あと約物やくもの(。、「」()-・:;みたいな、記述記号)が来たときに、あき具合をどのくらいにするか、みたいなところも設定してる。

【例】読点とはじめ括弧の連続

こういう細かい文字調整は、「文字組み」って呼ばれるものなんです。

本や雑誌って、ただ文字を並べてるんじゃなくて、実はこういう細かい調整の積み重ねでできてるんですよね。


「DTP」とは

そして、こういう文字組みを含めて、印刷物のデータを作る世界を「DTP」と言います。

基本的に、原稿やデザインの指定に従って、文字とか写真とかを実際にレイアウトしていく作業なんだけど、文字組以外にもやることはたくさんあって、

  • 大量の画像を補正し、印刷可能な色域に変換する

  • 製本した時に文字が見えなくならないよう余白を計算する

  • 印刷してもズレや欠けが出ないよう、データを調整する

…などなど、仕事は本当に多岐に渡ってる。

DTPも、編集寄り・デザイン寄り・印刷寄りみたいに守備範囲が分かれてるんだけど、とにかく「印刷物が、きれいかつ事故らないようにする仕事」を全部やっています
本だけじゃなくて、広告やポスターもそう。
街で見てる印刷物って、実はこういう人たちが支えてるんです。

「デザイン」として大きく括られがちなんですけど、また違った技術なんですよね。
その道のプロがいます。

同じように紙面を作るにしても、
DTP
は、「読みやすさ」を整えたり、狙い通りに印刷できるようデータを整える分野。
一方でデザインは、「どんな人に、どんな印象を与え、何を伝えるか」を考える分野なんです。


デザイン的な文字間調整は?

じゃあ、「デザイン」の観点から文字間を考えるとどうなるのか。

DTPは「読みやすさや破綻の無さ」を作り出すのに対して、デザインは「イメージ」を引き出すために、文字間を調整します。

文字間を詰める

  • たたみかけてくる

  • 圧がある

  • 情報量多そう

あける

  • 上品

  • やさしい

  • ナチュラル

こうやって、「どんなイメージにしたいか」に合わせて文字間を調整するのが「デザイン」です。

DTPとデザインの専門性の違いは、こういうところなんですよね。

まず「デザイン」で、こういうイメージを実現したいからここは詰めよう、と決める。
そして「DTP」で、どう詰めるのか最適か、細かな詰め方を調整する。
そうやって印刷物はできているんです。


おわりに

文字間ツアー、いかがでしたか?

これパワポの記事か?ってくらい、話が広がっちゃった。
でも、ねこの目に見えている「文字間」の景色はこうなんです。

パワポなら「入らないから詰めちゃえ!えいや!」って安易に詰めても許されるけど、それはあくまでもパワポだから

実は、文字と文字の間には、とんでもなく奥深い世界が広がってるんですよね。
ねこはパワポで「えいや!」するときもあるけど、この世界に敬意をもって「えいや!」しています。

ではまた!


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集