956.エッセイ∣都市風景∣夏の終わり。北へ南へ
お盆明けから、随分と忙しい。
暑さもあるが。
街歩きも、目的地へ最短距離を選んでしまう。余裕が無い証拠だ。
折角なので。
真っ直ぐでなく、北へ南へ。
フラフラと歩いてみる。
三宮から、北。
阪急高架下を越え、サンキタ通りへ。
ガードレール下は、相変わらずしょんべん臭い。そこを抜けると、綺麗に整備されている。
かつて、集まりはサンキタ通り。
今の私には、少し若い。
次に、南。
元町センター街の途中から、南京町へ入る。
移転した老祥記の前には、
見事な百日紅が咲いている。
また、北へ。
花隈城跡を越え、モダン寺方面へ。
途中、かつての恋人が愛したチョコレート屋を見かける。
しかし、今日は立ち寄らない。
しばらく道沿いを歩く。
四ツ角に、以前使った割烹店がある。 落ち着いた木目張りの店。まだ早い時間だが、カウンターは満席。
また、行きたいものだ。
突き当たり、宇治川商店街を南へ。
二宮とは少し違うが、
ここも風情のある商店が並ぶ。
その間に、新しい店がチラホラ。
古い街に、新しい店。
そんな雰囲気も、どこか良く似ている。
少し疲れ、
木陰の下のベンチに座る。
時折、風が吹く。
もう夏の終わり。
随分と優しい。

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