「見たはず」の安全教育から「判断できたか」を確認する安全教育へ—建設現場の入場者教育
建設現場に新しく入る作業員に対して、安全教育の映像を見せて署名をもらう、という入場者教育の流れは多くの現場で定着しています。しかし、動画を最後まで再生したという事実と、内容を理解して現場で正しく判断できることの間には、埋めがたい距離があります。
技能者不足や高齢化が進み、現場ごとに搬入経路やリスクの内容が異なるなかで、教育を担当する側も忙しく、入場者教育がどうしても形式的になりやすいという声は少なくありません。
協力会社や技能実習生まで教育が行き届いているかを確認する手立ても限られており、紙の施工要領書を現場でとっさに確認しづらいという課題も残ります。ここでは、こうした課題に対して「見たはず」で終わらせない入場者教育を組み立てるための考え方を紹介します。
「見せて終わり」の教育に潜むリスク

入場者教育の多くは、一方向の動画視聴とその後の署名確認で完結しています。この方法では、視聴者が最後まで画面を見ていたかどうかは分かっても、危険な箇所をきちんと認識できていたか、正しい行動を選べる状態にあるかまでは確認できません。
特に現場ごとに立入禁止区域や使用する重機、作業内容が異なる場合、一律の映像だけでは実際のリスクを自分ごととして捉えてもらうことが難しくなります。
「見たはず」という前提のまま現場に入ってもらうこと自体が、事故のリスクを高める一因になりかねません。映像を最後まで見てもらうことと、必要な法定教育の要件を満たすことは必ずしもイコールではないため、既存の教育体系を置き換えるのではなく補完する位置づけで検討するのが現実的です。
現場の写真や映像を使った危険予知訓練で「判断できたか」を確認する

hihahoでは、動画の途中に多肢選択式や記述式の質問を埋め込み、その場で正誤を判定してフィードバックを返すことができます。
この仕組みを使えば、現場で撮影した写真や映像を教材にして、「この状況で最初に確認すべきことは何か」「次にとるべき行動はどれか」といった問いを挟みながら、視聴者に判断させる危険予知訓練を組み立てられます。
ただ映像を眺めるだけでなく、選択や記述という行動を求めることで、その場で理解度を確認しながら教育を進められる点が、一方向の動画視聴との大きな違いです。
映像内の特定の箇所をクリックすると補足情報が表示されるホットスポット機能を組み合わせれば、重機や資材が映っている場面でその名称や注意点をその場で確認できるようにするといった使い方もできます。
自由記述式の質問についてはAIアシスタントが回答を評価する機能もあるため、危険だと感じた理由を自分の言葉で説明させるような、踏み込んだ確認方法も検討できます。
工種別・職種別に手順を出し分け、現場でいつでも呼び出せるようにする

建設現場では、同じ入場者教育の中でも、職種や工種によって確認すべき手順やリスクが異なります。hihahoの分岐機能を使うと、視聴者の回答や選択に応じて動画内で見せるパートを出し分けられるため、職種ごとに必要な施工手順だけを見せる教育動画を1本の中に組み込むことができます。
また、視聴者ごとに個別のURLを発行できる仕組みを使えば、現場や工区ごとにURLを分けて発行し、それをQRコードに変換して詰所や資材置き場に掲示しておく、という運用も可能になります。作業員はスマートフォンでその場から該当する手順動画やマニュアルを呼び出せるため、紙の施工要領書をめくって該当ページを探す手間に比べて、必要な情報にたどり着くまでの時間を短縮できます。
協力会社・技能実習生まで含めて、元請けが理解度を一括管理する

入場者教育が行き届きにくいのは、多くの場合、元請けの目が届きにくい協力会社や技能実習生の教育です。hihahoは字幕の自動生成と多言語への自動翻訳に対応しているため、日本語を母語としない技能実習生に対しても、同じ動画教材を使って教育の質を揃えやすくなります。
さらに、視聴数や完了率、正解率、どの分岐が選ばれたかといったデータをダッシュボードで確認できるため、元請け側は誰がどこまで理解して現場に入っているかを一括で把握できます。元請けが1社でこの仕組みを導入すれば、そこで作った教育動画やマニュアルの仕組みを協力会社にも展開しやすくなり、現場全体の安全教育の水準を底上げしていく土台になります。
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