「鬼平犯科帳 兇剣」放送・配信決定!撮影現場潜入レポ
池波正太郎の傑作小説を原作に、幾度となく映像化されてきた「鬼平犯科帳」
次々と新作が制作されている松本幸四郎主演の「鬼平犯科帳」シリーズの最新第6弾「鬼平犯科帳 暗剣白梅香」が7月5日(土)に初放送され、さらに第7弾「兇剣」が2026年放送・配信という情報も解禁された。
なお、「鬼平犯科帳 暗剣白梅香」は7月27日(日)よる7時より時代劇専門チャンネルにて再放送が予定されている。
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「鬼平犯科帳」の撮影が行われているのは、江戸時代にタイムスリップしたかのような雰囲気を醸し出す時代劇のオープンセットが特徴の京都の松竹撮影所だ。
今回は、時代ごとの空気や登場人物の息づかいをリアルに映し出す“現場力”を探るべく、京都の松竹撮影所に潜入。
「ここまで自由に作り変えられるセット、日本にいくつあるだろう?」
番組プロデューサー・Kさんに取材した編集部員が感嘆せずにはいられなかった時代劇「鬼平犯科帳」の舞台裏、その魅力をご紹介する。
「畳の有無」で時代を演出?室内セット紹介
まずは、作中で「五鉄」の店内として利用されている室内セットから。

実はこのセット、地面が土になっている。そのためシーンごとに木を植えたり外したり、穴を掘って水攻めのシーンもできるというから驚きだ。

建物も畳を「入れる・外す」で戦国〜江戸時代までの変化を演出できるのだとか。例えば戦国時代は将軍の足元だけに畳が敷かれ、江戸になると全体に畳が敷かれる。同じ空間でも、ひと工夫でまったく違う「時代」が立ち上がる。そしてこの室内セットは撮影だけでなく、時に“打ち上げ会場”にもなるという。ブルーシートを広げ、キャスト・スタッフが打ち上げを楽しんだことも。昔はお肉好きの俳優さんも多く、60~80名規模の現場スタッフでバーベキューをしたこともあったそうだ。
銕三郎のたまり場も!黒を生かす「鬼平」のこだわり
続いては、若き日の平蔵・銕三郎がよく出入りする盗人酒屋で使われるセット。

足場が木製であるこのセットは、「鬼平」では日本アカデミー賞受賞歴のある技術スタッフが関わっているという。まさに“プロの現場”だ。

そんな「鬼平」の映像は、どこか暗くて渋い。それでも登場人物の表情や空間の奥行きが美しく映えるのは、照明部の緻密な設計によるもの。「黒をどう生かすか」を常に意識して何度も光を調整して撮影されている。


また、階段のある二階のセットも、なんと床を掘って階段を埋め込んでいる。このように穴を掘って自由に構造を変えられるセットは国内でも非常に珍しい。

時代が宿るオープンセット
屋外に広がるオープンセットには、映画などでおなじみの長屋がずらり。実はこの長屋の一部の家屋は、タイヤがついていて動かすことも可能。時間とともに風化していく様子もリアルで、いつの間にか“貧乏花”が咲いていたりする。


長屋の住人たちの札が貼られているなど、細かいところまでつくり込まれているのも見どころだ。

「五鉄」や「鶴や」などの舞台も登場。「鶴や」は、粂八が平蔵に店主として任されている船宿として描かれている。シーンによっては琵琶湖周辺までロケを行うため船を持って行くこともあるという。江戸の町は水路が発達していたため、船宿は情報のハブにもなっていた。



奉行所から主水邸まで、空間の“二面性”が面白い!

スタッフさんから「奉行所」と呼ばれる建物は、「鬼平」では「役宅」として道場でも使われている。

その付近には、ドラマ「必殺仕事人」の主水邸があり、時代劇ファンにとってはたまらないスポットだ。こちらも倉の傾きなどを活かし、視点を変えるとまるで別の場所に見える工夫も施されている。他にも、かやぶき屋根の「百姓の家」は団子屋に転用されたり、日々少しずつ姿を変えるセットも多く、スタッフさんも数日空くと街の様子が様変わりしていると話す。まさに「生きている」町のようだった。
セット一つひとつに、スタッフの技と知恵と、作品への深い愛情が詰まっている。江戸の空気が今も息づくこの場所で、「鬼平犯科帳」の世界は今日も静かに、しかし確かに、紡がれている。

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