脳振盪リハビリのアップデート
はじめに
今回の記事では私が最近感じている脳振盪リハビリのアップデートについて書いていきたいと思います
科学が物凄い勢いで進化しているのと同様に、脳振盪を受傷した後のリハビリもどんどん進化しています
もちろん科学とは違い、「新しいリハビリ方法の方が必ずいい」というわけではなく、新しいリハビリ方法はエビデンスに乏しかったり、今はまだわかっていない副作用などもある可能性もあります
ただし、学会で発表されている脳振盪リハビリや論文などで世に出てくるリハビリ紹介などでは、今までと違ったやり方で脳振盪リハビリを行なっている国や地域もあります
今回はそれらをご紹介したいと思います
受傷後早期からの有酸素運動

7月8日と9日のハワイ時間にてオンラインによる脳振盪の学会が行われました
オンラインでしたので私も日本から参加していたのですが、その学会での発表の1つに興味深いものがあったのでここで簡潔にまとめたいと思います
その発表では脳振盪リハビリについての内容でしたが、それは脳振盪後の比較的早い段階から有酸素運動を行った方が脳振盪からの回復が早かったということでした
脳振盪を受傷すると頭痛や吐き気などの症状があります
通常であれば日常生活で症状が治ってから競技復帰に向けてのリハビリを開始します
ただし、この発表にあった脳振盪リハビリでは脳振盪受傷後の比較的早い段階(受傷から1週間以内)から、症状が悪化しない程度の有酸素運動を開始しています
この有酸素運動の強度や時間はBuffalo Concussion Treadmill Test (BCTT)というテストに基づいて決められています
そして学会でこの発表をしたグループでは、この有酸素運動を行なった脳振盪受傷者の方が脳振盪からの復帰が早かったとも報告しています
実はこの発表のように、最近では脳振盪を受傷しても症状の悪化が伴わない程度の運動はした方がいいのではないかという意見があります
以前は日常生活での症状が治るまでは運動は行わずに体を休めることが推奨されてきましたが、最近では完全に身体を休めるのは受傷後2日間程度というような文献もあります
このような背景には、有酸素運動をすることで脳への血流を増やし脳の機能回復を改善する狙いや、有酸素運動時に血圧や脈の制御は自律神経によって行われていますので、その自律神経の機能の回復を促す狙いがあると考えられています
徒手療法

脳振盪受傷後の早期からの有酸素運動と同じく、徒手療法も脳振盪リハビリで行われることが多くなってきた印象です
ここでは徒手療法とまとめてしまっていますが、これらは基本的に手で行われる施術や治療を指しています
リハビリの中にも手で行われる治療もありますが、他にはカイロプラクティック、オステオパシー、ナプラパシー、クラニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)、リンパドレナージ、グリンファティックセラピーなども含みます
聞いたことがない治療方法もあると思いますが、基本的には手を使って関節や筋肉を動かすものや、リンパなどの流れをよくする治療法と思ってください
脳振盪を受傷するぐらいの衝撃が身体に加わると、脳振盪だけでなく他の部位も損傷している可能性もあります
それらは首の関節であったり、後頭部の筋肉であったりと様々です
これらの脳振盪以外の損傷部位も脳振盪の症状に影響を与えたり、脳振盪後症候群に繋がる恐れもあるので、上記の治療方法などで改善していく必要があります
以前の脳振盪リハビリは徐々に運動に慣れていくことがメインでしたが、最近ではこのような徒手による治療も合わせて行われることが多くなった印象です
栄養療法

最後は栄養療法です
これはブログ記事にも載せていますが、オメガ3脂肪酸やビタミンDなど、脳の機能改善に効果があるのではないかと考えられている栄養素が数多く研究されています
ただ、栄養療法はあくまで補助的なもので、脳振盪受傷後に栄養療法だけ行うというのは勧められません
まとめ

今回は私が最近感じている脳振盪リハビリのアップデートととして、
受傷後早期からの有酸素運動
徒手療法
栄養療法
この3つをご紹介しました
脳振盪リハビリは今後もさらに研究が進んでいくのではないかと思います
脳振盪は適切な診断やリハビリがないと非常に長期にわたって症状が長引く恐れがあります
ですので、研究によってより良いリハビリが提供できればその分助かる方も増えると思います
もし身近にスポーツ中の脳振盪でお困りの方がいれば、是非この記事やサイトをシェアしていただければと思います
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました
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