【 夢 】

年末に実家に帰る前、夢を見た。

わたしと母と妹で、電車に揺られている。
父は離婚、祖母祖父も亡くなったので
3人だけの家族だ。

わたしと妹は最近彼氏が出来たので
それについて話している。
話しているのは私自身だが
夢だからか客観的にみえていて
私も妹もずいぶん楽しそうだ。
母が穏やかな表情で聞いてくれている。

そんな母は父と離婚してから
色恋のひとつも聞かなかったのに
夢の中では話していたのだ。
いくつになっても恋愛するのは自由だし
私も妹も、母が決めた離婚と恋愛だから
文句を言う等は一切なく
むしろ大賛成だった。

3人でお互いの恋愛話で盛り上がっていると
電車はある場所に到着した。
降りるとそこは
夏祭り会場であった。

夜、暗い中で様々な屋台が並んでいて
屋台からの明かりがイルミネーションとなり
綺麗だし童心に帰ったようで気持ちも昂る。

そんな中、ひとつ席が用意されていたので
なんの躊躇もなく向かう。

そこに座っていたのは
亡くなったはずの父方の祖母と母方の祖母だった。

父方の祖母からはあまり
可愛がってもらえなかった私たちだからか、
姿を現し、一瞬で消えてしまった。

母方の祖母はずいぶんと
可愛がってくれてちゃんと叱りもしてくれた。
一緒に暮らしていて今でも気を抜けば
まだ生きているみたいな感覚になる。
母方の祖母は消えることなく
いつものにこやかな表情でたった一言。
「喉が渇いた。」
そう言ったのでわたしはすぐに
屋台からお水や食べ物も買って席へ持っていった。

そこで夢は終わった。

亡者が出てきてもなんの違和感もなく話せるのは
夢ならではなので懐かしさがあり、
目が覚めた時にはもう二度と話すことは叶わない
そんな風に思うと寂しさもあった。

今、わたしは一人暮らしだ。
年末年始に実家に帰ると夢のこともあって
お供えするには大きなコップに1杯水を入れた。

あとから聞くと、
母は祖母の仏壇にお水を添え忘れていたと言う。
もしかしたら我慢できず
私の夢に出てきたのかもしれない。
また伝えたいことがあれば話せると思うと
眠るのが楽しくなる。

今日も、私は夢をみる。

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