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大坪弘道『勾留百二十日』を読んで

こんにちは。
読書ちょっと、スローペースになってます(汗)
今回は、ちょっと前に気になって後で読もうと思っていた本です。

内容

厚生省 村木厚子さんの事件で、フロッピーディスクを改ざんした人を、犯人隠匿したという罪で逮捕された検事の獄中記。
逮捕される前、そして逮捕されてからの取り調べの様子、拘置所に移動してからの日々の様子が克明に描写されている。
犯罪者を裁く、取り調べる側だった人が、取り調べられる側になる。
今までたくさんの事件で取り調べていたので、今後どのような状況、展開になっていくのかが、よくわかっているだけに、その時々に、どう考えていたか、が赤裸々に描写されている。

感想

村木さんの報道は、当時よく見ていた。ニュースを見ていると村木さんは、とんでもなく悪い役人なんだろうな、なんて印象。
その後無罪となり、無罪でも、警察、検察のストーリーで犯罪者のように報道されていたのはびっくりで、こんな法治国家の日本でこんなことが、あるの、ととても怖いな、と思ったりしていました。
ですが、当時の報道で、検事が犯人隠匿で逮捕された、ということについては正直、何となく記憶にあるかないか、程度でした。

この本を読んで、村木さんの事を久々に思い出しました。
そして、私はこの本の著者大坪さんは無罪だと思ったが、身に覚えのない罪で突然取り調べが連日行われ、今日、明日にも逮捕かもと思いつつ取り調べに向かう。
検事だっただけに、取り調べ、そして逮捕のあとどういう状況になるのか、知識としてはあっても、こんなにも動揺したり、絶望したり。
もし、私が突然逮捕されたら、いったいこれからどうなるのだろう、今後どういう事になるのだろう、っていう心配もするのだろう。今後の流れ、展開を理解している大坪さんでさえ、こんなにも動揺するんだ、と感じました。

警察、検察が犯人だというストーリーになってしまったら、本当に怖いな、この日本でも、と本当に感じました。
絶対に検察と徹底抗戦だ、と思っていたにもかかわらず、拘置所に入ってすぐに、徹底抗戦などせずに、やったことにして認めてしまおうか、と弱気になってしまう。
大河原化工機など冤罪事件の結審があったりしているが、普通の人なら、連日取り調べをうけたら、やっていないものも、やっていると自白してしまうのかも、と感じました。
冤罪、強引な取り調べなんて、かなり前の話、昭和の初期の話じゃないの、今は流石にそんなことはないだろう、と警察、検察を信用していたが、今現在も冤罪になるような無理な取り調べはあり得るのだな、とつくづく感じました。
なので、すべての取り調べの完全録画、してほしいな、と。
確か今は全部ではなく一部の録画だったと思います。

警察、検察について怖いな、と感じた一方、知人友人の温かい応援、大坪さんの司法試験の同期の連帯、応援など心温まるつながりも描かれているのがこの本の唯一の救いでした。

何気なく手に取りましたが、本当に読んでよかったです。
いろんな人にオススメしたい本です。



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