【創作】幸手権現堂秋祭り🍁秋物語-その1-
みなさま
こんにちは。
下記のイベントに参加したいと思います。
興味がある方は一緒に参加しましょう👀。
今日は秋物語を書いてみました。
彼岸花と約束の道
秋の風がそっと頬を撫でる頃、幸手市・権現堂堤は一年でいちばん美しい季節を迎える。
土手沿いには燃えるような赤い曼珠沙華(彼岸花)が、まるで大地に敷かれた絨毯のように咲き誇る。
その光景は、訪れる人々の心に静かな感動をもたらしてきた。
小学生の杏(あん)は、おばあちゃんと毎年この季節になると権現堂を訪れていた。
「また来年も一緒に来ようね」――
彼岸花の咲く小道で交わした約束は、杏にとって宝物のような思い出だった。
けれど昨年の秋、おばあちゃんは静かに空へ旅立った。
杏はしばらく権現堂へ足を運ぶことができずにいた。
けれど今年、勇気を出して一人であの場所を訪れることを決意した。
朝露に濡れた草道を歩きながら、杏はおばあちゃんと歩いた日々を思い出す。
「この花はね、悲しみを越えて、必ずまた咲くんだよ」
おばあちゃんの優しい声が、秋の風に混じって聞こえてくるようだった。
やがて視界いっぱいに広がる彼岸花の赤――
杏は、涙で滲むその美しさに立ち尽くした。
だけどふと気付くと、小道にはたくさんの人が同じように花を見つめ、微笑み、写真を撮っていた。
そこには老若男女、家族連れや友達同士、ひとりで歩く人もいた。
みんなそれぞれの想いを胸に、秋の権現堂を味わっていた。
杏はゆっくりと歩きながら、胸の奥がじんわりと温かくなっていくのを感じた。
「また来年も来よう。おばあちゃんに報告しよう」
杏は空を見上げ、そっと微笑んだ。
空はどこまでも高く、曼珠沙華の赤はいつまでも消えなかった。
人と人、そして町と自然が、見えない糸で優しくつながっている。
そんな権現堂の秋が、杏にとって新たな「約束の道」となった――。

以上
よろしくお願いいたしますφ(..)メモメモ☘🍀。
いいなと思ったら応援しよう!
応援いただき誠にありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。