見出し画像

「現在地は、出発するには十分だ。」 ー dotslash.space を始めます

./ (ドット・スラッシュ)はプログラミングの世界で使われる記号で、「. (dot)」は現在の場所を表し、ディレクトリの区切りを示す「/ (slash)」の後ろに実行コマンドを書くと、この場所でそのコマンドを実行するという意味になる。

「今、ここで始める」

それが「dotslash」に込めた意味だ。
そして「.space」、場所。

今、ここで始めるを実践する場所。

今、ここで始めたことが集まる場所。

今、ここで始めるを実践する人たちが集まる場所。

dotslash.space も以下に掲げるマニフェストの通り、完璧な準備が整わないまま、完成する前に始め、公開した。
つまり、dotslash.space 自体がその哲学と思想を体現しているということに他ならない。
このプロジェクトがどこへ行くのかはわからないし、決めてもいない。

完成の形を決めない。

完成することを目指さない。

ただ、今、未完成から始めたことが、どこへ向かい、どこに到達するのか、見届けてみたいと思っている。


dotslash.space Manifesto v0.1

私たちは、いつの間にか「今」を、未来のための手段として使うことに慣れすぎてしまっている。

もっと効率よく働けば、いつか自由な時間ができる。
もっと準備が整えば、やりたいことを始められる。
もっと上手くなれば、人に見せられる。
もっと結果が出れば、今までの時間にも意味があったと思える。

そうやって、現在はいつも「その先」のために使われていく。

けれど、その「いつか」は本当にやってくるのだろうか。

仕事が片づいたら。
時間に余裕ができたら。
自信がついたら。
十分な知識が身についたら。
完璧なものができたら。

条件が整うのを待っているあいだにも、時間は過ぎていく。

だから私たちは、少し違うやり方を試してみたい。


Start from here.

./ は、現在の場所から何かを実行するときに使われる記号だ。

どこか別の場所へ移動してからではない。
理想的な地点へ到達してからでもない。

今いる場所から始める。

dotslash.spaceという名前には、そんな意味を込めている。

私たちは、完全に準備が終わるまで待たない。

何かを始めるのに理想的な状況になるまで待たない。

生産性を高めて、いつか生まれるはずの自由な時間を待たない。

現実の生活のなかで、今できる範囲から、やりたいことを始める。


完璧になる前に、世界に渡す

完成するまで隠しておく必要もない。

まだ途中でもいい。
うまく説明できなくてもいい。
失敗するかもしれなくてもいい。

今できたものを、一度世界に渡してみる。

誰かの反応によって変わるかもしれない。
何も起きないかもしれない。
自分自身が「違った」と気づくかもしれない。

それも含めて、作るということだと思う。

共有することは、完成のあとに行う宣伝ではない。
作ることの過程なのだ。


取るに足らないものを、捨てない

「こんなこと、誰が興味を持つのだろう」

そう思って捨ててしまうもののなかに、その人だけの視点がある。

妙に気になること。
人には説明しづらいこだわり。
役に立つか分からない知識。
なぜか何度も戻ってしまうテーマ。
ただ面白いから続けていること。

そういうものを、私たちは簡単に「価値がない」と判断したくない。

市場が価値を認めてから始める必要はない。

誰かに必要とされることが分かってから作る必要もない。

個人的な「面白い」を外に出すこと。

それによって、世界には少しだけ違うものが増えていく。

その違いこそが、世界を面白くしている。


未来から現在を決めない

ゴールを決め、そこから逆算し、今日やるべきことを決める。

それは、ときに便利な方法だ。

けれど、人生のすべてをその方法で生きる必要はない。

未来の理想像だけを基準にすると、現在はいつも「まだ足りない場所」になる。

私たちは、別の進み方も試してみたい。

今、何が気になっているのか。
今、何をやってみたいのか。
今、何が必要なのか。

現在地から、次の一歩を決める。

その一歩の先が、最初に想像していた場所と違っていてもいい。

目的地を完全に決めなくても、歩き始めることはできる。


現在を、現在として生きる

これは、生産性を否定するための場所ではない。

目標を持つことを否定する場所でもない。

成長することや、何かを成し遂げることに反対したいわけでもない。

ただ、それらのために現在のすべてを差し出すことには抵抗したい。

もっと効率よく。
もっと速く。
もっと多く。
もっと価値のあるものを。

そう急かされ続ける世界のなかで、

「今日はこれが面白いからやってみる」

と言える余白を取り戻したい。

何の役に立つか分からなくても、本を読む。
上達のためだけではなく、音を鳴らす。
売れるか分からなくても、物語を書く。
完成していなくても、公開する。
必要だからではなく、面白いから作る。

そんな小さな選択を積み重ねてみる。

それは大きな革命ではない。

世界を一度に変える方法でもない。

けれど、
自分の時間を、自分の興味を、自分の現在を取り戻すための、小さな抵抗にはなる。


./run

dotslash.spaceは、完成された答えを提示する場所ではない。

本を読み、考える。
作ってみる。
試してみる。
うまくいかなければ、やり方を変える。

途中のものを共有する。
誰かの「面白い」に触れる。

そこから、また何かを始める。

読むことも、書くことも、コードを書くことも、音楽を作ることも、作品を公開することも。

ジャンルは違っていていい。

共通しているのはひとつだけだ。

未来のために現在を差し出し続けるのではなく、今いる場所から何かを実行すること。

完璧でなくていい。

準備が終わっていなくていい。

どこへ行くのか、すべて決まっていなくていい。

現在地は、出発するには十分だ。

Start from here.

./


./ dotslash.space


いいなと思ったら応援しよう!

Zakky サポートしていただいた資金は、アウトプットのためのインプットに使いたいと思います。読んでもらえる記事にフィードバックできるようにしたいです。