その人なりの理由が絶対ある。「視点の持ち方」を変えれば仕事はうまくいく
※この記事は、私のポッドキャスト「サニーデーフライデー」の一人語り回を、読みやすく記事にまとめ直したものです。音声で聴きたい方は番組へどうぞ。
いつもの喫茶店でブログを書いていたとき、5席のカウンターの「左から2番目」と「右から2番目」に人が座っていました。真ん中と両端が空いているのに、なんで中途半端なところに座るんだと一瞬思いました。
でも当たり前な話ですけど、すぐ気づきました。その人たちが来たとき、すでに端と真ん中に人がいて、仕方なくその席を選んだのかもしれない。今この瞬間だけを見てイラッとしていたけど、背景を想像したら気持ちがすっと落ち着きました。

視点を変えることが大事な4つの理由
相手の背景を想像する習慣を持つことには、4つの効果があります。
一つ目は、相手への共感の準備ができることです。相手に興味を持てると、話を聴く姿勢が変わります。「なぜそうしたのか」を知りたいという気持ちが、対話を深めます。
二つ目は、コミュニケーションの質が上がることです。表面だけでなく背景まで考えながら聴くと、自分の言葉も変わります。一方的なやりとりより、双方向の深い対話が生まれます。
三つ目は、怒りやイライラが減ることです。「その人なりの事情があったかもしれない」と思えると、一方的な判断が和らぎます。
四つ目は、自分の考え方に深みが出ることです。複数の視点を持てるようになると、質問の幅が広がり、対話がより豊かになります。

想像することと決めつけることは別
大切なのは、背景を想像することと、それを決めつけることを分けることです。
「こういう事情があったかもしれない」と考えることは、心の準備です。でもそれを「絶対こうだ」と決めつけてはいけません。相手が自分の言葉で語ってくれたことを、最終的な真実として受け取ることが大切です。
自分の想像を「正解」にしてしまうと、コミュニケーションが一方向になります。「もしかしてこういう事情があったのかな?」と仮説を持ちながら、「実際はどうでしたか?」と確認する。この2段階のプロセスが、相手との理解を深めます。

仕事での応用
この発想は仕事、特に人事労務の現場で非常に役立ちます。「この従業員さんはなぜこんな行動をとったのか」を、表面だけで判断せずに背景から考える習慣が、トラブルの早期解決につながります。
急に態度が変わった従業員さんには、プライベートでの変化があるかもしれない。いつも遅刻する人には、何か通勤上の問題があるかもしれない。まず「その人なりの理由が絶対ある」という前提で接することが、誠実なマネジメントの第一歩です。

まとめ
一瞬イラッとすることは誰でもあります。でもそのスイッチを素早く切り替えて、「その人なりの理由があるかもしれない」と考え直す習慣こそが、視野を広げ、仕事をうまくいかせてくれます。今日から、まず背景を想像することを意識してみてください。
相手の背景を想像することは、慣れが必要です。最初は意識的にやる必要がありますが、続けていくうちに自然とできるようになります。
一つ実践してみてほしいことがあります。今日誰かの行動に「なんでそういうことするんだろう」と感じたとき、すぐに判断せずに「その人なりの理由が絶対ある」と5秒だけ考えてみてください。その5秒が、視野を広げる第一歩になります。仕事でも日常でも、この習慣が積み重なると、怒りやイライラが減り、コミュニケーションの質が上がり、仕事がうまく回っていきます。
田村陽太(社会保険労務士/Sun & Career 代表)
「働くをもっと自由で楽しく」をテーマに、国内人事労務管理を中心に、海外人事・労務を専門とする社労士として活動しています。 労務顧問・ポッドキャスト配信支援・経営や人生相談など、お気軽にご相談ください。
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