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「ミカクテイ事件の観測者-Demons'Timeline-」クリア感想(ネタバレあり)-見たことない世界にあこがれてしっかり寝る夜-



※クリアした感想を書いていくため、がっつりネタバレが入ります。大丈夫な方は↓へ













まず、断片的な情報から文字通りの「アクマ」の証明をする、っていうのもめっちゃおしゃれな題材!
自分が感じ取ってる作品のテーマはというと、「二面性」と「不確定性」なのかな~って思います。表の顔と裏の顔や、アクマとしての側面。にゃすてりあちゃんのデザインなどもツートンカラーで二面性ですね。これを裏アカウントや断片的な情報という点から、SNSと結びつけるのがなるほど!と思いました。情報が確定しないという点で、量子論とも結び付けてくれたのは確かにな!と興奮しました。言われてみればッ…って感じで。

そしてSNS上のアカウントたちがつぶやいている内容。これがリアルで面白い。いや面白いっていうのもなんだかちょっとどうなんだって感じだけど。実際に掲載されたツイートを元にしているのか?ってぐらいリアル。裏アカウントで話を聞いてくれなくてへこんでる校長とか、夫の行動に目くじらを立てる主婦とか、R18で伸びたから他の写真上げる気なくなった男性ユーザーとか…あるよなー!こういうの!って思いつつ指さしてあるあるー!ってなってました。性格悪いのは重々承知していますが!!!!!!!!

反面、自由に個人が発言できる場所としてのSNSという側面は、近年鳴りを潜めている感じもします。匿名性という笠を着て、自分の意識していない本能のままに他者を攻撃したり、見下したり、都合のいいように使うような。作中だと間々田とかがいい例ですね。だからこそ、あるあるーと指をさしながらも、しょうがないよな~って諦観でも見てました。
でも、改めて考えてみると、それってとっても悲しいことなんじゃないか、ちょっと思いました。

本来、人間の知覚できる範囲が増えるようなSNSという技術は、それ自体はよいものであるはず。人間の認識できる範囲が広がり、様々なことがわかったり、今までは届かなかった意見が届くようになるのですから。
ただ、現実はアルゴリズムに踊らされた結果、どんな形でも注目をひくために悪意や敵意、利己的な精神が跋扈していることが多くなりました。(全部とは言わないし、それはしょうがないことでもある)

社会性という枷から概ね外れて、自由に人間として発言できる場所が、情報の濁流と、忙しい現代社会のストレスの当てつけとして使用している人が多い。なんて、あまりにも悲しいじゃありませんか。(じゃあ自分はできてるのか、と言われたら難しいところですが)
忙しい現代社会において、様々に時間の消費手段がある現代です。ユーザーを取り合うためにより刺激的で訴求力のあるコンテンツになるのは資本主義的にしょうがないことですし、そういった濃いコンテンツに惹かれるのもまた人間です。これも仕方ないことですね。

だからこそ、光を覆うような闇の中で、善性の光に、いいよね。それでも信じたいよね。って言ってくれるようなこの作品のエンディングが最高すぎました。

アップテンポでかわいらしく前向きなエンディングテーマと、変わっていくみんなのつぶやきの読後感が素晴らしすぎて、うお~~~~!!!サイコ~~~!!!!!ってしばらく浸ってましたね。そして最後にHuman's Timelineがドーン。嬉しさで胸いっぱい。走り出したいね。(?)
個人的には学芸員を続けてる間々田と愛犬のジョンが生きてるところでウルっと来ました。よかったなぁ…!!!!!!

色々見たうえで、人の本質は悪、というより利己的なのかもしれないと思うことがあります。しかし、それは生物として正しい反応でもあり、自己の存続を第一義とするのは、人間以外の生物もそうでしょう。(そうだよね?)

ゲームでは観測者を辞めたエルくんが行動を起こしたことで、すべてが良い方向へと動きました。しかし当然ながら、現実でそんな銀の弾丸はありません。悪意に疲れて、優しさを手放してしまうこともよくあると思います。

でも、その上で、生み出された善性っていうものに大きな価値を感じるし、そして信じたいなとも思います。
本来インターネットという見たことない世界は様々なことが知れる希望があっていいはず。憧れてしっかり寝る夜もあっていいはずです。

この作品はそんな、インターネットと人の善性の可能性…なんて大仰なことを言うわけではありませんが、そんなに悪いもんでもないって、信じたいよね。というようなそんな心暖かいメッセージを感じずにはいられませんでした。
そっとタオルケットをかけてくれるような、いつの間にか隣にいてくれたような、そんな嬉しい感覚です。うーん最高。


感想は以上です!長文、散文をここまでご覧いただき、ありがとうございました!

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