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家計簿はある。コードは書けない。それでもAIと家計の道具は作れた

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〜9月19日 23:30

家計簿は、ずいぶん昔からつけています。
最初は本を一冊たよりに、手で。
いまはアプリが口座やカードとつながって、半分勝手につけてくれます。
年末に一年分の収支を締めて、黒字だったかを確かめる。
その習慣も何年か続いています。

それでも、安心はできていませんでした。
家計簿が教えてくれるのは「先月いくら使ったか」まで。
私が知りたかったのは、「この暮らしは、あとどれくらい続けられるのか」のほうでした。

かといって、自分でアプリを作れるわけでもありません。
コードは一行も書けません。

それでもいま、我が家には「これだけ見ればいい」
というシートがあります。
作ったのは私ではなくAIで、私がやったのは、欲しいものを言葉にして、
違ったら言い直すことだけでした。

この記事で受け取れるものを、先に三つ書いておきます。

1 家計の道具をAIに作ってもらうときの、頼み方の型。
2 実際に動いた道具の作り方を、最初の一言から仕上げまで通しで。
3 途中でつまずく場所と、その回避のしかた。

そのままコピーして使える依頼文は、
最初の一本を前半の無料で読める範囲に置いてあります。


1. 家計簿はあるのに、見たい数字が出てこない

家計簿としては、うちのはよくできているほうだと思います。
口座とカードをつないであるので、記録は半分自動でたまっていく。
年末に締めれば、その年が黒字だったかも分かる。
記録としては、文句がありません。

それでも、開いたあとに「じゃあ、どうするか」が決まりません。
見終わって閉じる、で終わっていました。

円グラフは出ます。
先月の食費もすぐ出ます。
ただ、ローンの残りと、毎月出ていく額と、家族の節目が来る時期。
この三つを一列に並べた数字が見たかったのに、
並べる欄がどこにもなかった。

家計簿のアプリは、たくさんの人が使えるように作られています。
真ん中に置かれるのは、たいていの人が知りたい数字です。
私が見たかった数字は、どのアプリでも何画面か奥にあるか、
そもそも用意されていませんでした。

記録と、見通しは、別物でした。
家計簿は「これまで」を教えてくれます。
私が落ち着かなかったのは「これから」のほうで、
そこだけが、いつまでも空欄のままでした。

2. 「探す」から「作ってもらう」へ、順番が入れ替わった

正直に言うと、「よし、道具を作ろう」と決めた日はありません。
順番は逆で、先に相手がいました。

そのころ私は、AIに家の雑用を頼み始めていました。
ごみの収集日や天気予報をカレンダーに入れてもらう、
その程度のことでした。

前の記事にも書いたのですが、
話しかけるだけで自分専用の道具が作れるらしいと知って、
ためしに言ってみたのが「お金の流れを一枚の表で見えるようにしたい」
という一言です。
返ってきたのは表の形をした別のもので、見たかったものとは違いました。
それでも、違うと言えば作り直してくれる。
この一往復ができる相手を、それまで私は持っていませんでした。

市販のものを選ぶときは、自分の欲しい条件のほうを、
あるものに合わせて削ってきました。
家計の「これから」は、そうやって削ってきた側にありました。
あるものから選ぶかわりに、欲しいものをそのまま言って、
合うまで直してもらう。
探すのをやめた、というより、気がついたら順番が入れ替わっていました。

3. 最初の失敗:ふわっと頼む/全部いっぺんに頼む/完成品を求める

順番を入れ替えても、すぐにできたわけではありません。
最初のひと月で、三つの転び方をひととおりやりました。

ひとつ目は、ふわっと頼んだことです。

打ったのは「家計を見やすくして」の一行でした。
返ってきたのは、家計簿を続けるコツが十個ほど並んだ文章です。
間違ってはいません。
何も渡していないのだから、一般論しか返しようがなかった。
「見やすく」は、こちらの頭の中にしか絵がない言葉です。
何を、どの単位で、どこに置いてほしいのか。
そこまで書いて、ようやく相手の手が動きます。

ふたつ目は、全部いっぺんに頼んだことです。

反省して、次はきちんと書きました。
見たい項目を十個ほど並べ、置き方の希望も添えて、一度に送った。
返ってきたのは、十個ぜんぶが少しずつ載っている一枚です。
いちばん知りたかった数字が、残りの九個と同じ大きさで並んでいる。
読めはするのですが、どこを見ればいいのか分からない一枚でした。

十個を三個に減らし、そのうち「いちばん上に大きく置く一つ」
を先に決めてから頼み直したら、二回目で形になりました。
何を載せるかより、何を載せないかを決めるほうが効きました。

みっつ目は、一発で完成品を求めたことです。

これがいちばん時間を無駄にしました。
返ってきたものが気に入らないと、
全部を捨てて最初の一言から頼み直していたんです。
毎回ゼロからなので、前回よかった部分まで一緒に消えます。
三回やって、三回とも違うものができました。

途中でやり方を変えました。
気に入らない箇所だけを指して、
「ここだけ直して、ほかは触らないで」と頼む。
直させる前提で頼むほうが速いし、前より悪くなることもありません。

三つとも、原因は同じでした。
頼む前に、私が自分の欲しいものを決めていなかった。
決まっていないものは言葉にできないし、
言葉にしていないものは返ってきません。
決めるのは、AIではなくこちら側の仕事でした。

4. 無料でひとつ持ち帰り──何を作るか決まっていない人のための、最初の一言

とはいえ、「先に決めろ」と言われて決められるなら苦労しません。
私も決められませんでした。

そこで使ったのが、決めるところから手伝ってもらう頼み方です。
作りたいものを説明する代わりに、質問してもらうところから始めます。
そのままコピーして、使っているAIに貼ってください。

家計のことで、月に一度だけ見れば安心できるような「一枚のシート」を作りたいです。私はプログラムが書けません。まずあなたから私に質問してください。何を見たいのか、どの数字を持っているのか、私が答えられるように、一度に一問ずつ聞いてください。

これを送ると、作り始める代わりに、向こうから質問が返ってきます。
何のために見たいのか。
誰と見るのか。
手元にどんな数字があるのか。
答えているうちに、自分が本当は何を見たかったのかが言葉になります。
私の場合は、四つ目か五つ目の質問で、
金額ではなく期間が見たいのだと気づきました。

「一度に一問ずつ」と書いているのには理由があります。
これがないと、質問が十個まとめて返ってくるので、
人間がパンクします(笑)

答えるときのコツを一つだけ。
数字は、三つに仕分けてから答えます。
1 手元にあってすぐ言えるもの。
2 調べれば分かるもの。
3 分からないもの。
三つ目は「分かりません」と正直に答えて構いません。
分からないところを適当に埋めると、あとで全部やり直しになります。

渡す数字にも一つだけ注意を。
口座番号やパスワードのたぐいは渡す必要がありません。
金額と日付があれば、道具は作れます。

ここまでで、その日のうちに一回試せます。
何も完成しなくて構いません。
質問に答え終わった時点で、
自分が何を作りたかったのか、知りたかったのかが見えてくると思います。

5. できあがったもの:ローンの残りが「あと何か月ぶん」で見えるシートと、月に一度だけ開くシート

いま我が家に残っているのは二枚です。
作り方はこのあとに書くので、
ここでは何が見えるようになったかだけを書きます。

一枚目は、
ローンの残りが「あと何か月ぶん」という形で見えるシートです。

残高そのものは、どこにでも書いてあります。
ただ私にとっての残高は、桁が大きすぎて、
見ても何も感じない数字でした。
それを期間に置き換えてもらいました。
あと何か月ぶん残っているのか。
いまのペースだと終わるのはいつごろか。
そのころ、家族にどんな節目が来ているのか。

同じシートに、「あと一か月ぶん縮めるのに、いくら要るか」
も載っています。
金額は我が家のものなので書けませんが、この一行があるかないかで、
考え方が変わりました。
「繰り上げようか、どうしようか」ではなく、
「一か月ぶんか、三か月ぶんか」で考えられます。
数字そのものは何も変わっていません。
変わったのは、毎回それを計算し直さなくてよくなったことだけです。

このシートは、毎月は開きません。
開くのは、残りの期間が動く出来事があったときだけです。

二枚目は、月に一度だけ開くシートです。

予算と、実際に使った額を並べて、
ずれの大きいものから順に印がついています。
全部に色をつけないのが肝です。
全部が目立つと、何も目立ちません。
自分で決めた幅を超えたものにだけ印がつきます。

開いたときに考えることは一つしかありません。
印のついた行を見て、来月どうするかを決める。
それで終わりです。
印がなければ、何もしません。

このシートは、まだ一回目を出したところです。
印の付き方を月ごとに並べていけば、毎月ずれる費目と、
たまにしかずれない費目が分かれてくるはずで、
毎月ずれるものは予算のほうを直すつもりです。
そこまでは、これからです。

二枚とも、アプリではありません。
開くだけのシートで、必要なら印刷もできます。
正確に言うと、机で見る版は二ページ、スマホで見る版は一枚です。
動かしたり、更新し続けたりする手間がありません。

二枚とも、私が作ったものではありません。
やったのは、欲しいものを言葉にして、違ったら言い直すこと。
前の記事に書いたのと、そこは同じです。
違うのは、その言い直し方に手順ができたことでした。

ここまでが、私が「作れるかもしれない」と思うまでの話です。

ただ、この先がいちばん長かった。
欲しいものを言葉にできても、
そのままだと見当違いのものが返ってきます。
何をどの順で頼むか、どこで止まって、どう言い直したか。
うまくいった依頼文と、私が実際に踏んだ落とし穴を、
ここから先にまとめました。

家計簿一年分を読み返すより、たぶん短い時間で読み終わります。

※この記事は、我が家のやり方と判断を書いたものです。
特定の金融商品や繰り上げ返済を勧めるものではありません。
制度や条件は人によって違うので、
ご自身の借入先や公的な資料で確かめてください。

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