【香港】混沌香港・胡志明旅行#1
ひさしぶりに旅行記を綴らんとて綴るなり。
2月に入る頃、香港を経由してベトナムのホーチミンへ卒業旅行に行ってきた。4泊6日。今はただ、いい意味で、カルチャーショックが抜けない。その余韻に浸っている。
「香港×ホーチミン」というカオスにカオスを掛け合わせたアジア旅。
沢木耕太郎の「深夜特急」に触発された旅であった。「香港はカオスに溢れていてそこが好きだ」と彼が綴ったように、この身で香港を感じてみたかった。
ということで今回の記事はトランジットの香港編。14時間という短い滞在時間ではあったが、絶対食べたいもの、絶対体験したいことを達成できたので大満足であった。
1月30日出国→1月31日香港トランジット
成田空港発深夜便で1時間ぐらい遅延したのち香港へ向かう。利用した航空会社はキャセイパシフィック航空。ここで人生初フルコストキャリアの航空会社とflyし、人生初の空港泊をする。

計4回の機内食で4回ともハーゲンダッツが提供されたのは非常に興奮した。nobleな気分。そしてキャセイの機内食はとてもおいしかった。
機内では4時間のうち、3時間寝て1時間映画を見て過ごした。映画は途中で寝落ちしたのでよく覚えていない。ムガル帝国が舞台のよお分からんインド映画だった。
香港には深夜2時ごろ到着。空港で無料のシャワーを浴び、2時間ほど無駄にくねくねした椅子の上でうとうとした。気が付いたら朝だった。
空港の繁体字の標識がもうかわいくてかわいくて。漢字の魅力を再発見しました。
Instagramのストーリーで漢字がダサすぎるからって英語で書きたがるませたガキだったわたしも、繁体字のとりこ。

沐浴室使わせていただきました。
空港から旺角行きの二階建てバスに乗り、旺角の繁華街で下車。旺角は東京でいう渋谷みたいな存在である。飲食店が立ち並び、ネオンがまばゆい。

まずは、腹ごしらえ。地元の民しか行かなそうな市場に立ち寄る。名前は「花園街街市」だった気がする。読み方は分からない。
タイのメークロン市場のような懐かしいにおいがした。独特のアジア臭と言えば伝わるだろうか。一階から四階までセクションごとの階層構造になっており、花卉から鮮魚、精肉、飲食店まですべてがここに集約されている。

「危険だからエスカレーターで貨物の運搬しないでね」
ってことだよね。

早朝だったため、開店準備中の様子を垣間見ることができた。豚が一体丸々半身剝がされた状態で調理台の上に横たわっていて、香港人の野蛮さに警戒した。
わたしも何か気づかぬうちに違法なことをしたらこのように裁かれ、そして捌かれてしまうのかもしれない。

でも同時に、普段食べてる豚肉って、解体初期は全部こんな感じなんだもんなと気づき、命のありがたみを知る。日本では豚の解体ショーをやっているところを見たことがない。なんだか不思議な感じ。
普通に生肉が吊るされていたりするから、だんだん感覚が麻痺ってくる。生の豚肉のにおいってこんな感じなんだと目新しさに胸が高鳴る。
市場を一通り見終わった時点で、わたしはもう、異世界に迷い込んだような錯覚をしていた。旧正月前の、お祝いムードで満ちた赤い提灯がさらにそれを加速させて、ひしめきながら乱立する高層ビルの隙間でひたすらに「香港」を感じるのであった。
「妹記」という粥店で香港のお粥を頼んだ。香港は物価が高い。いくらローカル向けの店であろうと、粥一杯で1000円(50HKD)くらいはする。
わたしは「生滾豬腰粥」という字面からして怪しい粥を頼もうとして、Google翻訳にあててみると、なんと「豚の腎臓の粥」と表示されるではありませんか!!
それでも豚の腎臓の粥なんてものは日本では絶対に食べられないものなので、好奇心で注文しようとすると、粥のシェア相手である妹が全力で拒否し始めた。
理詰めで説得しようとしたものの「無理」の一点張りで一歩も引かなかったので、「親切なお姉ちゃん@香港」の肩書を一瞬背負い「生滾牛肉粥」というオーソドックスそうな牛肉の粥にしてあげた。
腎臓食べてみたかったなあ…。

お粥は中華街で食べるのとは違って塩味が強くて、牛肉は肉厚なのにぷるぷるで噛めば噛むほど味がする。父がピータンと間違えてトッピングしてしまった卵のせいで全体的に黄色いお粥ではあったけど、とてもおいしかった。

旺角→尖沙咀 by地下鉄
尖沙咀は『深夜特急』でもたびたび登場する香港一の繁華街エリア。
香港は地下鉄、トラム(路面電車)、二階建てバスといった公共交通機関がかなり発達している。移動には全く困ることなく、人口密度の結集した天に向かって伸びる高層ビルの隙間を縫って進むだけで非日常感を味わえるのだ。


尖沙咀で、絶対に訪れたかった場所がある。またまた『深夜特急』でおなじみの彌敦道に面する「重慶大厦」である。

重慶大厦の内部はカオスそのものである。あなたは香港に来たはずなのに、入ってみればそこにいるのはインドやネパール、バングラデシュからの移民ばかりなのだから!!
中に入れば、「行ったことないけど多分インドってこういう匂いがするんだろうな~」という匂いに包まれる。スパイス臭。怪しい視線。騒がしいヒンドゥー語を話す声。
五感で感じたことのない南アジアの刺激が一斉に押し寄せる。カオス。
重慶大厦とは、めちゃくちゃ安い宿、電化製品の露店、カレー屋、コンビニっぽい万屋が区画ごとに並んだ「小インド」だったのである。沢木耕太郎は重慶大厦に宿泊していたといわれているが、こんなこと言っていなかったではないか!!
さらにインドにトランジットしたつもりで内部を楽しもうとしたが、視線だの、スパイス臭だの、派手なインドの音楽だのむさくるしくて10分でギブアップしてしまった。いつかインドにもいってみたいと思っていたけど、まさかの香港で「まだまだ早えぞ」と洗礼を受けてしまった。
ビビりすぎて内部の写真撮れず…。スパイスの香りだけ堪能して出てきた。
そして重慶大厦とタイピングするのも一苦労である。まず同じ名前の中国の都市「重慶」に変換し、その次に「大」を打ち込み、問題の最後の「厦」の字は、わざわざ「アモイ」と打ってから漢字に変換し、さらに門を消去してやっと重慶大厦が入力されるのだ。
広東語は難しい。やはり香港はカオスだ。
香港編#2に続く。
