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この賃貸、安い理由は道路でした。都市計画道路予定地に住むという選択

「相場よりちょっと安い」
「立地の割に家賃が抑えめ」

そんな賃貸物件を見つけたとき、心が動くのは自然なことです。

でも、その安さの理由を説明されましたか?

不動産の現場では、「都市計画道路の予定地だから安い」という物件が、ひっそり存在しています。

何十年も予定のまま動かない道路。

でも、消えることもない赤い線。

この記事では、不動産勤務歴10年超の現役宅建士が、都市計画道路予定地に住むと何が起きるのか、立ち退きの可能性はあるのかを整理します!



そもそも「都市計画道路予定地」って何?

都市計画道路とは、将来つくる予定の道路として、行政が都市計画図に定めた計画済みの道路のことです。

ポイントは、
・決まっているのはあくまで「予定」
・いつ作るか事業化の時期は別途判断
・数十年動かないことも珍しくない


家賃が安くなる理由

都市計画道路予定地にかかる土地や建物は、
・将来、道路事業で用地取得(収用)があり得る
・53条許可の関係で建て替え・大規模修繕の自由度が低い
・金融機関の担保評価や出口戦略が読みにくい

こうした理由から長期保有前提に馴染みにくい。

その結果、賃貸としては家賃を抑えないと決まりにくいという構図が生まれます

※あくまで一般論であり、必ず安いとは限りません


突然「立ち退き」ってあるの?

ここがいちばん気になるところですよね。

結論:明日いきなり出て行って、ではありません。

道路を実際に作るには、
都市計画決定 →(別手続)道路事業の認可 → 用地取得(補償協議)→ 工事
という長いプロセスを踏みます。

賃借人(入居者)の権利も、公共事業の用地取得では補償対象に位置づけられ、説明・協議のうえで移転時期の調整や費用補償が図られるのが一般です。

※ここはよく誤解されますが、ふつうの貸主都合の解約・更新拒絶には借地借家法の正当事由が要ります。一方、公共事業で事業認可が出て用地取得が進む場合は、土地収用法ルートで補償とともに権利関係を整理する別枠の扱いになります。


本当に厄介なのは「何も起きない状態」

実際によくあるのはこんなケースです。

・道路は一向に動かない
・でも計画は残る
・建物は古くなるが、改修は最小限

つまり住めるけど、良くもならない状態。

更新のたびにモヤっと感が積み上がるというのが実態です。


管理会社があまり説明しない理由

簡潔にいうと、すべてを説明すると話が長くなり、決まりにくくなるからです。

重要事項説明書に小さく記載され、口頭ではスルー。質問されて初めて詳しく説明。
という運用は、珍しくありません。

これは悪意というより情報量の問題でもあります。


じゃあ、住んじゃダメなの?

これはすべての物件にですが、人によります。

向いている人
・家賃を最優先したい
・長く住む予定はない/数年で動く
・将来の不確実性を織り込める

向いていない人
・腰を据えて住みたい
・将来の見通しがないと不安
・資産価値や住環境の安定を重視


まとめ

都市計画道路予定地の賃貸は
・違法ではない
・すぐ立ち退きでもない
・でも「いつか」の影はある

家賃が安いのは偶然ではありません。

その理由を理解したうえで、それでも今はここでいいと思えるなら、それは立派な選択です。

不動産は、知らないと怖いですが、知っていればコントロールできることが多いです!🐻


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