お揃いの香水、途切れないLINE。完璧だったはずの3回目デートで僕がフラれた「見えない理由」 #6

前回のあらすじ:22,000円のプロ写真で「いいね0件」の呪いを喰らい、血涙を流しながら画質の荒い「天使の羽」の写真へと出戻った私。しかし、その「荒い画質というごまかし」が効いたのか、アプリの神様が一度きりの奇跡をくれました。

なんと、マッチングしたある女性とメッセージが驚くほど弾み、トントン拍子で1回目のカフェデートを突破。
私の婚活史上、絶対に破れなかった「1回目の壁」を越え、ついに『2度目のデート』の約束を取り付けることに成功したのです。

お相手は、私より実に11歳年下の女性。
ハキハキとした性格で、メッセージの段階から驚くほど気が合いました。お互いに好きな香水が全く一緒という、運命めいた共通点まで見つかり、私のテンションは完全に最高潮を迎えていました。

「ついに、ついに俺の時代が来た……!」

2回目デート:気合が空回りした「ワックス事件」

2回目のデートは、彼女の最寄り駅で待ち合わせることになりました。
11歳下の素敵な女性に少しでもよく見られたい。その一心で、私は鏡の前で入念に準備をしました。しかし、ここで私の「センスの無さ」が牙を剥きます。

気合を入れすぎた結果、何をどう間違えたのか、信じられない量のワックスを頭に塗りたくってしまったのです。

待ち合わせ場所に現れた彼女。
私と目が合った瞬間、彼女の表情がピキッと凍りついたのを私は見逃しませんでした。

「あ、あの……Takiさん、今日なんか……髪型、凄くないですか……?」

ハキハキ系の彼女から放たれた、あまりにもストレートなツッコミ。
自分でも気づいていました。私の頭は、オシャレな束感どころか、ワックスの油分でベッタベタの、カッチカチ。
それでも私は必死に「あはは、ちょっと今日気合入れすぎちゃって!」と乾いた笑いで誤魔化しました。彼女の笑顔はどこか引きつっていましたが、そこは相性の良さ。いざお店に入って話し始めると、1回目と同様にめちゃくちゃ会話が盛り上がりました。

好きな香水の話、共通の趣味の話。
髪型の失敗という致命的なマイナスを帳消しにするほど、私たちは笑い合い、楽しい時間を過ごしたのです。

別れ際も良い雰囲気で、解散した後のLINEも途切れることなく続きました。
そしてついに、私はさらなる歴史的快挙を成し遂げます。

「3回目のデート」の約束をもぎ取ったのです。

3回目デート:見事なまでの「玉砕」

婚活市場において、「3回目のデート」は特別な意味を持ちます。
一般的に、3回目までデートが続くということは、お互いに交際を意識している証拠。これまでの12連敗が嘘のような急展開に、私は「勝てる。今回は本当にいけるかもしれない」と確信していました。

そして迎えた、運命の3回目のデート。
その日も、会話は驚くほど弾みました。沈黙など一瞬もなく、お互いに笑顔で、私は彼女との未来を本気で思い描いていました。

デートの終盤。私は意を決して、彼女に自分の真っ直ぐな気持ちを伝えました。

結果は――見事なまでの、玉砕でした。

目の前が真っ白になりました。
彼女から告げられた、私を振るための理由は、あまりにも受け入れ難いものでした。

「ごめんなさい。やっぱり、性格が合わないなと思って……」

脳がバグる。何が合わなかったのか、分からない

「……え?」
本気で声が出そうになりました。

性格が、合わない?
あんなにメッセージが続いて、あんなに1回目も2回目も爆笑し合って、今日の3回目だって一瞬も途切れることなく話が盛り上がっていたのに?
好きな香水まで一緒で、あんなに楽しく過ごしたあの時間は何だったの?

もし「髪型が変」「服がダサい」「見た目がタイプじゃない」と言われたなら、まだ納得がいきました。2回目デートのワックスまみれの頭を思い出して、「あぁ、あれで冷められたんだな」と反省できたはずです。

でも、彼女の口から出たのは「性格が合わない」という、一番綺麗で、一番中身の詰まっていない拒絶の言葉でした。

どこがどう合わないのか、私の何がダメだったのか、どれだけ脳をフル回転させて考えても、全く理由が分からない。手応えしかなかったからこそ、私の脳は完全にバグり、パニックを起こしていました。

出した答え、そして決意

トボトボと一人で帰る電車のなかで、私はスマホの画面を見つめながら、底なしの沼に沈んでいくような絶望感に襲われていました。

「高画質(プロ写真)にすれば会う前に死に、画質を荒く(天使の羽)すれば、3回会った挙句に理由も分からず殺される」

打つ手が、何一つとして残されていませんでした。自分の何が間違っているのかすら教えてもらえないまま振られるという、婚活における最も残酷な行き止まり。

その後、私は部屋で一人、考えに考えました。
なぜ、あれだけ盛り上がって「性格が合わない」になるのか。
なぜ、どれだけ中身を詰め込んでも最後の最後でシャッターを降ろされてしまうのか。

壁にぶつかり、自分の限界を知り、血がにじむほど脳を絞って考え抜いた結果。
私は、ある一つの『答え』にたどり着き、同時に、これまでの甘えをすべて捨てる**「ある行動」を起こそうと決意したのです。**

次回、ついに動き出す。
ハゲ・ぽっちゃり・センス皆無のダサ男が、泥沼から這い上がるため動きます。
(つづく)

いいなと思ったら応援しよう!