日本 vs ドイツ(2023年親善試合)から「いなす」ことを学んだ
2022年ワールドカップ、グループリーグ、第一戦、日本はドイツと闘うこととなった。引き分けで追われれば御の字かな~と国民のみんなが考えていたところ、結果は2-1で逆転勝ちを手にすることとなり、その後はグループリーグの首位突破まで成し遂げてしまう。
最終的にベスト16で大会を去ることになるのだが、グループリーグで敗退したドイツの気は収まらず、「旅費やらなにやら手配するのでドイツに来い」とのことで日本がドイツを訪問し、本気の親善試合に挑んだところ、4-1で勝利してしまった。
そんな試合を最近眺めていて思ったことを書き記す。
結論から言うとサイドバック、センターバック、ボランチに大きな負荷をかける戦術を駆使してドイツと互角に渡り合い、終盤でドイツが焦ったところで追加点を取るとうシナリオで進むことになる。
そんな日本の戦術は大きく分けると二パターンある。
①サイドバックがギリギリまで敵の攻撃陣を引き付け、中央の選手に回すことでさらに深追いさせた上で前線につなぎ数的有利を作ることでドイツの守備陣により大きな負荷をかける
②サイドの選手を走らせてサイド限定で敵陣深くまで侵入する
これしかないと言えばそれまでなのだけれど、①で敵を集めつつ無駄走りをさせることで体力を奪いつつ特定の場所に集める癖を付けさせておき(富安や伊藤や板倉や菅原が担当)、②でガラッと空いたサイドを掛け巡らせる(伊東や三苫が担当)というところで特に今挙げた6名+GKの負担と責任が大きく、また技術や体力も求められるので再現性という観点からはかなり怪しくあるものの、各不安要素さえ払拭できればまさしく最適の戦術とも言える強者の戦いを繰り広げていた。
特に注目をしたいのが①におけるサイドバックからセンターバックやGKへのパス回しで、とにかく「敵をおちょくっているのか!?」と思うほどにギリギリまでボールを出さない。「取られたら一発でやられるのでは!?」という不安しかなかったが、それでも敵をしっかりいなして回しまくった上で前につなぐことでいつの間にか圧倒的な数的有利の状況が生まれている。
これまでサッカーと言うとそこまで相手を食いつかせるような展開がなく、むしろセーフティーに進めてなんぼという概念が幅を占めていたが、あれを見せつけられるとサイドバックの心理としては敵をおちょくりたくもなるよねと思ってしまう。だって無駄ごねに見せかけて一瞬で攻撃陣に有利な展開が作れるのであればそれはもはや戦術的なボール転がしなのだから。町田の黒田監督(ゴール前でボールこねこねすることを良しとしない主義らしい)が自軍でやられたら激昂ものだろうけれど、技術さえあるのであれば試す価値は大いにあると思われる。
というわけで先日のフットサルで早速試してみたところ、(全体的な強度が高くなかったという点は置いておいて)それなりにうまく行ってしまった。自陣のサイド深くでこねてこねてドリブルなりワンツーなりで相手をいなしたらあっという間に数的有利を作り簡単に攻め入ることができた。特にフットサルは相手を置き去りにすることで簡単に人数差を出すことができるので、「相手をいなす」というのがかなり有効な作戦となった。
どの相手にも通用するとは思えないけれど、セーフティやリスクを取らないという選択を捨てて思い切って自由に取り組んでみることで見えてくる景色もある。なんでも物は試しようだと強く実感することができた。
