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【実体験】♯1 『7年目の崩壊と、足掻く俺の記録』

#1 :引き金は、7年分のツケだった

「夫といる時の自分が嫌い」

喧嘩の最中、妻に言われたその一言が、今も胸の真ん中に重く居座っている 。 悔しいけれど、その言葉の重みが分かってしまう自分がいた 。 だって俺だって、彼女の隣でビクビクし、何か怪しいところはないかと探偵みたいにスマホを伺い、勝手に不機嫌になっている自分が大嫌いだからだ 。

生活が一変したのは、今年の6月 。 妻がLINEで男に相談しているのを見てしまったことだった 。

でも、本当は分かっている。 きっかけは6月のLINEだし、4月にお互いが転職してすれ違い生活になったことかもしれない 。 だけど、本当の原因はそんな最近のことじゃない。

この7年間で、俺たちが少しずつ積み重ねて、見ないフリをしてきた歪み(ツケ)が、今になって一気に回ってきただけなんだ。

探偵になる男、逃げ場を探す男

俺は昔から、人に弱みや悩みを相談するのが苦手だ 。 何でも1人で抱え込んで、自分の中に毒を溜め込んで、限界が来ると爆発する 。 不機嫌という刃物を振り回し、「会社に言うぞ」なんて最低な脅し文句まで口にして、大切な関係を壊してきた 。

妻が頼っているのは、今の職場の男 。 仕事の相談なのは頭では理解できても、四六時中連絡を取っているように見えてしまう 。 一度芽生えた疑念の影は、いくら打ち消そうとしても脳裏にこびりついて離れない 。

妻を優先して動いているつもりが、「執着」や「依存」だと思われているんじゃないかという恐怖 。 優しくしたいのに、探偵になってしまう自分 。

この狂いそうな頭を冷やすために、俺は映画館の暗闇に逃げ込む 。 大音響の中に身を置き、こうしてノートに自分の泥臭い感情を吐き出す 。 そうやって物理的に思考を遮断しないと、また俺の中の怪物が暴れ出して、全てを破壊してしまうから 。

7年目のストーリーは、まだ続いている

33歳にもなって、情けないくらい迷子だ 。 7年かけて壊しかけた関係が、そう簡単に元に戻るわけもない。

だけど、妻はまだ離婚届を出してこない 。 8月には、記念日のご飯に行ってくれると言う 。

きっとこれは、俺に与えられた「最後の猶予期間」だ。

解決策なんて、まだ何ひとつ見つかっていない 。 でも俺は、今日もお互いの探偵メガネを外そうと必死に足掻き、映画に逃げ込み、言葉を吐き出しながら、この泥沼の毎日を生きている 。

これは、7年分の崩壊に向き合い、変わろうと足掻く俺の、現在進行形の記録だ。

(つづく)

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