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「10万人に1人」が「714人に1人」に化けた日――MMRワクチン事件が暴いた、日本の医療行政という名の"聖域"

あなたは「安全です」という言葉を、どこまで信じますか?

テレビで白衣の専門家が言う。厚生労働省のホームページに書いてある。医師がそう説明してくれた。

「このワクチンは安全です。副反応の頻度は10万人に1人程度です。」

私たちはそういった言葉を、ほとんど疑わずに受け取ります。なぜなら、それは「科学的根拠に基づくデータ」のはずだからです。ところが、もしその数字が最初から"ザル"で集めた不完全な情報であり、不都合な真実が組織の論理で握りつぶされ、メーカーがそもそも違う成分で製造していたとしたら?

これは陰謀論ではありません。30年以上前に日本で実際に起きた、MMR(新三種混合)ワクチン事件の話です。そしてこの国の構造は、本質的には今も変わっていないと、当時の取材者は言います。


1. 「10万人に1人」という数字はどこから来たのか

1989年、日本で新しいワクチンが登場しました。麻疹(はしか)・おたふくかぜ・風疹の3種を同時に防げるMMRワクチンです。当時の厚生省はこれを「画期的」と喧伝し、集団接種が推し進められました。

重篤な副反応として知られていた「無菌性髄膜炎(むきんせいずいまくえん)」の発生頻度は、行政と専門家たちによって「10万〜20万人に1人」と説明されていました。これを聞けば多くの親は安心するでしょう。交通事故で死ぬ確率のほうがよほど高い、と感じるかもしれません。

では、この「10万〜20万人に1人」という数字はどうやって算出されたのでしょうか。

答えは拍子抜けするほど単純です。「気づいた人が自発的に報告した数を、接種者数で割った」だけです。

医師が「これはワクチンの影響かもしれない」と感じた場合に初めて報告される。副反応が出た子どもが病院を受診しても、医師がワクチンとの関連性を疑わなければカウントされない。ワクチン接種から2〜3週間後に高熱や嘔吐が起きても、親も医師も「ただの風邪だろう」と思えばそれで終わり。そんな"受け身の集計"から生まれた数字が、「科学的データ」として国民に提示されていたわけです。

これは測定装置が壊れたまま「正常値です」と言い張っているようなものです。そして、このことを行政も専門家も知っていた可能性が高いのです。


2. NHKが報道して初めて「1000倍」の実態が浮かび上がった

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