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大人はなぜ「境界線のないもの」に癒されるのか

最近、「境界線が強いもの」に疲れるようになった。

白黒はっきり。

オンとオフを分ける。

メリハリ。

そういう言葉を聞くたび、正論だとは思うのだが、人間そんな綺麗に切り替えられないだろ、とも思う。


大人になると、全部が少しずつ混ざる


特に30代以降。

父親でもあり、夫でもあり、仕事もあり、でも急に子どもの保育園や学校から電話が来たりする。

仕事中なのに、「今日ちょっと熱あります」で人生が横から割り込んでくる。

大人になると、全部が少しずつ混ざる。

だから最近、私は境界線を主張してくるものが少し苦手だ。

たとえば店。

「こちら当店のこだわりです!!」

みたいな圧が強い店より、静かにそこにある店が好きになった。

美容師も、めちゃくちゃ話しかけてくる人より、必要最低限で空気みたいな人がいい。


若い頃は「強さ」に惹かれていた


昔は違った。

若い頃は、分かりやすい強さに惹かれていた。

個性。

主張。

存在感。

そういうものが、魅力だと思っていた。

でも最近は、「存在を忘れるくらい自然なもの」に異常に惹かれる。

ここまで読んで、何の話なのか分からないと思う。

安心してほしい。

私も途中まで、人生論を書いているつもりだった。


名前が必殺技みたいなあいつの話


以前、私はnoteでエアリズムのパンツについて何度か書いた。

すると意外と反応があり、

「私も買いました」

「気になってしかたがない」

という声をいただいた。

パンツ記事を書いて、背中を押された人がいる。

冷静に考えると、かなり不思議な状況である。

ただ、今回はどうしても書きたい。






エアリズムシームレスボクサーブリーフについてだ。


名前が長い。

強そうな必殺技みたいな名前をしている。

だが、実物は真逆である。

異常に静かだ。

このパンツ、普通のボクサーパンツみたいな腰ゴムの境界線がほぼ存在しない。

全部、同じ素材感。

腰だけ「俺が支えてます!」みたいな主張をしてこない。

初めて見た時、私は正直かなり不安だった。

「これ、頼りなくない?」

と。

パンツというのは、もっとこう、「止めてます感」が必要だと思っていた。


こいつ、思想がかなり強い


だが履いてみると分かる。

こいつ、思想がかなり強い。

たぶん開発会議で、誰かが言ったのだと思う。

「そもそも、パンツってそんなに存在感必要ですか?」

と。

革命である。

普通、パンツはもっと「パンツです!!」と主張してくる。

ゴム。

ロゴ。

締め付け。

だが、エアリズムシームレスボクサーブリーフは、その逆をやった。

境界線を消した。

圧を減らした。

でも、成立させた。

これ、かなりすごいことだと思う。

しかも履くと、異常にラクなのである。

ムレない。

軽い。

締め付けが少ない。

なのに、ちゃんと支えてくれる。

何より、履いていることを忘れる。


私という人間にも、境界線がない


私はこれ、かなり現代人向けの発明だと思っている。

最近、みんな情報に触られすぎている。

通知。
会話。
SNS。
広告。
判断。

ずっと脳が何かに引っ張られている。

だから人は、何も足してこないものに癒され始める。


エアリズムシームレスボクサーブリーフには、それがある。


存在感を消すことで、快適さを成立させている。

、、、書いていて気づいたのだが、私はこの記事の冒頭で、確か人生論を書いていたはずである。

境界線がどうとか。

大人になると全部が混ざるとか。

それがいつの間にか、パンツの構造分析になっている。

これ、私の人生もそうなのかもしれない。

書きたいのは人生のことなのに、結局シームレスにパンツの話になる。


私という人間にも、境界線がないのだと思う。


ノイズレスの正体


認知負荷」という言葉がある。

人間の脳が、同時に処理できる情報量には限界がある、というものだ。

通知、会話、判断、選択。

現代人は、常にこの“認知負荷”が高い状態で生きている。

だから脳は、ひとつでも処理する必要のないものを増やすと、それだけで楽になる。

「履いていることを忘れる」というのは、つまり脳のリソースをひとつ解放してくれるということだ。

これ、人間関係でも同じなのかもしれない。

若い頃は、刺激的な人ばかり追いかけていた。

一緒にいて疲れるのに、なぜか惹かれる人。

頑張らないと釣り合わない関係。

でも大人になると、最後に救われるのは、


「気づかないくらい自然なもの」だったりする。


最近、風呂上がりにあれを履くたび、脳が静かに営業終了する。

「あ、今日はもう終わりです」

となる。

これはもう、布というより概念である。

なので、前回の記事を読んで、まだ迷っている人がいるなら、私はかなり強めにおすすめしたい。

たぶん最初は思う。

「薄っ」

と。

「頼りなっ」

とも思う。

だが数日後、普通のパンツを履いた時、

「なんか今日、腰に圧あるな」

となる。

そこから静かに戻れなくなる。

人間、最後はノイズレスに敗北するのである。

#なんのはなしですか


P.S. 布というより概念。

この一文を書きたいがために、私はnoteを続けているのかもしれません。


「日常の小さな違和感から学ぶ心理学」に興味がある方は、こちらもどうぞ。


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