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社員を雇ったのに、なぜ社長の仕事は減らないのでしょうか

社長の時間を、3年後を創る仕事へ戻す「経営者の時間戦略」


社員を雇えば、自分の仕事は少しずつ減っていく。
あなたも、最初はそう考えていなかったでしょうか。

ところが、実際に社員を雇ってみると、思っていたようにはいきません。
仕事を教える。
仕事の進み具合を確認する。
ミスが起きれば対応する。
社員だけでは判断できないことが、最後は社長のところへ戻ってくる。

お客様にも「担当者へ連絡してください」と伝えているのに、重要な相談になると、直接社長へ連絡が入ります。

気がつけば、社員を雇う前よりも忙しくなっている。
そんな経営者は、決して少なくありません。

「自分でやった方が早い」が、社長の仕事を増やしていく

社員が迷っている。
お客様が困っている。
仕事が予定どおりに進んでいない。
そんな場面を見ると、責任感の強い経営者ほど、自分で仕事を引き取ります。

「説明している時間があれば、自分でやった方が早い」
「失敗されて、お客様に迷惑をかけるくらいなら、自分で確認しよう」
「今回だけは、自分が対応しよう」
一つひとつの判断には、もっともな理由があります。

社長は会社を守るために動いているのです。
しかし、この「今回だけ」が繰り返されると、社長にしか分からない仕事が増えていきます。

社員は、分からないことがあれば社長に聞くようになる。
お客様も、社長に連絡すれば解決してもらえると考える。
重要な判断だけでなく、日常の細かな判断まで社長に集まってくる。

そして、いつの間にか、
社長がいなければ、仕事が止まる会社
になってしまいます。

仕事が集まるのは、社長が優秀だからです。
最後まで抱えるのは、責任感があるからです。

しかし、
「自分がいなければ会社が回らない」
という状態は、誇らしいことばかりではありません。
会社にとっては、大きな経営リスクでもあります。

経営者が忙しいのは、仕事の量が多いからだけではない

あなたは、こんな言葉を口にしていないでしょうか。
「忙しくて、考える時間がない」
「社員に任せたいが、安心して任せられない」
「何度説明しても、社員が分かってくれない」
「結局、自分でやった方が早い」
「新しい事業を考えたいが、目の前の仕事で一日が終わる」

朝から予定が詰まっている。
社員から、次々と相談が入る。
お客様から、直接連絡が来る。
問題が起きれば、最後は社長が対応する。
会社の将来について考えたいと思っていても、日々の仕事を処理しているうちに一日が終わります。

このような状況になると、多くの人は時間管理の方法を変えようとします。

手帳を変える。
予定を細かく管理する。
朝早く起きる。
仕事の処理速度を上げる。
新しいアプリやシステムを導入する。

もちろん、それによって一時的に改善することはあります。
しかし、しばらくすると、空いた時間に新しい予定や相談が入り、再び元の状態へ戻ってしまいます。

それは、あなたの時間管理能力が低いからではありません。
問題の本質が、時間の使い方だけではないからです。

経営者の時間には、
仕事。
判断。
責任。
顧客対応。
社員対応。
人間関係。
こうしたものが集中しています。

この構造を変えない限り、予定表だけを整理しても、忙しさは繰り返されます。

経営者の予定表は、会社の問題が記録された経営資料である

私は、経営者の予定表を、単なるスケジュール表だとは考えていません。
そこには、会社が抱えている問題が表れています。

一日の大半をお客様への対応に使っているのであれば、顧客対応の仕組みに問題があるのかもしれません。

社員から同じような相談を何度も受けているのであれば、判断基準や権限の範囲が曖昧なのかもしれません。

細かな仕事まで社長が確認しているのであれば、業務の標準化ができていないのかもしれません。

あるいは、社員を信用できないだけの理由があるのかもしれません。

会議が多すぎる。
連絡が頻繁に入る。
特定のお客様への対応に時間がかかる。
約束を守らない人や、何度説明しても決めない人に振り回されている。

時間の使い方を見ると、その会社で何が起きているのかが見えてきます。
だから私は、経営者の時間を感覚ではなく、経営データとして扱います。

「経営者の時間戦略」は、一般的な時間管理ではありません

私が提供している「経営者の時間戦略」は、手帳の使い方を教えるものではありません。

予定を効率よく詰め込むものでもありません。

一時間で、より多くの仕事を処理できるようにすることが目的でもありません。

経営者の時間の使い方を数字で分析し、

何をやめるのか。
何を社員に任せるのか。
何を仕組みに変えるのか。
社長は何に集中するのか。
誰と付き合い、誰と距離を取るのか。
これらを決めていく、経営構造の再設計です。

本やセミナーで流布されている一般的なタイムマネジメントは、
「限られた時間の中で、どう多くの仕事を処理するか」
を考えます。
これは、会社員には有効なアプローチです。
私も、社員研修ではこちらの内容をお話ししています。

ですが、経営者の時間戦略としては、
「そもそも、その仕事を社長がする必要があるのか」
を考えます。

社長が仕事を速く処理できるようになっても、
その仕事自体を手放せなければ、忙しさはなくなりません。

大切なのは、仕事を速くこなすことではなく、
社長がやるべき仕事と、やらなくてもよい仕事を分けることです。

空いた時間が、また仕事で埋まってしまう理由

例えば、会議を一時間短縮したとします。

空いた一時間を、会社の将来を考える時間に使いたいと思っていた。
ところが、その時間に社員から相談が入る。
お客様から連絡が来る。
確認が必要な書類が回ってくる。

結局、空いたはずの一時間は、別の仕事で埋まってしまいます。

顧客からの連絡を減らしても、社員が判断できなければ、社長への確認は減りません。

社員に仕事を任せても、最後に社長がすべて確認しているなら、社長の仕事は減りません。

単に空き時間をつくるだけでは不十分です。

必要なのは、
なぜ、社長に仕事と判断が集まっているのかを明らかにすること
です。

仕事が戻ってくる原因を取り除かなければ、忙しさは何度でも戻ってきます。

3年後、あなたはどのように働いていたいですか

経営者の時間を見直すとき、私は最初に3年後の経営と人生を考えていただきます。

3年後、あなたは何歳になっていますか。
そのとき、会社をどのような状態にしたいでしょうか。
売上はいくら必要でしょうか。
社員は何人いるでしょうか。
あなた自身は、どの仕事をしていたいでしょうか。
何時まで働きたいでしょうか。
夜や休日は、どのように過ごしたいでしょうか。
家族と、どのような時間を過ごしたいでしょうか。

現在の延長線上で考えるのではありません。
実現したい未来を先に決め、その未来から現在の時間の使い方を見直します。

今やっている仕事は、3年後につながっているでしょうか。

本来は社員が判断すべきことを、社長が抱えていないでしょうか。

利益につながらないお客様に、必要以上の時間を使っていないでしょうか。

断ってもよい仕事まで、引き受けていないでしょうか。

付き合う必要のない人間関係に、時間と気力を奪われていないでしょうか。

一つずつ整理すると、社長が忙しい本当の原因が見えてきます。

経営者が本当に欲しいのは、空き時間ではない

経営者は、時間を記録したいわけではありません。

時間管理を勉強したいわけでもありません。

本当に求めているのは、次のような状態ではないでしょうか。

社員を雇った分だけ、自分の仕事を減らしたい。
自分がいなくても、仕事が進む会社にしたい。
社員から何度も判断を求められる状態を終わらせたい。
売上を落とさず、働く時間を減らしたい。
面倒なお客様や人間関係に振り回されたくない。
新しい事業や会社の将来を考える時間が欲しい。
家族との時間を守りたい。
健康を犠牲にしたくない。
年齢に合った働き方へ変えたい。

経営者が本当に欲しいのは、単なる空き時間ではありません。
会社と人生を、自分でコントロールできる状態でではありませんか?

時間を増やすことは目的ではありません。
会社と人生の主導権を取り戻すための手段です。

時間を見える化するだけでは、会社は変わらない

時間の使い方を記録し、見える化することは大切です。

しかし、記録しただけで仕事が減るわけではありません。

大切なのは、
「何に時間を使っているのか」
を知ることだけではなく、

「なぜ、その仕事を社長がしているのか」
「どうすれば、その仕事や判断を手放せるのか」
まで考えることです。

例えば、
社員を雇っているのに、なぜ社長の仕事が減らないのか。
なぜ、重要でない確認まで社長に集まるのか。
なぜ、特定のお客様への対応に時間がかかるのか。
なぜ、断りたい仕事を断れないのか。
こうした原因を特定します。

そのうえで、会社に悪影響を与えず、社長が手放せる仕事を決めます。

時間の見える化は、目的ではありません。
経営を変えるための、最初の判断材料です。
家づくりに置き換えると、土台固めです。
健康増進のための健康診断です。

このような経営者には、時間の問題を後回しにしてほしくありません

私の「経営者の時間戦略」を強く必要とするのは、どのような人でしょうか。

それは、
社員を雇い、売上もある。

しかし、社長自身に仕事、判断、顧客対応が集中し、このままでは会社の成長だけでなく、健康や家族との時間、将来の可能性まで失ってしまう。

そんな危機感を持っている経営者です。

特に、次のような状態にある方です。

社員を雇っているのに、社長の仕事が減らない

社員がいるのに、最後はすべて自分が確認している。
社員が自分で判断できず、何でも聞いてくる。
お客様が担当者ではなく、社長へ直接連絡してくる。
採用したのに、管理や教育の時間が増えた。
社長が休むと、仕事が止まる。
社長がいないと、事業が維持できない。
「自分でやった方が早い」が口癖になっている。

この状態では、社員を増やすほど社長の仕事も増えていきます。
会社が成長しても、社長の時間が上限に達すれば、それ以上は伸ばせません。

これは単なる時間不足ではなく、会社の成長を止めている経営課題です。

売上はあるのに、利益と時間が残らない

毎日、忙しく働いている。
売上もある。
しかし、思ったほど利益が残らない。

単価の低い仕事を断れない。
対応に手間がかかるお客様を抱えている。
既存顧客への対応だけで一日が終わる。
新しい事業を考える余裕がない。

この状態なら、仕事をさらに増やす前に、顧客ごとに使っている時間を見直す必要があります。

売上の大きなお客様であっても、社長の時間を大量に使っているなら、本当に利益を生んでいるとは限りません。

見るべきなのは売上だけではありません。
時間当たりの利益です。

社長がいなければ、会社が回らない

社長にしか分からない仕事が多い。
最終判断が、すべて社長に集中している。
幹部や後継者が育っていない。
社長が倒れたら、会社が止まる。
事業承継を考えているが、任せられる人がいない。

この状態では、時間戦略は効率化の話ではありません。
事業継続と事業承継の問題です。

社長が元気なうちは、社長依存でも会社は回ります。

しかし、年齢を重ね、体力が落ち、病気や家庭の事情が起きたとき、問題が一気に表面化します。

「自分がいなければ会社が回らない」
という状態は、社長が優秀である証明かもしれません。
しかし同時に、会社にとって大きな経営リスクでもあります。

年齢や健康を考え、働き方を変えたい

以前のように無理が利かなくなった。
夜の会合や休日出勤がつらくなった。
疲れが翌日まで残るようになった。
体調に不安を感じる。
家族との時間を大切にしたい。
いつまで今の働き方を続けるのか、不安になってきた。

このような方は、単に楽をしたいわけではありません。
これからの時間を、どう使うか決めたいのだと思います。

仕事は、やろうと思えばいつまでもできます。
しかし、健康に動ける時間や、家族と一緒に過ごせる時間には限りがあります。

売上を増やすことだけが、経営の目的ではありません。
自分が望む人生を実現するために、どのような会社をつくり、どのように働くのか。

それを決めることも、経営者の大切な仕事です。

特に、士業や専門サービス業で起こりやすい問題です

税理士、社会保険労務士、弁護士、司法書士、行政書士、保険代理店、コンサルタントなど、知識や判断を提供する仕事は、社長依存が起こりやすい業種です。

お客様は、会社や事務所だけではなく、その代表者を信頼して仕事を依頼しています。
そのため、重要な相談が代表者に集中します。
社員や担当者がいても、最後は代表者の判断を求められます。

仕事を増やせば、売上は増えるでしょう。
しかし、社長の時間は増えません。
結果として、社長の時間が売上の上限になります。

この構造を変えない限り、売上が増えるほど忙しくなります。
そして最後は、社長自身の体力と気力で会社を支えることになります。

私は、やることを増やすコンサルタントではありません

多くのコンサルティングでは、新しい方法が提案されます。

新しい営業方法。
新しい会議。
新しい管理表。
新しい仕組み。

もちろん、必要なものもあるでしょう。
しかし、すでに忙しい経営者に、さらにやることを増やしても、実行する時間がありません。

経営者に必要なのは、やることを増やすことではなく、やめることを決めることかもしれません。

やめる仕事。
断る仕事。
減らす会合。
距離を取るお客様。
社員に任せる判断。
返事をしなくてもよい相手。
経営者が一人では決めにくい「やめる決断」を、一緒に考えます。

必要であれば、私ははっきりお伝えします。
「その仕事は、やめた方がよいです」
「その人には、任せない方がよいです」
「そのお客様とは、距離を取った方がよいです」
「社員だけの問題ではありません。社長自身が仕事を抱え込んでいます」

経営者に必要なのは、耳触りのよい言葉だけではありません。
会社を前へ進めるための、具体的な判断です。

時間を奪う原因は、仕事だけではありません

どれだけ業務を効率化しても、人との付き合い方を変えなければ、社長の時間と気力は守れません。

約束を守らない人。
返事をしない人。
何度説明しても決めない人。
後から条件を変える人。
自分で考えず、社長に依存する人。
問題が起きると、他人に責任を押しつける人。

仕事そのものは短時間でも、その人のことを考え続けることで、気力や集中力を奪われることがあります。

経営者の時間戦略では、仕事だけでなく、人との関係も見直します。

誰に任せるのか。
誰と付き合うのか。
誰と距離を取るのか。
これも、社長の時間を守るために必要な経営判断です。

決めるだけでなく、実行方法まで具体化する

何を変えるべきかが分かっていても、実行できないことがあります。

お客様に、どのように断りを伝えるのか。
社員に、どのように仕事を任せるのか。
会合への参加を、どのように減らすのか。
値上げを、どのように伝えるのか。
契約終了を、どの順番で進めるのか。
社内の連絡ルールを、どのように変えるのか。

正しい判断であっても、伝え方や進め方を間違えると、別の問題が起きます。

だからこそ、何を変えるかだけでなく、どのように実行するかまで具体的にします。

「何となく忙しい」を、判断できる状態へ変える

社員との関係も、面談で話をして終わりではありません。
今後も経営判断に使える形に整理していきます。

例えば、
経営者の時間配分。
時間損失の原因。
やめる仕事。
社員に任せる仕事。
社長が続ける仕事。
顧客対応の見直し。
社員への権限移譲。
仕事を断る基準。
90日間の実行計画。
3年後から逆算した時間戦略。

「何となく忙しい」という状態では、何を変えるべきか判断できません。

しかし、
「このお客様に毎月20時間使っている」
「社員の確認作業に毎週8時間使っている」
「3年後のために使っている時間が、全体の5%しかない」

と見えるようになれば、必要な判断ができます。

今のまま3年が過ぎたら、何を失うでしょうか

時間の問題は、今日明日に会社を倒産させる問題ではありません。
そのため、つい後回しにされます。

しかし、少しずつ、確実に損失が積み重なっています。
慢性疲労のような状態ですね。

疲れを自覚していても、まだなんとかなっている。
がんばれr馬、なんとかなるはずだ。
いえいえ、そう簡単なものではありません。

今の働き方を3年間続けたら、あなたは何歳になっていますか。
あなたが倒れたら、会社は回るでしょうか。
後継者や幹部は育っているでしょうか。
利益の少ないお客様に、今後何百時間を使うのでしょうか。
家族と一緒に過ごせる時間は、どれだけ残っているでしょうか。
新しい事業へ進む機会を、失っていないでしょうか。

私が提案しているのは、単に空き時間を増やすことではありません。
未来の損失を防ぐことです。

経営者の時間は、会社で最も高価な経営資源です

経営者の一時間と、社員の一時間は、同じ一時間ではありません。

経営者の時間は、本来、
重要な意思決定。
新しい事業の構想。
重要なお客様との関係づくり。
社員や幹部の育成。
会社の将来を考えること。
こうした、経営者にしかできない仕事へ使われるべきです。

その時間が、細かな確認作業や、利益につながらない顧客対応に消えているのであれば、会社は大きな機会損失を抱えています。

「経営者の時間戦略」は、忙しい社長を少し楽にするための時間管理ではありません。

社長が抱えている仕事、判断、責任、人間関係を整理し直し、会社と人生の未来を守るための経営構造の再設計です。

事業はすでに成立している。
社員もいる。
売上もある。

しかし、社長依存を解消しなければ、次の成長へ進めない。

そのような経営者にこそ、時間の使い方を一度立ち止まって見直していただきたいのです。

経営者の時間は、会社で最も高価な経営資源です。

私は、その時間が誰に、何に奪われているのかを明らかにし、社長の時間を、3年後を創る仕事へ戻します。


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