触れられない深淵 ― ED(沈黙)を越える究極の愛撫と、肉体の奇跡
凍てつく愛の深淵
小田原の別荘にて冷え切った夜空の下、藤堂直樹(とうどう なおき)、四十五歳は、暖炉の前のラグに座り込み、深くため息をついた。かつては男としての自信に満ちていた彼も、ここ数年は重度のEDに悩まされ、妻の美紗子(みさこ)、三十九歳との間には、言葉には出さない距離が生まれていた。
「いいのよ、直樹触れ合えるだけで、私は幸せだから」
そう言って微笑む美紗子の目は、悲しげに揺れている。彼女の柔らかな肌に触れるたび、直樹の心は激しく昂るのに、肝心の「楔」だけが、決して応えてくれない。肉体的な絶望は、いつしか二人の間の愛を「プラトニックな監獄」へと閉じ込めていた。
直樹は立ち上がり、書斎へと向かった。引き出しの奥、誰にも触れさせない場所に隠していた「蒼い錠剤」
それを喉に流し込む、今夜は、ただ抱きしめるだけでは終わらせない。もし機能が戻らなくとも、指先と舌で、彼女のすべてを悦びの奈落へと叩き落とす覚悟だった。
研ぎ澄まされた禁断の愛撫
寝室に戻ると、美紗子は既に薄いネグリジェを脱ぎ捨て、月光を浴びながらベッドで彼を待っていた。彼女の白い肌は、まるで陶器のように滑らかで、月光を受けて妖艶な光を放っている。
「……今日は、いつもより積極的ね」 美紗子が恥じらいを帯びた声で囁く。直樹は彼女の腰を引き寄せ、愛おしげにその豊かな双丘を愛撫し始めた。
「美紗子、今日は……僕のすべてで、君を満たしたいんだ」
薬の効果が、じわりと全身に巡り始める。心臓が早鐘を打ち、全身の知覚が研ぎ澄まされていく。EDという呪縛はまだ完全に解けてはいないが、指先から伝わる彼女の肌の温もり、吐息の甘さが、かつてないほどの快楽信号となって直樹の脳を焼き尽くす。
「あ、んっ……、そこ、そんなに優しく……っ、あぁ、直樹……っ」
ここから先は
¥ 300
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
