【パニック障害×PMS】映画『夜明けのすべて』を見た感想|電車・ペットボトルの描写がリアルですごい
こんばんは、在宅男(たくお)です。
海沿いの田舎町に移住し、在宅ワークで細々と生活しているバツイチ独身・40代男性です。
今回はこれまでと少し趣向が変わって、
映画『夜明けのすべて』を見た感想を、
パニック障害歴10年の視点からツラツラと書いていきたいと思います。
物語の主人公は、月に一度のPMS(月経前症候群)でイライラを抑えられなくなる藤沢さんと、パニック障害を抱えたことで人生の気力を失ってしまった新しい職場の同僚・山添くん。
小さな会社内で温かい理解に支えられながら、友達でも恋人でもない、どこか「同志」のような特別な絆で結ばれていく二人を描いた作品です。
「自分の病気は治らなくても、目の前の相手を助けることならできるかもしれない」と、お互いがそっと手を差し伸べ合っていく姿が丁寧に綴られています。
結論から先に伝えますと
パニック障害の描写がとてもリアルで、共感する部分が本当に多かった。
これまでにいくつか、パニック障害を題材にした作品を見ましたが、かなり現実に沿っているなぁと感じました。
また、この映画を通して、僕は初めて「PMS(月経前症候群)」を知りました。
僕が書く感想は映画の出来や演技、ストーリーといった部分ではなく、
あくまでパニック障害の捉え方や表現のされ方です。
多少、映画の内容に触れる部分もありますが、基本的には見ていない方でも分かるレビューとなっています。
※「これから映画を見る」「内容や感想を知りたくない」といった方は、ここで引き返してください。(結末や核心部分はノータッチですが)
1番の共感ポイントは常にペットボトルを持っているところ
作品内でパニック障害を患っているのは20代の山添君という人物です。
(松村北斗さんが演じています)
20代前半でパニックの症状が現れ、良いところの会社を辞めることになり、小さな会社へと転職した山添君。
彼は、新しい職場で働いているとき、常に炭酸のペットボトルを手の届くところに置いています。
作中では何度も山添君が炭酸のペットボトルを開けて、そのたびに鳴る「プシュッ」という音に、
主人公の藤沢さん(上白石萌音さん)がPMSの影響で激しく怒ってしまう場面もあるのですが。
この、ペットボトルを常に持っているというのは、パニック障害あるあるなのかと初めて気づきました。
僕は炭酸ではなく、常に水のペットボトルを持ち歩いていますが、いまでも手放せません。
電車に乗るときはもちろんのこと、ちょっとスーパーに行く5分間の運転だけでも水のペットボトルを常備しています。
映画を見ていて、
「なるほど、こうやって描かれているってことは、自分以外の人も炭酸とか水とか持ち歩いているんだなぁ」
と思い、自分の行動に対して納得がいきました。
ちなみに、僕が水を持ち歩くきっかけになったのは、外を歩いていると、
ふとした瞬間に「のどがつっかえる感じ」がするので、
それを飲み込むためにペットボトルを常備するようになりました。
友人からは「いつも水持ち歩いてるな」と突っ込まれますが、もうだいぶ慣れました。
「髪が切れない」はパニックあるあるの基本
映画の中で山添君が髪を切れなくて困っているシーンがあるのですが、これは僕が以前noteでも書いたように「あるある中のあるある」だと思います。
作中では、山添君が何とか自分で髪を切ろうとしていましたが、
僕も何度か考えたことがあります。
ただ、僕の場合は完全在宅ワーク、会う人もかなり限られているといった状態だったので、
「いや、髪をちゃんと切る必要ないな」
と思って放置しました。
とりあえず後ろで結んでおけば、そういうヘアスタイルが好きな人に見えるだろうと。
そのせいで3年ほど髪の毛を切らず、美容室への苦手意識が強まったわけですが。
電車に乗るときはホームの端までいく、この描写がなかなかリアル
「パニック障害=電車に乗りにくい」というのは、徐々に知られてきていることだと思います。
作中では山添君が電車に乗ろうとするも、開いた扉の前で固まり、結局そのまま乗れずに終わるシーンが描かれています。
このシーンでリアルだなと感じたのは、
ホームの端まで行って、人が少なさそうなところを選んでいる。
人がいないところで電車を待っていたものの、後ろに人が並んできたので、
そこからズレて、人がいないところに並び直す。
そして、電車が来たけど、やっぱり山添君は乗れないという描写です。
これは「できるだけ人がいないところの方が安心する」「端の車両だと乗っている人も少ない」「後ろに人が並ぶと、自分が乗れなかったときに迷惑かかりそうだからちょっとズレる」といった心理を表しているのだと思います。
当然ながら、僕も同じような経験があります。
こうした細かな描写がとても現実的で、30代半ばのころを強く思い出しました。
いま僕は、普通の各駅停車・急行くらいならギリ乗れる状態になりましたが、ひどいときは山手線の2~3駅も乗れませんでした。
そういった実体験と重ねながら見てみると、この映画はとてもよく出来ているなと感じます。
映画を通して初めて知った「PMS(月経前症候群)」
この映画の主人公は、PMSによって生きにくさを感じている藤沢さんです。
不勉強なことに、僕は映画を見るまでPMSというものを知りませんでした。
そのため、映画の冒頭10分あたりまでの藤沢さんの行動に「本当にこんな感じになるものなの?」と驚きました。
しかし、ここまで紹介してきた通り、
この映画はパニック障害の描写がとてもリアルだったので、
「この映画は、かなりしっかりとした監修がされているから、PMSの症状も本当にこうなんだろうな」
と素直に受け止められ、なおかつ心にグッと刺さる思いがしました。
『夜明けのすべて』という作品を通し、PMSの存在を知ることができて、それだけでも意味のある時間になったと感じています。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
今回はパニック障害やPMSといった「パッと見ただけではきつさが分からない症状に悩む人たち」を題材にした映画の感想を書き留めてみました。
映画の雰囲気やストーリーも良かったのですが、個人的にはパニック障害ならではの苦悩をとにかく細かく、ディティールにこだわって描いているところに感心しました。
すべての人におすすめしたい!というつもりで取り上げているわけではありませんが、
こうした作品の認知度が高まると、見えづらい症状に悩んでいる人への理解が深まりそうだなと思っています。
もし、こちらの『夜明けのすべて』を見た方がいましたら、感想をぜひとも聞いてみたいです。
それではまた、次の記事もよろしければ覗いてみてください。
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