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「AIの表現そのまま使ってない?」エンジニアが卒業すべき、耳ざわりが良いだけの「思考停止の言葉」

今回のシステム刷新により、業務の「最適化」を図ります。
生成AIを活用して、開発プロセスを「抜本的に」改革します。

報告書や会議の席で、こうした言葉を何気なく使っていませんか?

一見、ビジネスライクで格好の良い言葉に見えますよね。しかし、ITコンサルタントの先輩や、シビアな経営陣にこの言葉を出すと、「君、本当は何も考えてないよね?」と見抜かれてしまいます。

実は私自身も、過去に提案書や報告書でこの言葉を多用していました。。



便利な言葉で思考停止していませんか

「最適化」「抜本的に」「戦略的に」「イノベーションが」…

これらの言葉は響きが良い分、何かを深く考えたつもりにさせてしまう「思考停止の言葉」です。

なぜ、これらの言葉が思考停止なのでしょうか?

実は、耳ざわりの良い言葉を並べた、それっぽい論理的なレポートなら、AIが数秒で作成してくれます。つまり、これらの便利な言葉に頼って中身を濁している状態は、「自分の思考プロセスがAIに代替されるレベルで止まっている」と周囲に宣言しているようなものなのです。

そして、その「AIでも言えるような言葉」は、企業のトップに最も嫌がられる報告でもあります。

なぜなら、経営者が決断の判断材料にするのは、システムの仕組みという「手段」ではなく、その先にある「ビジネスインパクト(投資対効果)」という具体的な「結果」だからです。

AIでも言えるような耳ざわりの良い言葉で濁してしまうのは、目の前の技術が「なぜ利益につながるのか」という因果関係を言語化するプロセスを、無意識にサボってしまっている証拠なのです。

では、どうすればこの「因果関係」をサボらずに言語化し、思考停止の言葉から脱却できるのでしょうか。



ITコンサルタントが使っている「2つの問い」

プロのITコンサルタントは、抽象的な言葉に逃げそうになったとき、常に以下2つの問いを自分自身に投げかけて思考を掘り下げています。

  1. Why so?(なぜそうなの?)

  2. So what?(だから何が変わるの?)


たとえば、「クラウド化で効率化します」という提案。

ここで「Why so?」と問い詰めます。
「なぜ効率化するのか?」-「サーバーの運用保守の手間が減るからです」

次に「So what?」と問い詰めます。
「保守の手間が減ると、経営にどういいの?」-「保守要員が不要になり、年間3,000万円のコストが削減されます。その分を新規事業のリソースに回せます」


これは簡単な一例に過ぎませんが、これが技術をビジネス価値へ「翻訳」するということです。経営者が決断を下すのは、「クラウド」という言葉に対してではなく、「3,000万円のコスト削減と新規事業の加速」に対してなのです。

とはいえ、すべての文章をいきなり完璧に「翻訳」するのは難しいかもしれません。だからこそ、まずは小さく始めてみませんか?



明日の報告書から「便利な言葉」を"一つだけ"消してみる

明日から実践できる具体的なステップはシンプルです。あなたが書く報告書やメールから、「最適化」「効率化」といった抽象的な言葉を、まずは「一つだけ」探し出してみてください。

そして、先ほどの「2つの問い」を使って、それを具体的な「数字」や「状態」へと書き換えてみるのです。

「業務を最適化します」
→「入力作業を自動化し、現場の残業時間を月20時間削減します」

この小さな書き換えの習慣が、あなたの思考の解像度を劇的に高め、エンジニアからITコンサルタントへと視点を引き上げてくれます。



思考のバグを取り除き、価値を言語化しよう

最初から完璧な翻訳ができなくても大丈夫です。まずは自分の言葉に「思考停止の言葉」が紛れ込んでいないか、客観的にチェックすることから始めましょう。

あなたの言葉は、ビジネスを動かす力を持っていますか?技術を具体的な価値に変換する力がありますか?まずは3分で測定してみましょう。

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