【文藝大賞2026】私の好きな人
好きな人の話をするために中学二年生の頃にまで戻ってみる。
中学二年生の時に運の大部分を使う出来事が起こりました。席替えにより好きな人の後ろの席を獲得したのです。舞い上がりました。席替えの神様に感謝しました。もうそれからは毎日が楽しかったです。好きな人の後ろ姿を見るだけで心弾んでました。でも人は慣れる生き物です。いくら好きな人であろうと数日もすると後ろ姿には耐えることができてきました。
しかし問題はプリント回しの時です。プリント回しの時に好きな人は身体を後ろにひねって渡してくれました。そのおかげでプリント回しのたびに好きな人と目が合いました。もうその瞬間はどうやっても耐えられませんでした。心臓がうるさすぎて好きな人に聞こえてしまっているんじゃないかと思ってました。
こんな一瞬目が合ったくらいでも耐えられなかったのに、もっと耐えられなかったのは給食の時間でした。
給食の時間になると席を田の字にくっつけます。必然的に好きな人は隣になり、距離も近いです。こうなるともう何食べたかなんて覚えていません。ただ、給食班の人たちは仲良かったので何かしらは話してました。給食の時僕の隣は好きな人でしたが、僕の正面の人は僕が小学生の頃ずっと好きだった人でした。はい情報過多ですよね。僕もそう思います。正面の人、元好きな人はバレンタインの時に僕の友達にチョコをあげたのを知った時点で諦めていたので、中学二年のその時には好きという感情はありませんでした。なのにその元好きな人が給食の時に「ほんとはたまごまるにもチョコあげようと思ってたんだよね」と言ってきたのです。当時の正直な気持ちは、聞き間違いか、もしくは義理チョコってことだよね、ってことでした。でもって色々あって好きな人に告白してしっかり振られて落ち込んでた時に一枚の紙をお節介な友達が回してくれました。(その時には席替えして席は遠くです。)そこには好きな人の字で、◯◯ちゃんに悪いからたまごまる君のこと振ってしまったけど本当は好き。と書かれていました。なんだろう、この時僕はその子のこと好きで良かったと思いました。友情を優先できる心の優しい人のことを好きになれて良かったと。今はこうやって冷静ぶってますが、めちゃくちゃ泣きましたけどね。
その人とはSNSで繋がることはなく近況を知る事は無いですが、絶対に幸せでいてくれているはずです。勝手にそう信じています。
おわり(1000字)
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