「Goodbye to Love」エンディング・ギターソロ 完全攻略
Carpentersの「Goodbye to Love」を聴いて、多くの人の記憶に残るのは最後に突然現れるあのファズ・ギターではないだろうか?
Karen Carpenterの柔らかな歌声と美しく緻密なバラードの世界をイメージする人は多いと思います。実際に歌とピアノでほとんどの曲が完成します。
その世界に突然、Tony Pelusoのギターが叫び声のように割り込んできます。
しかしあのソロは単に「歪んだギターがカッコいい」というだけではありません。
ベンド/ビブラート/サスティン/間/ダイナミクスそしてその瞬間に鳴っているコードとの関係に至るまでが計算されています。全てが組み合わさって、一つの感情を作っています。
だからタブ譜通りに弾いても「何かが違う」と違和感が出るようになります。
本稿ではこのソロを奏法・和声・スケール・コードトーン・録音方法まで分解し、何故このギターがこれほど人の心を揺さぶるのかを探っていきます。
そして最後には単なる完コピではなく、自分のギターでこの「歌心」をどう再現するかまで考えてみたいと思います。

第1章 楽曲の基礎データ
1972年発表のCarpentersの4枚目のアルバム『A Song for You』に収録された「Goodbye to Love」はリチャード・カーペンターとジョン・ベティスの共作によるバラードです。この曲を音楽史上特異な存在にしているのはポップ・バラードの只中に挿入されたファズ・トーンの効いたギターソロです。ソロを弾いたのはセッション・ギタリストのトニー・ペルーソです。
リチャード・カーペンターが「メロディックなファズ・ギターソロ」という一見矛盾した発想を思い描き、ペルーソに依頼したという経緯が知られています。
第2章 コード進行とその機能分析
本編のヴァースはBbメジャーをベースにダイアトニック・コードとセカンダリードミナントを織り交ぜた進行で構成されています。



注目すべきは本編中に現れるD/F#(またはDsus4–D/F#)の存在です。
Bbメジャーのダイアトニックにないこの和音はGm(VIm)に向かうセカンダリードミナントとして機能し、一瞬の半音的緊張が単調さを払拭します。そしてエンディングでは曲全体が全音上(Bb→C)に転調し、高揚感を作ったうえでソロに突入します。
第3章 スケール構造分析
最終ソロ(Cメジャー)の骨格はAマイナーペンタトニック(Cメジャーの平行短調)が基盤となります。
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