(日々の気づき8)え、体感温度が−7℃!! 日傘男子急増中ってホント?

はじめに
先日、会社の同僚と外出したときのこと。
うだるような暑さの中、駅前のロータリーを歩いていると、隣を歩く同僚がぽつりとつぶやいた。
「なあ、なんか最近、日傘をさしてる男、多くないか?」
言われてふと顔を上げると、5メートルほど前方で、信号待ちの人の波のなかに、すっと白い傘を広げる若い男性の姿が目に入った。
表は白だがよく見ると裏地は黒だ、なるほど、これはおそらく日傘専用なのか。その佇まいはあまりに自然で、まるで昔からそれが当たり前だったかのよう。
周りを見渡してみる。横断歩道を渡るビジネスマンの集団のなかにも、一人、また一人と日傘をさす男性がいる。見える範囲だけで5、6人はいるだろうか。
「ほんとだな。今まで気にも留めなかったけど、いつの間に男が日傘なんてさすようになったんだろう?」
「そうだよな。俺たちの若い頃は、男が日傘なんてさしたら笑われたもんだけど。いまは、全然違和感がないんだな」
オフィスに戻り、雑談がてら男性陣にこの話を振ってみる。
「ああ、それ日傘男子っていうみたいですよ。この前ニュース番組でやってましたけど、猛暑が続いて急激に増えたみたいですね」
なるほど「日傘男子」か。傘は雨の日にだけ使うものだと信じ、夏の太陽の下では汗をかくのが男の甲斐性だとばかりに生きてきた自分を、少しだけ恥じた。
そんなわけで今回は、最近急増しているらしい「日傘男子」について、その背景から魅力まで、掘り下げてみることにしました。
「日傘男子」は、もはや夏の風物詩?

「日傘男子」という言葉、あなたはもうご存知でしょうか。文字通り、日傘を愛用する男性のことを指すこの言葉は、ここ数年で急速に市民権を得たようです。
ある調査によれば、「街で日傘をさしている男性をよく見る」と答えた人は6割を超えるそう。
特に20代から30代の若い世代では利用率が高く、その波は40代、50代以上の中高年層にも確実に広がっています。
2023年の記録的な猛暑が、多くの男性にとって「日傘デビュー」のきっかけとなったと言われています。
もはや「日傘男子」は、珍しい存在ではありません。彼らは夏の風物詩である入道雲や風鈴の音色に加わった、新しい日本の夏の景色と言えるのかもしれません。
なぜ急に増えたのか? 変わるニッポンの夏と男心
では、なぜ急速に日傘男子は増えているのでしょうか。その背景には、大きく分けて二つの大きな変化があります。
1. 命を守るための「パーソナル・シェルター」
最大の理由は、言うまでもなく日本の夏の気候変動。毎年のように「観測史上初」という言葉が聞かれ、「猛暑」を通り越して「酷暑」「激暑」と表現されるほどの暑さが続いています。
環境省も熱中症対策の一つとして、男女問わず日傘の利用を推奨しています。
日傘をさすことで直射日光を遮り、体感温度を3℃から7℃も下げることができるというデータも。
さらに、頭部周辺の温度は10℃以上も低く保たれるというから驚きです。
2. 「男らしさ」のアップデート
もう一つの背景は、男性の価値観の変化。「男は日に焼けて黒い方が健康的でたくましい」という価値観は、もはや昭和の遺物となりつつあります。
現代では、男女を問わずスキンケアは当たり前の時代。
紫外線がシミやシワ、たるみといった肌の老化(光老化)を招くだけでなく、皮膚がんのリスクを高めることも広く知られるようになりました。
「男が日傘なんて」と笑われた昭和は、遠いむかし
今や夏の街に溶け込んでいる日傘男子ですが、ほんの20年、30年前の日本では考えられない光景でした。
昭和の時代、「男が日傘」などと口にしようものなら、奇異の目で見られるか、「気持ち悪い」「気取ってやがる」と嘲笑の的になるのが関の山でした。
何せ「運動中は水を飲んではいけない」という非科学的な迷信を信じ、日々うさぎ跳びに明け暮れていた世代です。
当時の「男らしさ」とは、太陽の下で汗を流し、肌を焼き、夏の暑さには根性で耐えることだったのです。
この強固な価値観の壁に、最初に風穴を開けたのは、やはり美意識の高い若者たちでした。
彼らは周囲の目を気にすることなく、ファッションの一部として、あるいは純粋な紫外線対策として、ごく自然に日傘を手に取りました。
AmazonなどのECサイトを覗けば、男性向けのスタイリッシュな日傘がずらり。もはや日傘は、男性の必需品の一つとして、確固たる地位を築きつつあります。
日傘デビューのすすめ! メリットだらけの快適体験
「そうは言っても、やっぱり少し恥ずかしい……」そう感じる方もいるかもしれません。
しかし、日傘がもたらすメリットを知れば、その迷いは吹き飛んでしまうはず。
メリット1:別世界の涼しさ!「持ち運べる木陰」
日傘の最大のメリットは圧倒的な涼しさ。直射日光を物理的にカットするため、体感温度は劇的に下がります。
炎天下で日傘をさした瞬間、まるで木陰に入ったかのような涼しさに包まれるでしょう。
メリット2:肌、髪、目を守る「全身プロテクター」
紫外線は肌だけでなく、髪や頭皮、さらには目にもダメージを与えます。
髪のパサつきや頭皮の炎症、白内障などの眼病のリスクも、日傘によって大幅に軽減。
将来の健康への投資と考えれば、これほど手軽で効果的なものはありません。
メリット3:汗を抑えて清潔感をキープ
体温の上昇が抑えられるため、かく汗の量が格段に減ります。
通勤電車の中で汗が引かずに気まずい思いをしたり、取引先で汗だくの姿を見られたりする心配もなくなるでしょう。
汗によるニオイやシャツの汗ジミを防ぎ、一日中清潔感を保てるのは、ビジネスマンにとっても大きな利点なのです。

女性はどう見ている? 気になる「日傘男子」の評判
「女性の9割が肯定的!『日傘男子』の評判」
男性が日傘を使うことについて、女性たちはどう思っているのでしょう。
ある調査では、実に9割以上の女性が「日傘をさす男性に肯定的」と回答しているそうです。
その理由は、「健康的で良い」「自己管理ができている証拠」「清潔感がある」「暑いのだから当然」といったものが並びます。
むしろ「暑いのに無理して汗をかいているより、ずっと素敵」という声も多いのです。「男が日傘なんて……」という心配は、もはや男性側の思い込みに過ぎません。
「お疲れ様」を伝える最高の贈り物に
これだけメリットづくしの男性用日傘は、女性から大切な人への贈り物としても最適。
例えば、外回りの多い夫やパートナーに。「いつもお疲れ様」の気持ちを込めて。
あるいは、娘から定年を迎え散歩が趣味になった父親に。健康で長生きしてほしいという願いを込めて、軽量で使いやすい日傘を贈るのも素敵です。
実用性が高く、それでいて価格も手頃なものが多いので、気負わないプレゼントとしてもちょうど良いはずです。
秋風が吹きはじめたご夫婦でも「そうか、実は俺の体を気遣ってくれていたのか……」と夫の感謝の気持ちを呼び、関係改善に一役買うかもしれません。

おわりに
もはや日傘は、女性だけのものではありません。年齢や性別に関係なく、誰もが過酷な夏を快適に、そして健康的に乗り切るための「賢い選択」なのです。
もしあなたがまだ、夏の強い日差しをその身に受け止め続けているのなら。 もし「男が日傘なんて」という昭和の呪文に、まだ縛られているのなら。
今年の夏こそ、その一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。 きっと、今まで知らなかった快適な夏が、その傘の下であなたを待っているかもしれません。(千里ふうた)

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