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「みつばちの日」から、自然のつながりを、今この時代に思う【3月8日の誕生絵本】『庭にたねをまこう!』


こんにちは。

毎日、
今日生まれた絵本を、
独自に紡ぎ出した絵本言葉とともに、
今日生まれたあなたに紹介する、
誕生絵本ソムリエ、
たけゴリラです🦍



お誕生日おめでとうございます🌸

春の光がやわらかく地面をあたため、
冬のあいだじっと眠っていた命たちが、
ざわざわと動き始める季節。

3月8日は、
そんな芽吹きの予感をはらんだ、
特別な一日です。

この日に生まれたあなたは、
いつもどこか「始まり」の空気
まとっているのではないでしょうか。

長い冬を越えてきた大地が、
静かに深呼吸をするような、
そんな朝に生を受けたのですから。

新しい一年が、
あなたにとって実り多く、
笑顔あふれる日々となりますように。

今日の誕生絵本から、
あなたの誕生日にまつわる、
小さくてけれど大切な「物語」をひとつ、
お届けしたいと思います。


その前に……
3月8日には、
ちょっとかわいらしい記念日が
隠れているのを知っていますか?

「3=みつ、8=はち」という語呂合わせから、
この日は「ミツバチの日」と
定められているのです。

全日本はちみつ協同組合と
日本養蜂はちみつ協会によって制定された、
日本ならではの記念日です。

ミツバチと聞くと、
まず甘いはちみつを
私たちに提供してくれる存在を
思い浮かべる方が多いかもしれません。

けれど、
彼女たち(働きバチはほぼすべてメスです)の仕事は、
それだけにとどまりません。

花から花へと飛び回りながら
花粉を運ぶ「受粉」のはたらきは、
植物が実をつけ、
次の世代の命をつなぐために欠かせないもの。

ミツバチがいなければ、
私たちの食卓に並ぶ果物や野菜の多くは、
今とはまったく違う姿になっていたことでしょう。

小さな羽音を立てて飛ぶ、
あの黄色と黒のすがたは、
春の訪れを知らせる使者でもあります。


そして、この「ミツバチの日」と同じ3月8日に発行された一冊の絵本があります。

『庭にたねをまこう!』

物語は、冬が終わりを告げ、
輝くお日さまの下で子供たちが
庭へとびだすところから始まります。

庭師のブラッサムおじさんに教わりながら、
土を耕し、
イチゴ、トマト、
そしてたくさんの花のたねをまく子供たち。

水やりや草ぬきも、
彼らにとっては遊びの延長です。

やがて芽が出て、葉が茂り、花が開く。

その一つひとつの変化に、
子供たちは目を輝かせます。


絵本のなかで、
植物たちは「お日さまや雨や虫たちのおかげ」で
どんどん育っていきます。

この「虫たち」の存在は、
物語のなかでさりげなく、
しかし確かに描かれています。

花から花へと飛び回り、
命をつなぐ大切なパートナー。

そう、それはまさに、
ミツバチたちのことです。

そして、収穫の季節には、
育てた野菜でパーティが開かれます。

「花が咲きみだれる夏のパーティ」という幸せな光景は、
たねをまいた春があってこそ。

ブラッサムおじさんの手ほどきと、
お日さまと雨と、
そして小さな虫たちのはたらきが、
すべて重なり合ってはじめて実現する喜びなのです。


今日の誕生絵本

『庭にたねをまこう!』

作・ジョーン・G・ロビンソン
訳・こみやゆう

岩波書店

初版日:3/8/2013


今日の絵本言葉

「みつばちの日」から、自然のつながりを、今この時代に思う

残念なことに、
この絵本が描くような豊かな光景は、
少しずつ揺らぎはじめています。

地球温暖化の影響によって、
花の開花時期が例年より早まるケースが増えているんです。

ミツバチが活動を始める時期と開化とのズレが生じると、
受粉がうまくいかなくなることがあります。

さらに、
大気中のCO₂濃度の上昇が花粉の栄養価を下げ、
ミツバチが栄養不足になるという研究も報告されています。


絵本の子供たちが夢中で種をまいた庭の光景を、
未来の子供たちにも届けるために。

ミツバチが元気に飛び回れる自然環境を守ることは、
私たち一人ひとりにできる、
小さくて大切な選択につながっています。


ベランダに花を一鉢置くこと。

庭の片隅に、
虫たちが喜ぶ野草を残しておくこと。

そんなささやかなことが、
命のつながりを支えているのかもしれません。

『庭にたねをまこう!』


3月8日生まれのあなたへ

3月8日に生まれたあなたは、
ミツバチが春の訪れとともに飛び立つ、
その季節の子です。

まだ空気の冷たさが残る朝、
ふと窓の外を見れば、
梅の枝に小さな白い花が咲いていたり、
道ばたの土がほんの少しやわらかくなっていたり。

そういう、
気をつけなければ見逃してしまいそうな「春の兆し」

誰よりも早く感じとれる感性が、
あなたには生まれながらに
備わっているのではないでしょうか。


そして、
冬と春のあいだに立つこの日は、
「終わり」と「始まり」がそっと手をつなぐ瞬間です。

長く続いた何かがようやく終わり、
新しい扉がゆっくりと開くような、
そんな節目の空気をまとった誕生日。

だからこそ、
3月8日生まれのあなたには、
「変化を怖れずに前へ踏み出す力」と、
「物事の移り変わりを静かに受け入れる柔らかさ」が、
自然と宿っているように思います。


ミツバチのことを、
もう一度思い浮かべてみてください。

彼女たちは、
誰かに褒められるために
飛んでいるわけではありません。

花から花へとひたすらに動き、
気づけばそこに実が生り、
種が落ち、
翌年の春にまた新しい花が咲く。

その循環のなかに、
ミツバチの名前はどこにも刻まれていません。

それでも、その小さなはたらきがなければ、
庭も野原も、
私たちの食卓も、
まったく違うものになっていたはずです。


あなたの存在も、きっとそれに似ています。

誰かのために当たり前のようにかけた言葉、
さりげなく差し伸べた手、
ふとした笑顔。

そういうものが、
気づかれないまま誰かの心に根を張り、
やがて花を開かせていることがあります。

派手ではないけれど、
確かに命をつないでいる。

そんな人でいてほしいと、
心から思います。


絵本の子供たちは、
種をまいた日のことをずっと覚えているでしょう。

小さな手で土を掘り、
種を埋め、
毎日水をやりながら、
芽が出る日を待ち続けた、
あの胸の高鳴りを。



人生も、それと同じです。

今あなたが蒔いている種のいくつかは、
すぐには芽を出さないかもしれない。

でも、お日さまと雨と、
そしてミツバチのような誰かの助けを借りて、
きっといつか、思いがけない美しい花を咲かせます。


新しい一年が始まるこの日、
どうか自分自身の「庭」を大切にしてください。

忙しい毎日の中でも、
土に触れるような時間を、
自然の呼吸を感じられる瞬間を、
できるだけたくさん持ってほしいと思います。

そしてあなたのまわりにいる人たちとの縁を、
春の庭のように、
丁寧に耕し続けてください。


ブラッサムおじさんが子供たちに教えてくれたように、
育てることに近道はありません。

でも、手間をかけた分だけ、
収穫の喜びは深くなります。

あなたの一年が、
そんな豊かな実りに満ちていますように。

春の光の中で咲く花のように、
あなたの存在が誰かの日常をあたたかく照らし続けますように。


そして、ミツバチが運ぶ甘い蜜のように、
あなたの一年が、
ほのかな幸せと喜びに満ちていますように。

お誕生日、おめでとうございます。


『庭にたねをまこう!』


また、明日の誕生絵本でお会いしましょう。

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