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答えのない"むだ"なものが、いちばん面白い【3月3日の誕生絵本】『いたずらのすきなけんちくか』

【今日の誕生絵本】

 大人になったあなたへ贈る誕生絵本


こんにちは。

毎日、
今日生まれた絵本を、
独自に紡ぎ出した絵本言葉とともに、
今日生まれたあなたに紹介する、
誕生絵本ソムリエ、
たけゴリラです🦍


3月3日生まれのあなたへ。お誕生日おめでとうございます🎂

今日はひな祭り🎎。
子どものころ、お雛さまを飾った記憶はありますか?

赤い段に並ぶ人形たちを、「きれいだな」「かわいいな」とただ眺めていたあの頃。

ところが、大人になってから見ると、なぜか胸のあたりがちょっとあたたかくなったりしませんか。

懐かしいのか、寂しいのか、よくわからないような感覚。


絵本も、きっとそれと同じだと思います。

今日の一冊、『いたずらのすきなけんちくか』は、子どものころに読んだら「変な建物があって面白い!」で終わる絵本かもしれない。
でも大人になって読むと、なんだか引っかかるものが残る。

この絵本に登場する「こども本の森 中之島」は、建築家・安藤忠雄氏が設計し、大阪市に寄贈した施設です。

こどもたちに本と出会ってほしいという思いでつくられた場所で、建物そのものがひとつの作品になっています。


館内に入ると、まず壁一面の本棚に圧倒されます。

3階吹き抜けの空間をぐるりと囲む本、本、本。

テラスには巨大な青いりんごのオブジェ。詩人サミュエル・ウルマンの詩をもとに安藤氏がデザインしたもので、「いつまでも夢を持ち続ける」という意味が込められています。

そして安藤建築らしいむき出しのコンクリートの壁。

その無骨な壁に、色とりどりの本の背表紙が映える。


大阪を訪れる機会があれば、ぜひ。

安藤忠雄さんからのメッセージ

今日の誕生絵本

『いたずらのすきなけんちくか』

文・安藤忠雄
絵・はたこうしろう

小学館

初版日:3/3/2020


今日の絵本言葉

答えのない"むだ"なものが、いちばん面白い

この絵本に出てくる建築家のおじさんは、光が差し込むだけの高い塔の部屋を子どもたちに見せます。
何に使う部屋かわからない。ただ、光がある。

「むだでしょ?」と思うかもしれない。
でも、おじさんはこう言います。

「べんりじゃないもの。いっけん むだにおもえるもの。すぐには こたえが わからないもの。そういうものが じつはいちばん おもしろい。そういう ばしょにいると、ひとは そこをどんなふうに つかおうかってじぶんのあたまで かんがえはじめる」

読んで、しばらく黙ってしまいました。

大人になると、効率とか、正解とか、役に立つかどうかとか、そういうことばかり考えていませんか。

わたしはかなり考えているかもしれません。
でもこのおじさんの言葉を読むと、そのしんどさが少しほぐれる気がするんです。


ひな祭りだって、そうかもしれない。

毎年出して、飾って、またしまう。
使うわけでもなく、場所だけとっていく。
合理的に考えたら、たしかに「むだ」です。


でもその「むだ」の中に、季節が宿っている。

子どものころの記憶が宿っている。家族の時間が宿っている。
むだなものに、豊かさが詰まっている。

この絵本はそれを、子どもに向けた絵と言葉で、するりと伝えてきます。

『いたずらのすきなけんちくか』


3月3日生まれのあなたへ

子どものころ読んだ絵本は、
楽しい物語だったかもしれません。

けれど大人になった今読むと、
まるで別の本のように感じることがあります。

絵本は子どものためだけのものではなく、
人生を歩いてきた人ほど深く味わえる物語なのかもしれません。

忙しい毎日の中で、

効率よく生きることや、
正解を早く出すことに、
少し疲れてしまうこともあるでしょう。

そんなときは思い出してみてください。

  • 便利じゃないもの。

  • むだに見える時間。

  • すぐに答えが出ないこと。

そういう場所でこそ人は自分の頭で考えはじめるのだと、
この絵本は教えてくれます。

ひな祭りの日に読むこの一冊は、
子どもだった頃のあなたと、
今のあなたをやさしく結びつけてくれるはずです。

大人になったあなたへ贈る誕生絵本です。

お誕生日おめでとうございます🎎📚

『いたずらのすきなけんちくか』


また、明日の誕生絵本でお会いしましょう。

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