【大学受験】仮面浪人に向いている人・向いていない人
大学の講義が始まったばかりのこの時期、「本当にこの大学でよかったのか」と悩む方もいるでしょう。とりあえず参加した新歓コンパの輪の中にいながら来年の受験日程を調べてしまう、そんな学生にとって「仮面浪人」という言葉は非常に現実的に響くはずです。仮面浪人とは、現在の大学に在籍しながら別の大学への再合格を目指すことを指します。
なぜ仮面浪人という道を選ぶのか
仮面浪人を決意する背景には、自身の能力への自負と実際の結果が離れていることから生じる「納得感の欠如」があります。
また、近年の厳しい入試環境も影響しています。「全落ち」を避けるために実力よりワンランク、ツーランクを下げ、そこに入学した結果、「やはりここではない」という思いが強まるケースが多々あります。
特に医学部志望者の事情は特殊です。「医師になる」という目標が他学部で代替できないため、別の学部に進学したものの諦めきれずに再受験を目指す学生も少なくありません。
在籍したまま目指すか、休学・退学を選ぶのか
再受験を目指す際、現在の大学に「在籍しながら」目指すのか、「休学や退学」をして目指すのかは大きな違いがあります。
大学に通いながらの仮面浪人は、万が一失敗しても今の大学に残れるというセーフティネットや、卒業という保険があります。こうした現実的なメリットがある一方で、表向きは大学生、内側は受験生という二重生活になり、時間的にも精神的にも過酷です。
一方、休学や退学を選ぶ場合は、在籍することによる「逃げ道」を断つことになります。退学をして背水の陣を敷くことで覚悟が決まり、本気で受験勉強に集中できるため、合理的な選択となる場合もあります。しかし失敗した際のリスクが高く、精神的なプレッシャーは計り知れません。どちらを選ぶかは、現実的なリスク許容度と日々の自己管理能力にかかっていますが、常人にはどちらも茨の道です。
我が子はお陰様で受験結果に満足して、昨年合格した大学へ通っていますが、子どもの同期の中には、4月早々に休学して、旧帝大医学部を目指す人がいたようです。国公立医学部から国公立医学部を目指しての仮面浪人。「もういいだろ、それは・・・」と私なら思いますが、その子にしてみれば納得いかないのでしょう。
また、同志社や立命館、早稲田や東京理科大などには「仮面浪人サークル」という団体があり、Xで合格実績を公表するほど、ある種の市民権を得ています。
仮面浪人に向いている人の特徴
では、どのような人がこの二重生活を乗り越えられるのでしょうか。まず「なぜその大学でなければならないか」を明確に説明できる人です。将来のキャリアに直結するなど具体的な理由がある人は、苦しい時期を乗り越える原動力を持っています。
次に、自律できる人です。強制的に勉強させる仕組みがなく、周囲が楽しむ中で誘惑を断ち切り、今日やるべきことをやり遂げる力が問われます。
そして、現在の大学生活に最低限の折り合いをつけられることも重要です。毎日通う場所を憎みながら勉強するのは消耗するため、今の環境に一定の意味を見出しながら先を目指せる姿勢が必要です。
仮面浪人に向いていない人の特徴
逆に、プライドだけで動こうとしている人は注意が必要です。「滑り止めに行くのは負けだ」という感情だけでは長期戦のモチベーションは維持できません。
また、今の大学への不満を「環境のせい」にしている人も、仮面浪人が根本的な解決にならない可能性があります。
さらに、中途半端な気持ちで籍を置くことの弊害も知っておくべきです。大学に在籍していることが「逃げ道」となってしまい、本気になれないケースもあるからです。
決断する前に自分と向き合う
仮面浪人は決して逃げでも無謀な挑戦でもなく、「あの時の選択は正しかった」と未来の自分に言わせたいという執念の表れだと思います。しかし、その執念が正しい自己認識に基づいているかで結果は大きく変わります。感情だけで決断する前に、一度立ち止まって背景や自身の現状と向き合ってみてください。
個人的には合格した大学が自分を受け入れてくれた大学、と考えて、そこで花を咲かせることに注力した方がいいように感じますが、皆さんはどう思われますか?
この記事が、受験生や保護者の方々にとって後悔のない選択をする一助となれば幸いです。
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