荒廃した世界に響く「異常なほどカッコいい」王道サウンド――『ラストハルマゲドン』の音楽が持つ魔力 GoogleAI先生協議共同記事
人類が滅亡し、地上を支配していたのはモンスター(魔族)たち。そして突如として現れ、新たな地球の覇権を狙う謎のエイリアン。
1988年にPC-8801などで登場し、のちにPCエンジンCD-ROM²などで移植された名作RPG『ラストハルマゲドン』。
本作を語る上で絶対に外せないのが、プレイヤーの脳を心地よくバグらせてくれる「戦闘BGM」をはじめとする圧倒的な楽曲群です。
1. グロテスクな世界観と「熱すぎる」王道サウンドのギャップ
画面に映し出されるのは、お世辞にも万人向けとは言えない、ドス黒く独特なタッチの魔族たちと、気味の悪いエイリアンの死闘です。
しかし、そこで流れる戦闘曲(「戦闘のテーマⅠ部」や「Ⅱ部」など)は、退廃的なビジュアルとは裏腹に、異常なまでに熱く、疾走感に満ちた絶対的な王道感場をまとっています。
「いま戦っているのはグロテスクな怪物と宇宙人のはずなのに、どうしてこんなにも血が沸き立つような正統派の英雄曲が流れているのか」
この強烈なミスマッチこそが、当時のプレイヤーたちの心を鷲掴みにし、深い爪痕を残しました。
2. 耳から離れない、緻密に組み上げられた楽曲の魅力
サウンドは、ハードの制限を逆手にとった、鋭い音色と重厚なメロディラインが特徴です。
戦闘のテーマⅠ部(獲物がいたぜ)
遭遇戦の緊張感を一気に跳ね上げ、プレイヤーの闘争本能を刺激する名曲。ピコピコとしたFM音源やCD-ROM²の生音に近いアレンジなど、ハードごとの個性が楽しめるのもファンクションの一つです。移動やイベントを彩る退廃と哀愁
戦闘曲の熱さだけでなく、「昼の移動」「夜の移動」、そして哀愁を帯びたオープニング曲など、人類が滅び去ったあとの地球の孤独感やシリアスさを演出するアンビエントな楽曲も非常に高いクオリティを誇ります。
3. 色褪せない、レトロゲーム音楽の金字塔
発売から長い年月が経った現在でも、作業用BGMやアレンジ曲、サントラCDが根強い支持を集め続けている『ラストハルマゲドン』の音楽。
ただの「昔のマイナーRPGの曲」として片付けるにはあまりにももったいない、独特の色気とロマンが詰まっています。あのイントロが流れた瞬間、荒涼としたポストアポカリプスの世界へ一気に引き戻される――そんな魔力を、このゲームのBGMは持っています。
『ラストハルマゲドン』とは?
人類が滅亡したあとの荒廃した地球を舞台に、地上を我が物とした12種族のモンスター(魔族)たちを操作し、突如現れた謎のエイリアンと戦う異色のロールプレイングゲーム(JRPG)です。
人間ではなく「モンスター側が主人公」という斬新な視点や、退廃的で重厚な世界観、そしてテンポの良く熱いBGMの数々で、今なお根強いファンを持つ伝説的なレトロゲームです。
『ラストハルマゲドン』全プラットフォーム発売日一覧
当時の主要なパソコン各機種から、家庭用ゲーム機へと驚異的な移植を見せた本作の歴史です。
1988年7月(または8月): PC-8801(mkⅡSR以降) - 記念すべきオリジナル版(ブレイングレイ)
1988年8月: X1シリーズ - フロッピーディスク版
1988年: MSX2 - フロッピーディスク版
1989年3月1日: X68000 - 高精細なグラフィックとサウンドで話題に
1989年7月: FM TOWNS - CD-ROM版(豪華な音源や演出を先行して搭載)
1990年: PC-9801 - フロッピーディスク版
1990年8月31日: PCエンジンCD-ROM² - 圧倒的な知名度を誇る、CD-DA音源の移植版
1990年11月10日: ファミリーコンピュータ - ユタカより発売(ロムカセット版)
本作のポイント
音楽のクリエイターについて
冒頭の話題になったサウンドは、初期段階では主に葉山宏治氏や猪瀬勝幸氏らが手掛け、その尖ったセンスと熱い楽曲群が各機種のサウンドドライバを通じてプレイヤーの耳に強く焼き付くことになりました。モンスター視点のシステム
「店が存在せず、レベルアップで姿がグロテスクに変化していく」「昼・夜・サルバンの破砕日でチームをローテーションする」といった、当時としては極めて異質なシステムが徹底されていました。
