「自分でやった方が早い」その一言が、今のあなたの残業を作っています
「いいよ、俺がやっとくから」
管理職になってから、
この言葉を何度言ったか分かりません。
部下に渡した仕事も、最後は自分で直す。
頼まれた仕事も、断れない。
気づけば、
月40時間を超える残業が普通になっていました。

はじめまして。たーしといいます。
管理職を15年やっていて、
これまで累計100名を超える部下と関わってきました。
自分は2児のシングルファーザーです。
長男は中学生、次男は小学生です。
仕事が終わってからも、家事や宿題を見る時間があります。
家でも一仕事、という感覚でした。
今までの仕事のやり方では、もう回らない。
そう思って、自分の仕事の進め方
そのものを見直すようになりました。
それだけ聞くと、こなれて見えるかもしれません。
でも実際は、15年やってきたのに
長い間「自分でやった方が早い」から抜けられずにいました。

きっかけは、異動してきたばかりの部下に
大きめの仕事を渡した日でした。
「よろしく、任せるね」
それだけ伝えて、
あとは相手に委ねたつもりでいました。
数日後、出てきたものを見て
声が出ませんでした。
方向性からして、
自分が思っていたものとまったく違っていたからです。
怒る気にもなれませんでした。
渡した瞬間の自分を思い返すと、
・どこまでやってほしいのか
・何を基準に進めてほしいのか
・いつ確認すればいいのか
そのどれも、自分の中で決めていなかったからです。
決めていなかったことを、
相手に判断させていただけでした。
任せられなかったのは、性格のせいではなく、
渡し方をちゃんと知らなかっただけでした。
そこから、仕事を渡す前に
「どこまで」「何を基準に」「いつ確認するか」を
決めるようにしました。

それと同時に、
自分が何に時間を使っているかを記録するようにもなりました。
感覚だけでは、
どこに時間が消えているのかが分からなかったからです。
この記録は、気づけば1万時間を超えました。
積み重ねていくうちに、
自分がどこに時間を使っているのかが、
少しずつ見えるようになりました。
そこから、任せ方も、確認の仕方も、頼まれごとの受け方も、
記録を見ながら少しずつ見直すようになりました。

その途中、部下にタスクを渡す機会を増やした月、
相談を受ける時間が5.4時間から9.9時間に増えたことがあります。
渡したのに、むしろ時間が増えている。
「やっぱり自分でやった方が早いんじゃないか」
と、何度か思いました。
ただ、記録を見返すと
渡した業務そのものの時間は確かに減っていました。
増えていたのは、確認のやり取りの分だけでした。

そこで一度引き返していたら、
また元の抱え込みに戻っていたと思います。
そうしているうちに、
月40時間を超えていた残業が、
半年後には8時間まで減った月がありました。
渡し方だけが理由ではありませんが、
「全部自分でやる」をやめたことは、その中の一つでした。
同じ思いをして、
同じだけ遠回りする管理職をこれ以上増やしたくない。
そう思って、この発信を始めました。
「任せたはずなのに、結局自分で直してしまう」という人は、
この2つが近いかもしれません。
「初めて部下に仕事を任せる」その場面だけを、声かけの実例からチェックリストまで一冊にまとめたのが「初めての任せ方テンプレ・声かけ例・失敗しない引き継ぎチェックリスト」です。
自分と同じように
「自分でやった方が早い」で苦しくなっている人に
使えそうなものから持って帰ってもらえたらと思っています。
